音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

  

CBR公開研究会in名古屋「CBRマトリックスを使って考える」報告書

◆閉会のご挨拶

特定非営利活動法人名古屋NGOセンター
山崎 眞由美副理事長

上野 最後になりますが、後援団体でもあります名古屋NGOセンターから副理事長の山崎眞由美さんがいらしてくださっていますので一言ご挨拶いただきたいと思います。

山崎 こんにちは。名古屋NGOセンターは、中部地域で国際協力活動をしている50ぐらいのNGOが集まった中間支援組織です。バリさんの団体、CDDを支援しているアジア保健研修所も加盟団体の一つです。

今日はランチタイムに厚顔無恥ながらバリさんに「あのプレゼンテーションは駄目だよ」というふうにいきなりガツンと文句をいいました。私は、現地に行って本当にダイナミックに、一つのNGOがここまでできるかと思うぐらい大きな仕事をしているのを見てきましたので今日の発表はそう見えなかったからです。

バリさんの団体は、バングラデシュで未だ制度のない所でNGOがフロントライナーとなって提案し、制度を作る下準備をしています。コミュニティ・レベルでの働きかけから国レベルでの福祉法という法律策定への働きかけを幅広くしてCBRの仕組みを作って、全体を動かしていくというとても大がかりなことをしているすごい団体です。

一方、「むそう」・「ふわり」は制度を上手く使えば、愛と思いと目的がはっきりしていれば、いくら欠陥がある制度でもここまでできるという事例を半田で実践されています。

また、制度はあるがそこから弾き出されて穴に入っている人、つまりどの制度も使えない人たちに注目し、制度がない中で勇気ある活動をしている新進気鋭の若い人たちの集まりである「草の根支えあいプロジェクト」、この三つの事例を聞きました。

CBRという言葉を初めて聞いたという人がたくさんいらっしゃる中で、どうなることかと関係者の方は心配されたのではないかと思いますが、結果をみてみるとWHOに提案できるほどの項目がいくつも挙がっていました。実際にCBRマトリックスを使ってみたという人の話をベースにして理解することの強さを感じました。これこそCBRです。コミュニティ・ベースというのはいわゆるコミュニティというよりも、人の活動を通し、その人の思いに出会うことによって自身の理解も深まります。そこに気づきがあり、CBRが自分たちの事業展開のツールにもなります。自分たちの活動をくぐって理解できた、その強さだと思っています。

最後に上野さんに感謝したいのは、今までJANNETは東京中心でしたので、このようなワークショップや研究会は私たちが東京に行かないと参加できませんでした。それを名古屋にアウトリーチし、愛知で活動している人を現場から引っ張ってきて、私たちに出会いの場を作ってくださいました。いろいろと違う言葉と経験と思いをもっている人たちが一緒にワークショップをしてどうなることかと思いましたが、最後には何となくわかったような、腑に落ちたようなところにいったのではないでしょうか。それがコミュニティ・ベースなんだと思います。私たちが東京に行って理解することではなかなかここまでいきません。ここに来て、ここでやるということに意味があるということをとても思いました。

CBRというのは何も障害分野のことだけではありません。分野を超えて、基本的に何が大事かということをこのガイドラインで押さえることができます。すごく汎用性のあるものです。今日の出会いをベースにし、それぞれがいろいろな形で助け合い、寄り添って、どこかでもてる力を出し合って、この中部で新たなコミュニティづくりができるといいと思います。

今日はありがとうございました。

上野 大変心に残るご挨拶をいただき、本当にありがとうございました。

これで今日のプログラムを終わりにしたいと思います。お名残惜しいのですが、ぜひこれからも皆さんともつながっていきたいですし、東京にいる仲間たちともぜひつながせていただきたいなと思っております。アジア・太平洋の仲間たちともぜひつながっていけるように私たちも努力したいと思います。

バングラデシュから来ていただきましたナズムル・バリさん、ご発表いただいた戸枝陽基さん、渡辺ゆりかさんにもう一度盛大な拍手をお願いします。それからハードワークでずっと通訳をしてくださった林かぐみさんにも拍手をお願いします。それと今日は大変力強いチームが草の根ささえあいプロジェクトから来てくださいました。今日は本当にいろいろな面でお手伝いいただいて助かりました。ありがとうございました。ぜひお立ちいただいてお顔を皆さんに見せていただけますでしょうか。ありがとうございました。

ではこれで今日のセッションは終わりにいたします。交流会ということでロビーのほうにソフトドリンクと軽食を用意しておりますので、お時間のある方はぜひお立ち寄りいただいて講師の方や参加者同士でお話しいただければと思います。1時間ちょっとの時間ですがどうぞご自由にお使いください。