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運動失語症患者の書字動作について -書字用自助具の検討-

主題:
運動失語症患者の書字動作について -書字用自助具の検討-
著者名・研究者名:
宮口英樹(広島県立保健福祉短期大学作業療法学科)
掲載雑誌名:
第12回リハ工学カンファレンス講演論文集 12巻 531~536頁(1997年8月)
キーワード:
連絡先:
宮口英樹(広島県立保健福祉短期大学作業療法学科)
広島県三原市学園町1-1
電話: 0848-60-1245
概要:
コックアップスプリントや弾性緊縛帯の装着によっても書字能力が向上しなかった運動失語症患者のために新たな自助具を開発した。この自助具は、手を机上で滑らせながら書くことで、上肢のコントロール性が向上することを目指したものである。構造上は、本体、アーム部、筆圧コントロール用リング、手関節固定用ベルトからなり、本体のアクリル板の上に手を乗せベルトで手首を固定する。筆圧はアーム部のアクリルバーの弾性や、リングを筆記具に取り付ける位置でコントロールする。しかし、本報告の症例の場合、自助具を装着した状態でのみ書字訓練を行ってきたにもかかわらず、一ヶ月後の評価結果では自助具を用いない場合に書字の正確性や修正値が最も改善された。特に文字について、本人の評価やブラインド法による評価で最も良い結果が得られた。これは自助具使用による練習の結果、把握形態を新たに学習したためと考えられる。