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CBR公開研究会in名古屋「CBRマトリックスを使って考える」報告書

協力団体紹介

社会福祉法人 むそう

子どもの成長を支え、あたたかい“人の垣根”で包み込み、成人から老年期までの暮らしにずっと寄り添っていきたい。むそうは、愛知県と東京都に拠点をもち、「住む」「働く・生きがいをもつ」「余暇を楽しむ・社会に参加する」この3つを基本的な支援とし、大人数による画一的な支援ではなく、少人数で地域に分散し、可能なかぎり利用者の方の要望に添うことのできる支援の仕組みを整えてきました。むそうが大切にしているノーマライゼーションの考え方を実現するためには、【自助】【共助】【公助】のバランスをとることが必要です。中でも不足している【共助】の部分、すなわち「地域支援」の輪を広げていくことが、私たちの役割です。

1.むそう愛知の活動

中華茶房うんぷう・アート雑貨・アトリエぐらふぃてぃ

温かみのある木造の中華茶房うんぷう。ラーメンを注文すると、地元の野菜を使ったサラダバーがついてきます。開店当初、ラーメンが出来るまでの待ち時間を「福祉施設だから時間がかかっても仕方がない」と諦めるのではなく、有効活用しようとサラダバーを作りました。今では待ち時間は改善されましたが、お客様に満腹になっていただけるよう、今でも新鮮野菜をお出ししています。

ラーメンの湯切りの様子
ラーメンの湯切りの様子

アート雑貨店で店長を務めるのは、重度の障害があるミサキさん。毎日、お店でたくお香を選ぶお仕事をしています。ファンを呼び込んでくれる看板店長です。アトリエぐらふぃてぃは、芸術活動の作品制作・展示ができるスペース。てんかん発作を持つユウコさんは、ここで裂き織りを始めたことで、安全で楽しく活動ができるようになりました。

喫茶なちゅ 有脇店・板山店

有脇店はリハビリ病院の一角にあります。リハビリを受ける患者に元気を与えたいと、院長さんがスペースを無償で貸してくださいました。イチオシはむそう運営の養鶏場でとれた「なちゅらん」を使ったふわとろオムライス。「好き」や「得意」を活かした役割を担いイキイキと働く利用者さんと、リハビリを終えた患者さんや近所の方で賑わっています。

eko課・たまごハウスぴよぴよ・きのこハウスにょきにょき

屋外で働くことが得意な方のための働く場です。eko課では、障害のある方の就労を通して地域の環境保全に取り組んでいます。地元の方々と協力して、増殖する地域の竹林でとれた竹のペレット化、竹のおがくずを用いたキノコ菌の育成に成功しました。業界初の成功で、注目を集めています。

生活支援センターあっと

障害のある方が地域で暮らすための、様々な支援を行っています。国の制度として放課後等デイサービス、ショートステイ、ホームヘルプを、自治体独自の制度として日中一時支援、移動支援を、私的契約としてレスパイトサービスを提供しています。サービス提供のほかに、アセスメント、サービスの調整や情報提供、申請手続きの支援、医療機関などの専門機関の紹介なども行います。また制度にはない、必要なサービスを形にしていくことも、活動のひとつとしています。

ケアホーム

むそうには4つのケアホームがあります。親亡きあとも、生まれ育った地域で自分らしく暮らすために、世話人やヘルパーが生活に必要な支援をしています。暮らしの場であると同時に、自立に向けた体験の場としても機能しています。

2.むそう東京の活動

チャイルドデイケアほわわ吾妻橋・瀬田

チャイルドデイケアほわわは、医療・看護・福祉が連携した取り組みです。医療的な対応が必要な0~6歳の子供たちが通って、友達や地域の方と遊び、コミュニケーションをとる場所です。自宅で家族とだけで生活するのではなく、地域の一員として、ご本人にとってもご家族にとっても安心して暮らせる社会を作ることを目指します。

お散歩の様子
お散歩の様子

これからのむそう

今年1月に東京での事業が始まり、今後は京都、仙台への展開を予定しています。ハンディのある・なしに関係なく、一人一人が自由な中で希望をもち、したいようにチャレンジできる社会。誰もが「生きやすい」社会をつくりたい。この思いを、むそうから日本中へひろげます。

<社会福祉法人むそう 本部>
〒475-0859 愛知県半田市天王町1-40-5
TEL:0569-22-4072 FAX:0569-22-4073


一般社団法人草の根ささえあいプロジェクト

1 沿革

2011年4月に団体の前身となる「草の根プロジェクト」という小さな勉強会から始まりました。2012年4月に一般社団法人化。日々の暮らしの中で「生きづらさ」を抱え、それゆえに様々な困り事で行き詰まってしまっている人の多くが、制度からの支援や保障を受けられず、人々からの手助けも得られず、社会から孤立している状況にある。孤立に苦しみ、光の当たらない暗い穴の中でひとりぼっちでいる人たちを「しかたがないよね…」と放っておけない!という思いで、私たちは活動を続けています。

2 構成メンバー

草の根ささえあいプロジェクトのメンバーは、とても多様でユニークです。障害者、母子家庭、引きこもり、ホームレスなどの各分野の支援者や、看護師、司法書士、行政職員、大学教員、企業の経理やSEなど。様々な立場のメンバーがいるからこそ飛び出すいろんなアイデアが私たちの宝物です。

3 活動内容:

1)調査研究事業

2012年に行った「社会的孤立や貧困に至るプロセス及び支援のメカニズムに関する調査」など、貧困や孤立に関する調査研究を行う。

2)相談支援事業

①よりそいホットライン 2012年度から継続

生活に困りごとを抱えた方々からの相談電話を受け、アセスメント・コーディネートを行い、適切な機関に繋げ問題の解決をする。

②名古屋市子ども若者総合相談センター 2013年6月から受託

ニート、引きこもりなどの若年者の社会的課題を解決するために、多分野のネットワークで支え、アウトリーチ・同行を中心とした支援を行う。

3)福祉サービス事業

①居宅介護事業所 でこぼこ 2013年7月開所予定

障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスを提供する。

②猫の手バンク 2012年度から継続

よりそいホットラインやインフォーマルネットワークを入り口に、様々な理由により制度に乗ることのできない困窮者の生活支援をボランティアにより行い、最終的に地域でのささえあいにつなげるお手伝いを行う。

4)ネットワーク事業

①インフォーマルネットワーク名古屋

複数の支援団体が参加し各支援団体だけでは解決に至らない事例の共有、意見交換を定期的に開催し、重複した問題を抱えた方々を支援する。

②地域中間支援(豊橋市・刈谷市)

昨年立ち上がった豊橋、刈谷のネットワークのコーディネーター業務を行う。

5)ワークショップ事業

①できることもちよりワークショップ

 全3回のワークショップで、それぞれ「出会い」「資源化」「組織化」と題し、各支援団体のストレングスを生かした支援チームを作り支援を行っていく。2012年度愛知県から受託を受け、開発をしたもの。

②生きてる図書館

人を本に見立て、障害をお持ちの方々や、生きづらさを抱えた方が「本」として参加し、読み手が「本」を借りて対話をするワークショップを開催。

③草の根研究会(草ラボ)

月に一度の定例会で支援者だけでなく一般の方も参加し地域でのささえあい、社会的包摂などのテーマについて議論する。

イラスト

6)研修普及事業

以下の研修を実施。

  • 生活支援戦略勉強会
  • ヘルパー研修
  • 生活支援員ボランティア研修
  • 電話相談員研修
  • 講演

4 弱さを表現できる場と「できることもちより」が社会を変える!

私たちは、お互いの持つ弱さを共有し丁寧に認め合い、一方で<できること>を<もちよる>ことで、他の誰かの弱さをささえることができる。そんな仲間との小さな「ささえあい」のくり返しが、どれだけ人生を豊かで生きやすく、楽しいものにするかを実感しています。

誰もが弱さを表現できて、それぞれの持っているステキな部分を「いいね!」と認め合い、地域の中で役立ちの場所を見出せる社会、誰もが優しさや人とのつながりを感じることのできる社会を目指すことで、孤立する人を世の中からなくすことができると信じています。


特定非営利活動法人起業支援ネット

理念:
私たちは起業を「仕事おこし・自分おこし・地域おこし」と捉えています。
一人一人が自分らしく輝くこと・地域の課題を解決・改善すること、そしてお金・仕事・情報・喜び・感謝などの「新しい利益=新しい価値」が元気に循環する豊かな地域社会をつくること。この3つのテーマを起業支援を通して実現したいと思います。
事業内容:
「起業の学校」「起業・経営相談」等の起業支援事業
起業後のフォローアップ、個別コンサルティング、協働化支援 など

図(図の内容)

写真 写真

沿革:1992 前身「ワーカーズエクラ」誕生。女性の仕事起こし支援にとりくむ。
1998 「起業支援ネット」設立。コミュニティビジネスを対象とした「起業コンテスト」等に取り組む。
1998 特定非営利活動法人 認証。
2004 「コミュニティビジネスガイドブック」発行
2005 起業の学校開校(年1回開校、現在も継続)

公益財団法人 アジア保健研修所(AHI)

●AHIって何?

アジア各国の農村部で人々の健康と暮らしを守るために活動する、現地のワーカーを育成している民間の国際協力団体です。

●AHIがめざしていること-自立のための分かちあい

アジアの草の根の人たちが「自分たちの健康は自分たちの手で」守ろうという動きを支援していきたいと思っています。そして日本の私たちがその人たちと交流を持ち、学び合いを起こしていきたいと考えています。

●AHIは何をしているの?-2つの柱

その1:アジア各地の現地のNGOワーカーを対象に研修会をおこなっています。各自がそれまでの活動を振り返り、今後を考えるための研修です。毎年9月~10月には、愛知県日進市の研修所で5週間の合宿を開催しています。彼らの帰国後は協働事業を展開します。

その2:日本国内で、アジア理解推進の活動をしています。印刷物やプログラムを通して、アジア各国の状況、研修生による開発活動の様子などを伝えて、関心・理解を高めていこうとしています。講演会・学習会からイベントまで幅広く企画を実施しています。

下記は、2012年の国際研修参加者とオープンハウスの実行委員の人たち

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