教育支援体制の整備のためのガイドライン(試案)
「特別支援教育推進体制モデル事業」の概要
平成15年度予算額 98,990千円
1 趣 旨
平成11年7月の「学習障害及びこれに類似する学習上の困難を有する児童生徒指導方法に関する調査研究協力者会議」の報告に基づいて、学習障害(LD)のある児童生徒に関する指導体制の充実事業を行い、各学校における学習障害(LD)のある児童生徒の実態を把握し、巡回相談を行うことにより、指導の充実を図ってきたところである。
また、「21世紀の特殊教育の在り方について(平成13年1月)」の最終報告を踏まえて、小・中学校等に在籍する注意欠陥/多動性障害(ADHD)や高機能自閉症等のある児童生徒など特別な教育的支援を必要とする児童生徒への対応が求められていることから、平成15年3月の「今後の特別支援教育の在り方について」の最終報告においては、これらの障害の定義、判断基準(試案)等が示されたところである。
このため、学習障害(LD)のある児童生徒に加え、注意欠陥/多動性障害(ADHD)や高機能自閉症のある児童生徒を含めた、総合的な支援体制の充実を図るためのモデル事業を実施する。
2 内 容
- 注意欠陥/多動性障害(ADHD)や高機能自閉症のある児童生徒等に対する指導のための体制整備
- 学習障害(LD)のある児童生徒に対する指導体制の充実事業で組織された教育委員会の専門家チーム、学校における校内委員会を活用し、注意欠陥/多動性障害(ADHD)や高機能自閉症のある児童生徒を含めた判断・実態把握を行うための支援体制を整備する。また、判断・実態把握基準の有効性を検証するとともに、学校内での注意欠陥/多動性障害(ADHD)や高機能自閉症等のある児童生徒に対する適切な指導のための体制整備の充実を図る。
- 特別支援教育コーディネーター
- 特別な支援を必要とする児童生徒については、その一人一人の教育的ニーズに対応して計画的に、かつ適切に教育を行うことが重要である。このため、小・中学校に設置された校内委員会で担当教師等に指導・助言を行ったり、教育委員会の指導主事と連携調整を図るほか、福祉・医療機関等の関係機関との連絡調整を行うなど、各学校において指導的な役割を担う特別支援教育コーディネーターの在り方について検討を行う。
- 巡回相談
- 小・中学校の教員を対象に、専門家による巡回相談事業を実施し、学習障害(LD)注意欠陥/多動性障害(ADHD)や高機能自閉症等のある児童生徒へも対象を拡充し、指導方法の確立を図る。
- 委嘱先
- 47都道府県
特別支援教育推進体制モデル事業