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車いすの大車輪脱着のための補助輪の開発

主題:
車いすの大車輪脱着のための補助輪の開発
著者名・研究者名:
松尾清美,小林博光,藤家馨,寺師良輝,江原善人 (総合せき損センター医用工学研究室)石井重行,大場義雄,伊藤俊一(株式会社OXエンジニアリング)
掲載雑誌名:
第12回リハ工学カンファレンス講演論文集 12巻 27~32頁(1997年8月)
キーワード:
連絡先:
松尾清美(総合せき損センター医用工学研究室)
飯塚市伊岐須550-4
電話: 0948-24-7500
概要:
この論文では狭い場所でも進入出来るように、大車輪を取り外せる車いすのための補助輪の開発について述べられている。試作機の設計条件は1)着脱が容易。2)段差越え時の前輪あげの邪魔にならない。3)軽量。4)補助輪は大車輪の接地点より2~3cm後方で、2cm上方に位置する。5)補助輪は十分な強度がある。6)補助輪径は3~4インチ。7)補助輪の高さは可変。8)アームレスト取り付け部に固定。9)大車輪は既存のクイックリリース式。補助輪の重量は片輪が550gで、車いす全体で12.6kg、大車輪を外すと9.3kgであった。大車輪は片輪ずつ浮かせることで、介助者の手を借りることなく一人で行えた。大車輪を外した場合、まわりのものを引っ張ることで移動することが出来た。本車いすを1年間使用したところ、トイレや飛行機の通路、ビジネスホテル、繁華街の店等、狭い場所で大車輪を外すことが非常に有効であった。ただし、段差の乗り越え時や点字ブロックなどのでこぼこ道を走行する際に補助輪が接地する場合もあり、注意が必要であることがわかった。