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Closing Remarks

閉会挨拶

岩井 和彦(社会福祉法人 日本ライトハウス 常務理事)

どうも皆さんこんにちは。日本ライトハウス、エグゼクティブ・ディレクターの岩井でございます。本日は本当にすばらしいスピーカーから海外のDAISY活用の先進的な事例を学ぶことができましたことに、心から感謝申し上げます。著作権とその周辺では、わが国も共通の課題が多いということも知りました。私が最も感銘を受けましたのは、読む権利に関するさまざまな最新情報はもちろんなんですけれども、発表者のメッセージの一つひとつから、DAISYは単なる読むためのツールではないということを知りました。私自身、知ることは権利であり、読むことは生きること、情報は命だと思っております。スー・スウェンソンさんはおっしゃいました。最も人間らしくあるために技術を使うことが大切なんだと。DAISYはそのためにあるんだと。

さて、本日のシンポジウムの協力団体であります日本ライトハウスは、河村宏先生を技術顧問としてご指導いただき、積極的にDAISYと関わってまいりました。マルチメディアDAISYでの教科書製作にも従事しております。今後は視覚障害者へのサービスを中心にしながらも、印刷物を読むことに障害がある人々へのサービスにも着手すべく、施設の名前から「盲人のために」を削除しました。IFLAのLPDメンバーとしても活動をしております。

視覚障害者の不自由は、移動と文字の読み書きです。「バリアフリー」の語は、交通や建物には一定の浸透が見られるようになりましたが、情報の分野でのバリアフリーはまだまだ不十分な状況です。私たちは障害者権利条約を追い風に、著作権の全面的見直しを勝ち取り、読むことを含めて知る権利を、書くことを含めて表現の自由の合理的配慮が当たり前になる社会づくりに頑張らねばなりません。海外からの皆さまには、お忙しいスケジュールだと思いますが、せっかく日本、ましてや面白い大阪に来ていただいたんですから、大阪の文化、大阪のおいしいものを楽しんでいただきたいと思います。

ご来場いただいた皆さまには、内閣府の推進会議の情報アクセシビリティの議論にも着目しながら、読む権利の具体的な実践とご支援をよろしくお願いします。お帰りには十分お気を付けください。

最後になりましたが、主催者である財団法人日本障害者リハビリテーション協会の皆さん、そして、いつもこのすばらしい会場をご提供いただきます宗教法人金光教玉水記念館の皆さまに心からの感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。