読みやすい図書ワークショップ
International Conference on Computers Helping People with Special Needs (ICCHP)
(特別なニーズを持つ人々のためのコンピュータに関する国際会議)
開催日:2012年7月11日
開催場所:リンツ ヨハネス・ケプラー大学
プログラム
9:00-9:45
Proqualisについて
ビルギット・ペボック(Brigit PEBOCK)、フランツィスカ・ミッター(Franziska MITTER)
障害のある人々の統合を支援するコンピテンス・ネットワーク情報技術(KI-I)
オーストリア
Proqualisは、ピアツーピア方式の品質評価で、認知障害のある人々のためのサービス機関に、利用者の視点を取り入れることを求める。品質評価は、特別な研修を受けたピア(サービス利用者)によって行われる。
9:45-10:30
ターゲットグループへの情報普及方法
ヴェガルド・ノルディン・ロヴァ(Vegard Nordin LOVA)
ノルウェー Boksok
Boksokによって、読みやすい資料の利用可能性に関する組織的な情報普及が実現された。プレゼンテーションでは、ターゲットグループが適切な図書を簡単に見つけられるようにするため、Boksokが強力なツールをどのように開発したか、また、そのツールに関する情報をどのように普及したかを取り上げる。
10:30-10:45 休憩
10:45-11:30
認知障害のある人々が「差別」及び/または社会的背景が原因で経験する言語の障壁
コルドラ・エドラー(Cordula EDLER)
ドイツ Inbut
わかりやすい言語に関する分野の研究発表。研究では、言語の障壁と差別及び個人の社会的背景を扱う。関心のある問題:認知障害のある人々が経験する言語の障壁も、「差別」及び/または社会的背景が原因か? 新たなメディアによる支援で、言語の障壁を克服できるか?
11:30-12:15
会話の共有に向けて。言語学的非対称相互作用における簡略化された話し言葉の原則
リーアラウラ・レスケラ(Leealaura LESKELA)
フィンランド知的・発達障害協会(Finnish Association on Intellectual and Developmental Disabilities)
フィンランド
従来、読みやすさの原則は、書き言葉について検討されてきた。しかし、読みやすさを必要としている人々は、話し言葉についても同様な課題を抱えていることが多い。簡略化された話し言葉に関する研究はまだ少ないが、言語にかかわるさまざまな欠陥を抱える人々の間でのやり取りに関する研究は、広く行われている。今回のプレゼンテーションでは、会話分析という手段による、この分野へのアプローチの一つの可能性について、情報提供する。
12:15-13:15 昼食
13:15-14:00
読みやすい資料を製作するツールとしてのDAISY
野村美佐子
日本障害者リハビリテーション協会
マルチメディアDAISYは、簡単なナビゲーションと、同期型マルチモーダルプレゼンテーションにより、学習障害(ディスレクシア及び知的障害)のある人々が容易に理解できるようにする。今回のプレゼンテーションでは、DAISYを使用した読みやすい資料のさまざまな事例と、プリントディスアビリティのある人々にとってのそれらの利点も紹介する。
14:00-14:45
読みやすい図書センター(Centre for Easy-to-Read)のウェブサイト
アンマリー・リンドマン(AnnMarie LINDMAN)
読みやすい図書センター
スウェーデン
講演でも紹介されるが、読みやすい図書センターは、『8Sidor』(新聞)を発行しており、読みやすい図書関連の新たなサービスも提供している。アンマリー・リンドマンは、今回のプレゼンテーションで「ちょっとしたお楽しみ」も用意している。
14:45-15:00 休憩
15:00-15:20
読みやすい図書マップ
ユージニア・サルヴァドール(Eugenia Salvador)
読みやすい図書協会(Associacio Lectura Facil)
スペイン
読みやすい図書協会は、スペイン語とカタロニア語による読みやすい図書関連のイニシアティブのレファレンスセンターとして活動している。すなわち、出版社を支援し、読みやすい図書に関する情報を普及し、読書会を促進している。読みやすい図書協会は、最近、ターゲットとなる一般の人々の、読みやすい図書に関する施設と世界各地のイニシアティブに対する認識を促進する、読みやすい図書マップを作成した。
15:20-15:45 休憩
15:20-15:40
読みを容易にするための情報デザイン
ロブ・ウォーラー(Rob Waller)
英国 シンプリフィケーションセンター(The Simplification Centre)
ロブ・ウォーラーは、一般読者向けの情報の簡略化によく使用される一連のデザインパターンを紹介し、それらを読みやすいテキスト(オンラインテキストと印刷版テキストの両方)に使用することを提案する。
15:40-16:00 休憩
16:00-17:00 読みやすい図書ネットワーク内部会議