音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

頚髄損傷者に対するTESの筋力増強効果について(積分筋電図による分析)

主題:
頚髄損傷者に対するTESの筋力増強効果について(積分筋電図による分析)
著者名・研究者名:
中西文彦、吉良保彦、荒巻駿三、山田博(京都府立心身障害者福祉センター附属リハビリテーション病院)
掲載雑誌名:
第12回リハ工学カンファレンス講演論文集 12巻 447~448頁(1997年8月)
キーワード:
連絡先:
中西文彦(京都府立心身障害者福祉センター附属リハビリテーション病院)
京都府城陽市中芦原
電話: 0774-54-1400
概要:
頚髄損傷者に対して治療的電気刺激(TES)を行うことで筋力が回復することを報告している。頚髄損傷者2名に対し治療的電気刺激を行い、三角筋及び大胸筋の経時的な筋電図の積分値の変化を計測している。電気刺激の方法は最大振幅15ボルト、幅0.2msecの矩形波で周波数20Hzで行っている。電極埋め込み術後の1週間安静の後に電気刺激を開始し、徐々に刺激時間と回数を増やして治療を行っている。結果として、治療的電気刺激開始後12から16週間目には両被験者に関して三角筋、大胸筋ともに筋電図の積分値が有意に増加している。加えて、16週目の外転筋の徒手筋力検査の値、自動運動の可動域とも電気刺激前と比較して増加したとの結果を得ている。なお、三角筋の筋電図積分値の増加は大胸筋の増加と比較して大きいことも報告されている。以上、治療的電気刺激は頚髄損傷者の筋力回復に役立ち、筋電図の変化より裏付けられたとしている。