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いきいきと笑顔あふれる 養父

やぶ 障害者福祉プラン

平成8年3月

養父町

第2章 障害者等の実態・意向調査結果

2-1 障害者アンケートの結果

(1)調査概要

●調査対象 平成7年4月1日現在、身体障害者手帳台帳及び療育手帳台帳に登録され ている障害者458人
●調査方法   町が郵送し、身障互助会の役員が回収
●調査期間   平成7年10月
●回収状況   有効回収数385票、有効回収率84.1%

(2)回答者の基本属性

1回答者
 アンケートに「本人」が回答しているケースは全体のほぼ2/3にあたる64.4%です。何らかの 理由で本人が回答できず家族が回答しているのが27.4%、「無回答」が8.3%となっています。
 年齢3区分別でみると、17歳以下ではすべて「親」が回答しています。18~64歳では「本人」 が74.6%と全体の3/4を占め、次いで「配偶者」が11.9%となっています。65歳以上になると 「本人」61.4%、次いで「子」15.9%(「本人の子」と「本人の子の配偶者」の計)、「配偶者」10.3 %の順です。

〈表2-1-0〉アンケートの回答者

●年齢3区分別








本配
人偶
の者
子 
の 
そ家
の族
他 
の 






件数
全体 64.4 10.4 8.6 2.6 5.5 0.3 8.3 385
17歳以下 - - - - 100.0 - - 7
18~64歳 74.6 11.9 2.2 2.2 3.7 3.7 7.5 134
65歳以上 61.4 10.3 12.0 3.9 3.4 0.4 8.6 233

2年齢階層
 障害者の年齢を9区分でみると、一番多いのは「65~74歳」の28.1%で、次いで「75~84 歳」22.9%、「50~59歳」12.5%、「60~64歳」12.2%、「85歳以上」9.6%の順です。これを 年齢3区分でみると、「17歳以下」は1.8%(7人)と極めて少なく、「18~64歳」が34.8%(134 人)、「65歳以上」が60.6%(233人)の割合です。また、75歳以上の後期高齢者が全体の3割 以上を占めるなど、障害者の高齢化が顕著となっています。
 障害別でみると、知的障害者は数的には少ないのですが、「17歳以下」と「40~49歳」が23.1 %で一番多く、比較的若い年齢層が多くなっています。これに対して、身体障害者は高齢化の傾 向が強く、中でも身体障害中度では8割以上が60歳以上です。

〈表2-1-2-1〉障害者の年齢階層

●障害別 全体 知的障害者 身体障害者 重度 中度 軽度
件数 385 13 367 160 114 95
17歳以下 1.8 23.1 1.1 1.9 0.9 -
18~29歳 2.9 15.4 2.5 3.8 1.8 1.1
30~39歳 2.3 - 2.5 3.1 1.8 2.1
40~49歳 4.9 23.1 4.6 5.6 2.6 5.3
50~59歳 12.5 - 13.1 12.5 9.6 17.9
60~64歳 12.2 15.4 12.3 10.6 14.9 11.6
65~74歳 28.1 7.7 28.6 26.3 30.7 30.5
75~84歳 22.9 - 23.7 24.4 26.3 20.0
85歳以上 9.6 7.7 9.5 10.0 8.8 9.5
無回答 2.9 7.7 2.2 1.9 2.6 2.1

3性別
 障害者の性別は、男性が60.3%、 女性が38.7%です。
 年齢別でみると、39歳までの層で は女性の方が多く、40歳以上になる と男性の方が多くなっています。

〈表2-1-3-1〉障害者の性別

●年齢別






件数
全体 60.3 38.7 1.0 385
17歳以下 14.3 85.7 - 7
18~29歳 36.4 63.6 - 11
30~39歳 44.4 55.6 - 9
40~49歳 73.7 26.3 - 19
50~59歳 60.4 39.6 - 48
60~64歳 72.3 27.7 - 47
65~74歳 66.7 33.3 - 108
75~84歳 58.0 42.0 - 88
85歳以上 56.8 43.2 - 37

4家族人数
 家族人数は、1人が4.4%、2人が 22.1%、3人が17.9%、4人が12.7 %、5人以上が40.7%です。都市部に 比べると単身の障害者は少ないもの の、50歳~74歳では2人(夫婦だけ) も約3割あります。

〈表2-1-4-1〉障害者の家族人数

●年齢別 1

2

3

4

5

6

7






件数
全体 4.4 22.1 17.9 12.7 11.4 15.8 13.5 2.1 385
17歳以下 - - - 14.3 42.9 15.8 28.6 - 7
18~29歳 - 9.1 9.1 18.2 27.3 27.3 9.1 - 11
30~39歳 - - 44.4 11.1 33.3 - 11.1 - 9
40~49歳 - 10.5 26.3 10.5 15.8 15.8 21.1 - 19
50~59歳 - 29.2 20.8 22.9 8.3 8.3 8.3 2.1 48
60~64歳 2.1 25.5 23.4 10.6 12.8 14.9 10.6 - 47
65~74歳 9.3 28.7 15.7 13.0 2.8 17.6 11.1 1.9 108
75~84歳 4.5 20.5 13.6 8.0 15.9 23.9 11.4 2.3 88
85歳以上 5.4 8.1 21.6 16.2 10.8 2.7 35.1 - 37

5居住地区
 障害者の居住地は「建屋地区」が24.2%、「広谷地区」が43.6%、「養父地区」が29.4%で、 地区の人口割合に対応した構成となっています。なお、地区によって障害者の年齢構成や障害の 種類・程度の大きな隔たりはありません。

〈表2-1-5〉障害者の居住地区

●年齢3区分別













件数
全体 24.2 43.6 29.4 2.9 385
17歳以下 14.3 42.9 28.6 14.3 7
18~64歳 25.4 45.5 27.6 1.5 134
65歳以上 24.0 43.8 30.5 1.7 233

(3)障害の状況

1障害種別
 障害者の障害種別(障害の部位)は、「肢体障害」が59.5%と全体の約6割を占め、「内部障害」 21.6%、「聴覚障害」15.8%、「視覚障害」11.7%、「言語等障害」9.4%、「知的障害」6.2%と なっています。全体の9割以上が身体に障害を持っています。
 年齢3区分別でみると、17歳以下の層では「肢体障害」が一番多いものの、「知的障害」と「言 語等障害」の割合も高いのが特徴です。18歳以上では「肢体障害」が約6割と多くなっています。  障害種別に別の障害との重複状況をみると、知的障害者の70.8%、視覚障害者の33.3%、聴 覚障害者の32.8%、言語等障害者の86.1%、内部障害者の25.3%が肢体障害と重複しています。

〈表2-1-6〉障害種別(複数回答)

●障害別 全体 17歳以下 18~64歳 65歳以上
件数 385 7 134 233
知的障害 6.2 57.1 6.0 4.3
視覚障害 11.7 - 7.5 14.2
聴覚障害 15.8 - 11.9 18.9
言語等障害 9.4 42.9 5.2 11.2
肢体障害 59.5 71.4 60.4 59.2
内部障害 21.6 - 22.4 21.9
無回答 4.4 - 4.5 3.0

〈表2-1-1〉障害の重複状況 (上段:人数(人)、下段:重複率(%))

  知的障害 視覚障害 聴覚障害 言語等障害 肢体障害 内部障害
知的障害 24
100.0
5
20.8
4
16.7
8
33.3
17
70.8
3
12.5
視覚障害 5
11.1
45
100.0
6
13.3
2
4.4
15
33.3
3
6.7
聴覚障害 4
6.6
6
9.8
61
100.0
6
9.8
20
32.8
8
13.1
言語等障害 8
22.2
2
5.6
6
16.7
36
100.0
31
86.1
7
19.4
肢体障害 17
7.4
15
6.6
20
8.7
31
13.5
229
100.0
21
9.2
内部障害 3
3.6
3
3.6
8
9.6
7
8.4
21
25.3
83
100.0

注記)左列の障害種別からみた重複率

2障害の程度
 回答者385人のうち身体障害者手帳所持者は371人(96.4%)、療育手帳所持者は13人(3.4 %)です。(「無回答」が11人、2.9%あります。)
 療育手帳所持者13人の等級をみると、「A判定(重度)」が5人(38.5%)、「B1判定(中度)」 が3人(23.1%)、「B2判定(軽度)」が5人(38.5%)となっています。
 一方、身体障害者手帳所有者371人の等級は、「1級」22.6%と「2級」21.0%が多くなって います。1級と2級の所持者を『重度』、3級と4級の所持者を『中度』、5級と6級の所持者を 『軽度』とすると、重度が43.6%、中度が30.7%、軽度が25.6%の割合となり、障害の重度化が 進んでいます。障害種別でみると、重度障害者の割合は、視覚障害では55.6%、聴覚障害では 48.3%、言語等障害では85.3%、肢体障害では46.9%、内部障害では55.5%となっています。

〈表2-1-7〉知的障害者の等級

全体 A判定 B1判定 B2判定
13人
100%
5
38.5
3
23.1
5
38.5

〈表2-1-8〉身体障害者の等級

●障害別 重度 中度 軽度 件数




1





2





3





4





5





6

全体 22.6 21.0 12.1 18.6 15.6 10.0 371
視覚障害 28.9 26.7 4.4 4.4 22.2 15.6 45
聴覚障害 12.1 36.2 6.9 20.7 5.2 22.4 58
言語等障害 58.8 26.5 2.9 5.9 8.8 - 34
肢体障害 20.3 26.6 7.2 22.1 17.6 7.7 222
内部障害 40.7 14.8 25.9 13.6 3.7 1.2 81

3障害をもってからの年数
 障害をもってからの年数は、「20年以上」が37.1%、「10~20年未満」が21.6%、「5~10年 未満」が16.4%となっています。
 年齢別でみると、17歳以下では「10~20年未満」が、18~29歳では「10~20年未満」と 「20年以上」が、30~49歳では「20年以上」が多く、先天的な障害や幼少時に障害をもった人 が多いことが推測されます。一方、50歳代以上になると、「20年以上」が多いものの、「3年未 満」や「3~5年未満」の割合が増えています。85歳以上では3割以上が障害をもってから5年 未満、約5割が10年未満となっており、高齢による障害の発生がうかがえます。

〈表2-1-9〉障害をもってからの年数

●年齢3区分別 3


3

5


5

10


10

20


20








件数
全体 12.6 9.1 16.4 21.6 37.1 1.8 1.6 385
17歳以下 14.3 14.3 28.6 42.9 - - - 7
18~29歳 - - 9.1 54.5 36.4 - - 11
30~39歳 - 11.1 - 33.3 44.4 11.1 - 9
40~49歳 - - 26.3 15.8 52.6 5.3 - 19
50~59歳 12.5 10.4 27.1 10.4 39.6 - - 48
60~64歳 8.5 12.8 12.8 21.6 38.3 4.3 2.1 47
65~74歳 15.7 7.4 13.0 19.4 41.7 0.9 1.9 108
75~84歳 11.4 11.4 17.0 27.3 31.8 - 2.3 88
85歳以上 21.6 10.8 16.2 135 35.1 2.7 - 37

(4)日常生活

1日常生活動作
 居宅内での『食事』『トイレ』『衣服の着脱』『入浴』『屋内移動』『洗濯・炊事』の6項目と、居 宅外での『買物』『外出』の2項目、合わせて8項目について「時に要介助」と「常に要介助」を 合わせた介助が必要と回答した人の割合をみると、最も高いのは『外出』で38.7%、次いで『買 物』34.3%、『洗濯・炊事』33.3%、『衣服の着脱』27.7%、『入浴』25.4%、『屋内移動』23.4 %、『トイレ』21.3%、『食事』19.5%の順となっています。なお、『買物』と『外出』について は、「無回答」が多くなっていますが、これは「する必要がない」「できないのでしない」等に該 当する人が「無回答」としたと考えられ、実際に『買物』や『外出』をする障害者のうち介助を 要する割合はもう少し高いものと推察されます。
 また、日常生活動作8項目のうち、一つでも介助が必要と答えた人は53.0%です。
 障害種別でみると、知的障害と言語等障害で介助を要する人の割合が高く、障害の程度別では 重度の人で介助を要する人の割合が高くなっています。

〈表2-1-10〉生活動作別介助の要・不要

 

















件数
ア. 食事 63.9 9.6 9.9 16.6 385
イ. トイレ 63.4 6.8 14.5 15.3 385
ウ. 衣服の着脱 57.1 13.2 14.5 15.1 385
エ. 入浴 59.0 8.3 17.1 15.6 385
オ. 屋内移動 57.7 9.1 14.3 19.0 385
カ. 選択・炊事 35.3 6.8 26.5 31.4 385
キ. 買い物 39.2 7.8 26.5 26.5 385
ク. 外出 42.9 14.0 24.7 18.4 385

〈表2-1-2〉障害種別・障害程度別要介助率
(上段:「時に要介助」+「常に要介助」の比率(%)、下段:「常に要介助」の比率(%))

 

























全体 19.5
9.9
21.3
14.5
27.7
14.7
25.4
17.1
23.4
14.3
33.3
26.5
34.3
26.5
38.7
24.7




知的障害 70.8
45.8
70.8
58.3
70.8
50.0
70.8
62.5
66.7
50.0
83.3
83.3
87.5
83.3
91.7
75.0
視覚障害 28.9
11.1
26.7
11.1
31.1
13.3
31.1
20.0
26.7
11.1
33.4
26.7
44.4
40.0
48.9
33.3
聴覚障害 21.3
9.8
19.7
16.4
20.8
16.4
24.6
19.7
21.3
16.4
36.1
29.5
36.1
27.9
39.4
23.0
言語等障害 58.7
41.7
58.4
52.8
72.3
55.6
69.4
61.1
63.9
55.6
72.2
72.2
72.2
63.9
77.8
61.1
肢体障害 27.5
15.3
31.1
22.7
40.2
22.7
36.2
26.6
32.7
21.8
40.2
33.2
40.2
32.3
46.7
32.3
内部障害 19.2
7.2
20.4
12.0
24.1
13.3
24.1
13.3
21.6
12.0
31.3
24.1
32.5
22.9
37.4
19.3





身体障害重度 38.2
21.3
40.6
30.0
51.9
31.9
50.0
36.9
46.9
31.3
55.1
48.8
58.8
48.8
67.5
50.0
身体障害中度 6.2
1.8
7.9
3.5
10.6
1.8
9.6
2.6
8.8
0.9
19.3
8.8
18.4
9.6
21.9
7.0
身体障害軽度 4.3
1.1
5.3
2.1
8.4
2.1
5.3
2.1
2.2
1.1
11.6
6.3
9.5
6.3
11.5
2.1


3



17歳以下 71.5
42.9
85.7
57.1
42.9
42.9
71.4
71.4
42.9
42.9
71.4
71.4
71.5
42.9
100.0
85.7
18~64歳 14.2
6.7
12.7
8.2
13.2
9.0
17.1
11.9
17.1
11.9
23.1
17.9
25.3
20.1
28.4
18.7
65歳以上 21.6
10.7
24.1
17.2
30.0
16.7
29.2
18.5
29.2
18.5
37.4
29.2
38.2
29.2
42.9
26.2

注記)知的障害者はサンプル数が少ないため、障害程度別の内訳は省略しています

2日常生活動作の介助者

 前項の『食事』『トイレ』『衣服の着脱』『入浴』『屋内移動』『洗濯・炊事』『買物』『外出』の8 項目のうち、一つでも介助必要と答えた人204人の主たる介助者は「配偶者」が53.4%、「子ど も」が18.6%、「親」が8.3%、「その他の家族」が7.4%、「兄弟姉妹」が5.4%で、全体の93.1 %は身内の者です。「ホームヘルパー」は極めて少なく、「ボランティア」は皆無となっています。
 年齢別でみると、49歳までは「親」が多く、50歳以上になると「配偶者」が一番多くなりま す。75歳以上では「子ども」の割合が高くなりますが、「配偶者」は75~84歳では58.6%、85 歳以上でも29.6%を占めています。いずれにしても高齢の介助者が多いことがうかがえます。

〈表2-1-11〉主な介助者

●年齢別





























件数
全体 53.4 8.3 18.6 5.4 7.4 2.0 0.5 4.4 204
17歳以下 - 100.0 - - - - - - 7
18~29歳 - 75.0 25.0 - - - - - 4
30~39歳 40.0 60.0 - - - - - - 5
40~49歳 16.7 50.0 - - - - - - 6
50~59歳 66.7 - 16.7 - - - - - 18
60~64歳 72.7 - 18.2 4.5 4.5 - - - 22
65~74歳 65.4 - 9.6 3.8 9.6 5.8 1.9 3.8 52
75~84歳 58.6 - 22.4 3.4 8.6 1.7 - 5.2 58
85歳以上 29.6 - 11.1 3.7 14.8 - - 11.1 27

3日常活動
 障害者の日常活動については、「一日中家にいる」が48.1%とほぼ半数を占めています。次い で「働いている」が31.2%で、この2つで約8割を占めます。全体的に障害者が高齢化している ため、学校等へ通学している人は少なくなっています。
 年齢別でみると、17歳以下では7人中2人は小・中学校又は高校など普通学校へ通学し、1人 は養護学校へ通学しています。18歳以上をみると、60歳~64歳の層で「働いている」と「一日 中家にいる」がほぼ半々程度となっており、この年齢層を境に、若年層は「働いている」が、高 年層は「一日中家にいる」が一番多くなっています。
 障害程度別でみると、身体障害者の場合は重度ほど「一日中家にいる」が多くなっています。 一方、軽度では「働いている」が52.6%を占めています。

〈表2-1-12〉日常活動

●年齢別 保へ
育通
所所
・・
幼通
稚園
園 
























福授
祉産
作所
業に
所通
・所
















件数
全体 0.3 0.3 0.3 0.8 31.2 1.0 0.8 48.1 3.4 8.6 5.5 385
17歳以下 - 14.3 14.3 28.6 - - - 14.3 - 28.6 - 7
18~29歳 - - - 9.1 72.7 - 9.1 9.1 - - - 11
30~39歳 - - - - 55.6 11.1 - 33.3 - - - 9
40~49歳 - - - - 63.2 5.3 - 26.3 - - 5.3 19
50~59歳 2.1 - - - 54.2 - - 29.2 2.1 6.3 4.2 48
60~64歳 - - - - 36.2 - - 46.8 4.3 6.4 6.4 47
65~74歳 - - - - 33.3 - - 47.2 2.8 9.3 7.4 108
75~84歳 - - - - 11.4 - 2.3 67.0 4.5 12.5 2.3 88
85歳以上 - - - - 10.8 - - 73.0 8.1 5.4 2.7 37

4日常生活での心配・不安
 日常生活で困ったり不安に思っていることがある障害者は51.9%と過半数を占めます。特に17 歳以下の層では全員が不安を感じています。また、知的障害者も69.2%と約7割が不安を感じて います。身体障害者では障害が重いほど不安がある人が多く、重度では63.1%が不安を持ってい ます。
 心配・不安の内容を複数回答で尋ねたところ、「健康・医療のこと」が51.5%で一番多く、次 いで「将来のこと」40.5%、「経済的なこと」26.5%、「家族のこと」25.0%、「仕事のこと」19.0 %の順となっています。
 年齢3区分別にみると、17歳以下では「将来のこと」を全員があげています。次いで「健康・ 医療のこと」「仕事のこと」の順です。18~64歳は「将来のこと」「健康・医療のこと」「経済的 なこと」の順ですが、他に比べて「仕事のこと」(34.7%)と「家族のこと」(33.3%)をあげる 人が多いのが特徴です。65歳以上になると「健康・医療のこと」が一番多くなり、次いで「将来 のこと」となっています。
 障害別にみると、知的障害者は年齢構成が若いこともあって、「将来のこと」への不安が大きい ことが特徴です。また、「仕事のこと」も33.3%と身体障害者よりも多くあげています。
身体障害者では「健康・医療のこと」と「将来のこと」が2大心配ごとになっていますが、障害 が重いほど「家族のこと」をあげる割合が高いのも特徴で、重度の身体障害者では約3割を占め ています。

〈表2-1-13〉日常生活での心配・不安の有無

 






件数
全体 51.9 36.4 11.7 385




17歳以下 100.0 - - 7
18~29歳 36.4 63.6 - 11
30~39歳 55.6 44.4 - 9
40~49歳 31.6 52.6 15.8 19
50~59歳 60.4 33.3 6.3 48
60~64歳 59.6 29.8 10.6 47
65~74歳 49.1 34.3 16.7 108
75~84歳 53.4 35.2 11.4 88
85歳以上 37.8 51.4 10.8 37




知的障害者 69.2 15.4 15.4 13
身体障害者 52.0 36.8 11.2 367
重度 63.1 29.4 7.5 160
中度 50.9 35.1 14.0 114
軽度 34.7 51.6 13.7 95

〈表2-1-14〉日常生活での心配・不安の内容(複数回答)

 

●年齢別 ●障害別
17



18

64
65



















件数 200 7 72 114 9 191 101 58 33
仕事のこと 19.0 28.6 34.7 8.8 33.3 18.8 15.8 22.4 21.2
経済的なこと 26.5 14.3 40.3 19.3 22.2 26.7 28.7 22.4 27.3
健康・医療のこと 51.5 42.9 50.0 53.5 55.6 51.3 49.5 51.7 54.5
家族のこと 25.0 14.3 33.3 21.1 33.3 25.7 30.7 25.9 9.1
近所づきあいのこと 9.0 14.3 13.9 6.1 11.1 8.4 8.9 5.2 12.1
将来のこと 40.5 100.0 51.4 30.7 77.8 39.3 43.6 32.8 36.4
施設への入所のこと 9.0 14.3 8.3 8.8 33.3 8.9 11.9 5.2 9.1
その他 5.0 14.3 1.4 6.1 11.1 4.7 5.9 3.4 3.0
無回答 1.5 - 1.4 1.8 - 1.6 1.0 - 6.1

5心配ごとの相談相手
 心配ごとや悩みの主な相談相手は「家族」が78.0%で圧倒的に多く、家族以外では「役場や福 祉事務所」が14.5%、「友人」が11.0%、「民生委員など地域の人」が10.5%となっています。 「相談できる人はいない」は5.5%と少数です。
 年齢3区分別でみると、17歳以下では「家族」と「友人」に集中し、「役場や福祉事務所」「社 会福祉協議会」「民生委員など地域の人」は皆無となっています。  なお、障害別でみても相談相手はほぼ同様の傾向となっています。

〈表2-1-15〉心配ごとの相談相手(2つまでの複数回答)

 
●年齢別 ●障害別
17


18

64
65










件数 200 7 72 114 9 191
家族 78.0 71.4 79.2 77.2 77.8 78.5
友人 11.0 57.1 8.3 8.8 22.2 10.5
民生委員など地域の人 10.5 - 11.1 11.4 - 11.0
身障互助会や手をつなぐ親の会等 1.0 14.3 - 0.9 11.1 0.5
社会福祉協議会 6.0 - 6.9 5.3 - 6.3
役場や福祉事務所 14.5 - 13.9 15.8 11.1 15.2
その他 6.5 28.6 6.9 4.4 22.2 6.3
相談できる人はいない 5.5 - 5.6 6.1 - 5.8
無回答 3.0 - 4.2 2.6 - 2.6

6主な収入源
 障害者の主な収入源は「本人の年金・恩給」が56.6%で一番多く、次いで「本人の給料・賃金」 14.0%、「配偶者の収入」8.0%となっています。「本人の給料・賃金」「本人の自営収入」「本人 の年金・恩給」「本人の財産からの収入」を合わせると、自分自身で収入を得ている人が74.8% で全体の3/4を占めています。
 年齢3区分別でみると、17歳以下は全員が「親の収入」です。18~64歳では「本人の給料・ 賃金」が33.6%と1/3を占めます。65歳以上では「本人の年金・恩給」に頼る人が73.0%と なっています。
 障害別でみると、知的障害者は17歳以下の人が多いため、「親の収入」の割合が高くなってい ます。身体障害者では、障害の程度が軽いほど「本人の給料・賃金」「本人の自営収入」など本人 の勤労による収入の割合が高く、軽度の人では3割以上を占めています。

〈表2-1-16〉主な収入源

 
























































件数
全体 14.0 3.9 56.6 0.3 8.1 3.1 3.6 4.2 6.2 385



3



17歳以下 - - - - - - 100.0 - - 7
18~64歳 33.6 5.2 31.3 - 15.7 0.7 4.5 0.7 8.2 134
65歳以上 3.9 3.4 73.0 0.4 3.9 4.7 - 6.0 4.7 233




知的障害者 15.4 - 15.4 - - - 53.8 - 15.4 13
身体障害者 14.4 4.1 58.0 0.3 7.4 3.0 2.5 4.1 6.3 367
重度 6.3 1.3 68.1 - 9.4 2.5 3.8 3.8 5.0 160
中度 16.7 4.4 53.5 0.9 7.0 3.5 0.9 5.3 7.9 114
軽度 25.3 8.4 47.4 - 4.2 3.2 2.1 3.2 6.3 95

(5)健康状態

1健康状態
 障害者の57.1%は「まあまあ健康」と答えています。「虚弱・病気がち」は全体では28.1%で すが、高齢になるほど「虚弱・病気がち」な障害者が増え、75歳以上では4割前後を占めていま す。一方、「とても健康」は49歳以下では2割以上を占め、特に18~29歳の層では54.5%と過 半数を占めていますが、全体では9.9%と約1割にすぎません。
 障害別でみると、重度の身体障害者は41.3%が「虚弱の病気がち」となっています。

〈表2-1-17〉健康状態

 


















件数
全体 9.9 57.1 28.1 4.9 385
●年齢別 17歳以下 28.6 42.9 14.3 14.3 7
18~29歳 54.5 36.4 9.1 - 11
30~39歳 22.2 77.8 - - 9
40~49歳 26.3 42.1 26.3 5.3 19
50~59歳 12.5 64.6 16.7 6.3 48
60~64歳 6.4 61.7 25.5 6.4 47
65~74歳 8.3 61.1 25.9 4.6 108
75~84歳 - 52.3 43.2 4.5 88
85歳以上 10.8 51.4 37.8 - 37
●障害別 知的障害者 15.4 38.5 38.5 7.7 13
身体障害者 9.8 57.2 28.3 4.6 367
重度 6.9 47.5 41.3 4.4 160
中度 9.6 63.2 23.7 3.5 114
軽度 14.5 67.4 11.6 6.3 95

2入院・通院状況
 「現在入院中」も含めて、この1年間に入院したことがある人は22.0%と2割以上を占めます。 特に、言語・そしゃく障害や内部障害者では4割以上と高率です。
 次に「現在通院中」も含めてこの1年間に通院したことがある人をみると70.4%に達してお り、前項の健康状態で「まあまあ健康」と回答した人でも通院している場合が多くなっています。

〈表2-1-18〉この1年間の入院の有無

 



















件数
全体 3.6 18.4 68.8 9.1 385
●年齢別 17歳以下 - 14.3 85.7 - 7
18~29歳 - - 100.0 - 11
30~39歳 - 22.2 77.8 - 9
40~49歳 - 15.8 73.7 10.5 19
50~59歳 4.2 16.7 72.9 6.3 48
60~64歳 4.3 19.1 66.0 10.6 47
65~74歳 3.7 18.5 66.7 11.1 108
75~84歳 3.4 22.7 64.8 9.1 88
85歳以上 8.1 21.6 62.2 8.1 37
●障害種別 知的障害 4.2 20.8 62.5 12.5 24
視覚障害 - - 80.0 8.9 45
聴覚障害 8.2 16.4 68.9 6.6 61
言語等障害 8.3 33.3 52.8 5.6 36
肢体障害 7.9 18.3 69.9 7.9 229
内部障害 10.8 32.5 51.8 10.8 83

〈表2-1-19〉この1年間の通院の有無

 



















件数
全体 48.1 22.3 21.0 8.6 385
●年齢別 17歳以下 - 71.4 14.3 14.3 7
18~29歳 18.2 27.3 54.5 - 11
30~39歳 22.2 33.3 44.4 - 9
40~49歳 36.8 26.3 31.6 5.3 19
50~59歳 45.8 25.0 18.8 10.4 48
60~64歳 46.8 19.1 25.5 8.5 47
65~74歳 58.3 23.1 14.8 3.7 108
75~84歳 58.0 14.8 18.2 9.1 88
85歳以上 27.0 24.3 24.3 24.3 37
●健康状態別 とても健康 15.8 23.7 57.9 2.6 38
まあまあ健康 49.1 23.2 22.7 5.0 220
虚弱・病気 61.1 23.1 8.3 7.4 108

3健康診断の受診と未受診の理由
 この1年間に健康診断を受けた人は 68.6%で、18歳~49歳までの層で受診 率が高く、逆に17歳以下は28.6%と低 くなっています。
 この1年間に健康診断を受けたことが ない87人の未受診の理由は、未受診率が 高い17歳以下では「体調が悪くない」が 一番多く、18歳以上の層では「すでに医 者にかかっている」が最大の理由になっ ています。なお「検査がいや」という人 が11.5%います。

〈表2-1-20〉この1年間の健康診断の受診有無

 








件数
全体 68.6 22.6 8.8 385
●年齢別 17歳以下 28.6 57.1 14.3 7
18~29歳 81.8 9.1 9.1 11
30~39歳 77.8 11.1 11.1 9
40~49歳 84.2 5.3 10.5 19
50~59歳 75.0 20.8 4.2 48
60~64歳 55.3 36.2 8.5 47
65~74歳 69.4 22.2 8.3 108
75~84歳 68.2 20.5 11.4 88
85歳以上 70.3 21.6 8.1 37

〈表2-1-21〉未受診の理由(複数回答)

●年齢3区分別 全体 17歳以下 18~64歳 65歳以上
件数 87 4 30 50
健康に自信がある 2.3 - 3.3 2.0
体調が悪くない 2.6 75.0 6.7 8.0
受ける機会がない 6.9 - 13.3 4.0
すでに医者にかかっている 63.2 50.0 53.3 72.0
検査がいや 11.5 - 20.0 8.0
受診が困難 11.5 - 6.7 16.0
その他 4.4 - 6.7 4.0
無回答 2.3 - 3.3 2.0

(6)外出の状況

1外出時に困ること
 障害者が外出時に困ることは「車などに危険を感じる」が23.1%で一番多く、次いで「交通機 関の乗り降りがたいへん」18.2%、「道路に段差が多い」15.8%、「障害者用トイレが少ない」12.5 %、「交通の便が少ない」10.4%の順となっています。
 障害別でみると、知的障害者よりも身体に障害がある人のほうが、外出時の困難をあげる人が 多くなっています。

〈表2-1-22〉外出時に困ること(3つまでの複数回答)

●障害種別



















件数 385 24 45 61 36 229 83
車などに危険を感じる 23.1 12.5 35.6 31.1 22.2 18.8 32.5
交通機関の乗り降りがたいへん 18.2 16.7 15.6 18.0 25.0 22.3 16.9
道路に段差が多い 15.8 4.2 26.7 11.5 16.7 16.6 16.9
障害者用トイレが少ない 12.5 16.7 13.3 11.5 11.1 16.2 10.8
交通の便が少ない 10.4 8.3 24.4 8.2 2.8 6.6 10.8
駅や建物にエレベーターが少ない 8.3 16.7 2.2 1.6 13.9 10.9 9.6
歩道が狭い 8.1 - 15.6 14.8 11.1 4.8 9.6
付添いのボランティアがいない 4.7 12.5 6.7 6.6 11.1 5.7 7.2
車いす用専用駐車場がない 2.9 4.2 2.2 3.3 8.3 4.4 2.4
手話などができる人が少ない 1.0 - - 4.9 2.8 - -
駅や建物に点字標識が少ない 0.3 - - - - 0.4 -
その他 4.9 8.3 2.2 8.2 11.1 4.8 8.4
無回答 43.4 45.8 33.3 29.5 30.6 43.2 37.3

2主な外出手段
 外出する時の主な交通手段は「家族運転の自動車」が45.2%、「本人運転の自動車」が24.9% で、自家用車が中心です。次いで「電車・バス」が18.4%あり、「徒歩」「車いす」「自転車」は ともに約1割です。なお、「移送バス」を主な手段とする人は3.4%です。
 障害別でみると、どの場合も「家族運転の自動車」が一番多いのにかわりはありませんが、肢 体障害者の24.9%、内部障害者の30.1%は「本人運転の自動車」を主な交通手段としています。

〈表2-1-23〉主な外出手段(2つまでの複数回答)

●障害種別



















件数 385 24 45 61 36 229 83
家族運転の自動車 45.2 75.0 55.6 47.5 50.0 48.0 43.4
本人運転の自動車 24.9 - - 19.7 5.6 24.9 30.1
電車・バス 18.4 8.3 24.4 16.4 8.3 15.7 19.3
徒歩 10.6 8.3 24.4 19.7 13.9 6.1 14.5
車いす 9.1 20.8 2.2 8.2 19.4 13.5 10.8
自転車 9.1 8.3 8.9 16.4 2.8 7.0 8.4
タクシー 8.1 - 17.8 - 11.1 7.9 9.6
移送バス 3.4 4.2 4.4 3.3 5.6 3.1 3.6
その他 5.2 4.2 4.4 1.6 11.1 6.1 4.8
無回答 7.5 8.3 4.4 6.6 13.9 9.2 4.8

(7)就労について

1就労状況
 就労状況については、知的障害者の30.8%、身体障害者の33.2%、全体の33.5%が働いてい ます。年齢別でみると、18~29歳では72.7%、30~39歳では66.7%、40~49歳では57.9%、 50~59歳では58.3%が働いています。身体障害者の障害程度別で働いている人の割合をみると、 軽度では58.9%ですが、障害が重くなるほど就労率は低下し重度では13.1%となっています。  「働いている」と答えた129人(知的障害者4人、身体障害者122人、不明3人)の就労形態 は、「自営業」が41.1%、「常勤」が26.4%、「パート・臨時雇用」が13.2%です。
 これを障害別でみると、知的障害者は「常勤」が50.0%を占めています。一方、身体障害者は 「自営業」が41.8%、「常勤」が26.2%、「パート・臨時雇用」が13.9%です。また、身体障害者 の障害程度別でみると、重度ほど「常勤」の割合が高く、軽度ほど「自営業」の割合が高くなっ ています。

〈表2-1-24〉就労の有無

 












件数
全体 33.5 60.8 5.7 385
●年齢別 17歳以下 - 85.7 14.3 7
18~29歳 72.7 27.3 - 11
30~39歳 66.7 33.3 - 9
40~49歳 57.9 36.8 5.3 19
50~59歳 58.3 37.5 4.2 48
60~64歳 46.8 46.8 6.4 47
65~74歳 32.4 62.0 5.6 108
75~84歳 14.8 78.4 6.8 88
85歳以上 10.8 83.8 5.4 37
●障害別 知的障害者 30.8 61.5 7.7 13
身体障害者 33.2 61.0 5.7 367
重度 13.1 81.3 5.6 160
中度 39.5 55.3 5.3 114
軽度 58.9 34.7 6.3 95

〈表2-1-25〉就労形態

 






















件数
全体 26.4 41.1 13.2 1.6 7.0 5.4 5.4 129
●年齢別 18~29歳 87.5 - - - - 12.5 - 8
30~39歳 33.3 - - - 16.7 - 50.0 6
40~49歳 63.6 9.1 9.1 9.1 - - 9.1 11
50~59歳 42.9 28.6 17.9 - 3.6 3.6 3.6 28
60~64歳 18.2 31.8 22.7 - 22.7 - 4.5 22
65~74歳 5.7 60.0 17.1 - 5.7 8.6 2.9 35
75~84歳 - 76.9 - - 7.7 15.4 - 13
85歳以上 - 100.0 - - - - - 4
●障害別 知的障害者 50.0 - 25.0 25.0 - 25.0 - 4
身体障害者 26.2 41.8 13.9 1.6 6.6 4.9 4.9 122
重度 42.9 23.8 9.5 9.5 9.5 4.8 - 21
中度 26.7 44.4 17.8 - 2.4 4.4 4.4 45
軽度 19.6 46.4 12.5 - 8.9 5.4 7.1 56

2不就労の理由
 「働いていない」と答えた234人(知的障害者8人、身体障害者226人)の働いていない理由 は「病気のため」が41.5%、「高齢のため」が38.5%で、この2つを合わせると8割に達してい ます。「働く場がない」は1.3%、「通勤が困難」は1.7%、「適当な仕事がない」は3.4%で、こ の調査でみる限り、働きたくても働けない状況にある人は少ないといえます。
 「働く場がない」と「適当な仕事がない」の割合が比較的高いのは、年齢別では18~29歳の 層、障害別では知的障害者となっています。

〈表2-1-26〉不就労の理由

 







































件数
全体 1.3 1.7 3.4 3.4 41.5 38.5 4.3 6.0 234
●年齢別 17歳以下 - - - 66.7 - - 33.3 - 6
18~29歳 - - 33.3 - 66.7 - - - 3
30~39歳 - - - - 100 - - - 3
40~49歳 - - 14.3 14.3 57.1 - - 14.3 7
50~59歳 - 11.1 5.6 5.6 66.7 - - 11.1 18
60~64歳 - - 13.6 - 68.2 18.2 - - 22
65~74歳 4.5 1.5 3.0 3.0 58.2 22.4 4.5 3.0 67
75~84歳 - - - - 27.5 58.0 5.8 8.7 69
85歳以上 - - - - 6.5 90.3 - 3.2 31
●障害別 知的障害者 12.5 - 12.5 25.0 25.0 12.5 12.5 - 8
身体障害者 1.3 1.3 3.6 2.7 42.4 39.3 4.0 5.4 224
重度 0.8 2.3 1.5 1.5 49.2 32.3 6.2 6.2 130
中度 1.6 - 4.8 4.8 44.4 41.3 1.6 1.6 63
軽度 3.0 - 9.1 3.0 12.1 63.6 - 9.1 33

3不就労者の就労希望
 「働いていない」と答えた234人(知的障害者8人、身体障害者226人)のうち15.4%が今後 就労を希望しています。障害別では知的障害者の就労希望が高く、62.5%を占めています。また、 年齢別では、17歳以下と18~29歳の層で就労希望が高くなっています。
 今後就労を希望する36人(知的障害者5人、身体障害者31人)の希望する就労形態は「自営 業」が22.2%で一番多く、次いで「内職」19.4%、「パート・臨時雇用」と「共同作業所」が13.9 %です。「常勤」は一番少なく8.3%となっています。
 障害別でみると、知的障害者では60.0%が「共同作業所」を希望しています。一方、身体障害 者では「自営業」と「内職」が多く、障害が重度ほど「内職」、軽度ほど「自営業」を希望してい ます。

〈表2-1-27〉今後の就労希望

 










件数
全体 15.4 72.2 12.4 234
●年齢別 17歳以下 83.3 16.7 - 6
18~29歳 66.7 - 33.3 3
30~39歳 - 100.0 - 3
40~49歳 42.9 28.6 28.6 7
50~59歳 38.9 55.6 5.6 18
60~64歳 22.7 63.6 13.6 22
65~74歳 13.4 76.1 10.4 67
75~84歳 2.9 82.6 14.5 69
85歳以上 3.2 83.9 12.9 31
●障害別 知的障害者 62.5 37.5 - 8
身体障害者 13.8 74.1 12.1 224
重度 13.1 77.7 9.2 130
中度 17.5 68.3 14.3 63
軽度 9.1 72.7 18.2 33

〈表2-1-28〉希望する就労形態

●障害別


























件数
全体 8.3 22.2 13.9 13.9 19.4 22.2 36
知的障害者 - - 20.0 60.0 20.0 - 5
身体障害者 9.7 22.6 16.1 3.2 22.6 25.8 31
重度 11.8 17.6 5.9 5.9 29.4 29.4 17
中度 9.1 27.3 27.3 - 18.2 18.2 11
軽度 - 33.3 33.3 - - 33.3 3

(8)住宅について

1住宅種別
 住んでいる住宅の種別は、「持ち家」が94.8%を占めています。このほかでは、県営・町営、公 社・公団等の「公営の住宅」が1.6%、「民間賃貸住宅」が0.8%です。

〈表2-1-29〉住宅種別

 


















件数
全体 94.8 0.8 1.6 0.8 2.1 385

2住宅改造意向
 住宅の改造については、「改造の必要はない」が47.0%に対して「改造したい」が26.0%、「改 造したくてもできない」が15.8%です。障害別でみると、知的障害者の46.2%、身体障害者の 25.9%が「改造したい」と考えています。また、身体障害者について障害程度別でみると、障害 が重い人ほど「改造したい」や「したくてもできない」が多くなっています。

〈表2-1-30〉住宅改造意向

 























件数
全体 47.0 26.0 15.8 11.2 385
知的障害者 30.8 46.2 15.4 7.7 13
身体障害者 46.9 25.9 16.1 11.2 367
重度 40.6 27.5 22.5 9.4 160
中度 49.1 26.3 13.2 11.4 114
軽度 55.8 22.1 8.4 13.7 95

3改造希望場所
 住宅を「改造したい」または「したくてもできない」162人(知的障害者8人、身体障害者154 人)の改造希望が高いのは、「トイレ」53.4%、「風呂」40.4%、「段差」22.4%、「台所」18.6 %です。

〈表2-1-31〉改造希望場所(複数回答)

  全体 知的障害者 身体障害者
件数 162 8 154
トイレ 53.4 25.0 55.2
風呂 40.4 37.5 40.3
段差 22.4 - 22.7
台所 18.6 37.5 18.2
玄関 15.5 25.0 14.9
てすり 14.9 25.0 15.6
居室 12.4 12.5 12.3
階段 9.9 - 10.4
廊下 7.5 - 7.8
その他 6.2 - 6.5
無回答 4.3 25.0 3.2

4改造できない理由
 住宅を「改造したくてもできない」61人(知的障害者2人、身体障害者59人)の改造できな い理由は「資金がない」が78.7%で一番多く、次いで「家・土地が狭い」が21.3%で、そのほ かの理由は少なくなっています。なお、「改造の方法がわからない」は6.6%です。

〈表2-1-32〉改造できない理由(複数回答)

件数 61
資金がない 78.7
家・土地が狭い 21.3
構造上できない 8.2
改造方法がわからない 6.6
家主の了解が得られない 1.6
その他 6.6
無回答 1.6

(9)スポーツ・レクリェーション活動

1スポーツ・レクリェーション活動への参加状況(複数回答)
 県・養父町・社会福祉協議会が開催しているスポーツ・レクリェーション等の催しの中 で一番参加したことがある人が多いのは「養父郡スポーツ大会」で20.3%あります。次い で「重度障害者慰問、日帰り旅行(社協)」が14.0%、「輪投げ大会(身障互助会)」が11.9 %となっており、このほかの催しは1割に満たない状況です。なお「どれも参加したこと がない」人が64.7%と全体の約2/3を占めています。
 年齢別でみると、「どれも参加したことがない」が高いのは18~29歳、40~49歳の層 で、これらの年齢層では約8割を占めています。
 障害別では、知的障害者は「どれも参加したことがない」は53.8%です。参加内容では 「希望の旅」が30.8%、「兵庫県障害者福祉大会」「輪投げ大会」「ゆうあい音楽祭・スポー ツ大会」が各々15.4%で、どちらかといえば‘手をつなぐ、親の会,など関連団体主催の催 しへの参加が中心となっています。また、スポーツ系の催しへはほとんど参加していませ ん。一方、身体障害者は「養父郡スポーツ大会」20.7%、「重度障害者慰問・日帰り旅行(社 協)」14.4%、「輪投げ大会(身障互助会)」12.0%、「兵庫県障害者スポーツ大会」8.7%の 順で、「どれも参加したことがない」は64.6%となっています。また、身体障害者の程度 別では、障害が軽いほどよく参加しているという傾向はみられません。

〈表2-1-3〉参加したことがある催し(単位:サンプル数は人、その他は%)

 































































































件数
全体 8.6 20.3 8.1 1.8 14.0 11.9 6.5 1.8 1.6 1.3 64.7 385
●年齢別 17歳以下 - - - - - - - 28.6 28.6 - 71.4 7
18~29歳 18.2 - - - - - - - - - 81.8 11
30~39歳 11.1 33.3 - - 11.1 - - 11.1 11.1 - 55.6 9
40~49歳 10.5 - - - 5.3 - 5.3 5.3 5.3 - 78.9 19
50~59歳 14.6 20.8 6.3 - 12.5 6.3 4.2 4.2 - - 64.6 48
60~64歳 10.6 23.4 8.5 4.3 19.1 12.8 8.5 8.5 - - 66.0 47
65~74歳 8.3 23.1 10.2 3.7 20.4 16.7 7.4 7.4 0.9 0.9 58.3 108
75~84歳 4.5 23.9 10.2 - 12.5 14.8 8.0 8.0 - 1.1 63.6 88
85歳以上 2.7 16.2 5.4 2.7 8.1 8.1 2.7 2.7 2.7 - 78.4 37
●障害別 知的障害者 - - 15.4 - 7.7 15.4 - 30.8 30.8 15.4 53.8 13
身体障害者 8.7 20.7 8.4 1.9 14.4 12.0 6.5 1.4 1.4 1.6 64.6 367
重度 5.6 16.9 6.9 1.3 23.1 9.4 7.5 1.3 1.3 1.9 63.8 160
中度 9.6 21.9 8.8 1.8 7.0 14.9 6.1 - - 1.8 64.0 114
軽度 12.6 26.3 10.5 3.2 8.4 12.6 5.3 3.2 3.2 1.1 66.3 95

2催しに不参加の理由
 県・養父町・社会福祉協議会が開催しているスポーツ・レクリェーション等の催しに「どれも 参加したことがない」248人(知的障害者7人、身体障害者236人、不明5人)の不参加理由 は、「開催場所まで行くのがたいへん」が25.0%で最も大きな理由となっています。
 障害別でみると、知的障害者は「開催日や内容などの情報がない」「催しへの参加方法がわから ない」(各々28.6%)という情報不足が大きな理由となっています。一方、身体障害者は「開催 場所まで行くのがたいへん」をあげる人が多く、特に重度障害者ではこれが大きな参加障害要因 となっています。

〈表2-1-33〉催しに不参加の理由

  開の
催情
日報
やが
内な
容い
な 
ど 
催魅
し力
のが
内な
容い
に 
開行
催く
場の
所が
また
でい
 へ
 ん


催が
しわ
へか
のら
参な
加い
方 
法 





件数
全体 7.7 7.3 25.0 1.2 29.4 29.4 248
知的障害者 28.6 14.3 28.6 28.6 28.6 - 7
身体障害者 7.2 6.8 25.8 0.8 29.7 29.7 236
重度 5.0 3.0 36.6 - 33.7 21.8 101
中度 9.6 8.2 17.8 1.4 27.4 35.6 73
軽度 7.9 11.1 19.0 1.6 25.4 34.9 63

(10)地域生活

1地域での友人・知人の有無
 住んでいる地域での交流については、「話し相手はいる」が46.0%で一番多く、次いで「悩み を相談できる程度に親しい人がいる」が17.7%、「あいさつをする程度の人がいる」が15.8%で す。「だれも友人・知人がいない」人も6.2%います。
 年齢別でみると、若い年代のほうが「だれもいない」の割合が高く、17歳以下では14.3%、 18~29歳では18.2%となっています。一方、「悩みを相談できる程度に親しい人がいる」の割 合が高いのは18~49歳の層で、特に30~39歳では55.6%を占めています。
 障害別でみると、知的障害者では38.5%が「だれもいない」と回答しており、身体障害者より も地域での交流が少なくなっていまス。一方、身体障害者の場合は「だれもいない」は5.7%と 少ないものの、「話し相手」程度が主で「悩みを相談できる程度に親しい人がいる」のは2割に 達していません。

〈表2-1-34〉地域での友人・知人の有無

  悩に
み親
をし
相い
談人
でが
きい
るる
程 
度 






あ程
い度
さの
つ人
をが
すい
るる









件数
全体 17.7 46.0 15.8 6.2 1.8 12.5 385
●年齢別 17歳以下 14.3 28.6 14.3 14.3 14.3 14.3 7
18~29歳 36.4 9.1 27.3 18.2 - 9.1 11
30~39歳 55.6 22.2 22.2 - - - 9
40~49歳 36.8 42.1 - 15.8 - 5.3 19
50~59歳 27.1 45.8 14.6 2.1 - 10.4 48
60~64歳 14.9 51.1 10.6 - 4.3 19.1 47
65~74歳 13.9 50.0 14.8 6.5 0.9 13.9 108
75~84歳 15.9 43.2 22.7 8.0 1.1 9.1 88
85歳以上 - 56.8 13.5 5.4 5.4 18.9 37
●障害別 知的障害者 15.4 38.5 7.7 38.5 - - 13
身体障害者 17.7 46.3 15.5 5.7 1.9 12.8 367
重度 19.4 36.9 18.1 9.4 2.5 13.8 160
中度 18.4 47.4 16.7 2.6 0.9 14.0 114
軽度 14.7 61.1 9.5 3.2 2.1 9.5 95

2地域の行事や祭事への参加状況
 地域の行事や祭事には、「参加したことがない」人が35.8%と1/3以上を占めています。次い で、「時々参加している」が31.2%、「ほとんどいつも参加している」が23.1%です。
 年齢別でみると、65歳以上で「参加したことがない」が高く、50~59歳で「ほとんどいつも 参加している」が高くなっています。
 障害別でみると、知的障害者のほうが身体障害者よりも「参加したことがない」割合が高く なっています。但し、身体障害者の場合は、障害の程度によって参加度が大きく異なっており、 重度障害者では「参加したことがない」が55.6%、「ほとんどいつも参加している」が9.4%に 対して、軽度障害者では「参加したことがない」は14.7%と少なく、「ほとんどいつも参加して いる」が41.1%となっています。中度障害者は重度と軽度のほぼ中間値となっています。

〈表2-1-35〉地域の行事や祭事への参加状況

  ほ参
と加
んし
どて
いい
つる
も 




















件数
全体 23.1 31.2 35.8 9.9 385
●年齢別 17歳以下 28.6 42.9 14.3 14.3 7
18~29歳 9.1 45.5 36.4 9.1 11
30~39歳 11.1 66.7 22.2 - 9
40~49歳 21.1 42.1 31.6 5.3 19
50~59歳 35.4 35.4 20.8 8.3 48
60~64歳 25.5 36.2 23.4 14.9 47
65~74歳 26.9 20.4 39.8 13.0 108
75~84歳 14.8 35.2 42.0 8.0 88
85歳以上 13.5 27.0 51.4 8.1 37
●障害別 知的障害者 23.1 38.5 38.5 - 13
身体障害者 23.2 35.2 42.0 9.5 367
重度 9.4 25.6 55.6 9.4 160
中度 28.1 33.3 26.3 12.3 114
軽度 41.1 37.9 14.7 6.3 95

3地域での疎外感
 地域での疎外感を「よく感じる」のは6.5%、「時々感じる」のは22.6%で、合わせると約3割 が地域での疎外感を感じています。一方、「ほとんど感じたことはない」は49.4%とほぼ半数で す。
 年齢別でみて地域での疎外感を感じている人の割合が高いのは、知的障害者の割合が高い17歳 以下と30~39歳の層です。逆に40~49歳では73.7%と大半が「ほとんど感じたことはない」 としています。地域での友人・知人の有無等とも考え合わせると、障害者と地域住民が最も密接 な関係を築いているのは40歳代のようです。
 障害別でみると、知的障害者は「時々感じる」(53.8%)と「よく感じる」(15.4%)を合わせ ると69.2%が疎外感を感じています。一方、身体障害者は「ほとんど感じたことはない」が50.4 %と多く、「時々感じる」が21.8%、「よく感じる」が6.3%です。

〈表2-1-36〉地域での疎外感

 









ほこ
とと
んは
どな
感い
じ 
た 


件数
全体 6.5 22.6 49.4 21.6 385
●年齢別 17歳以下 14.3 71.4 - 14.3 7
18~29歳 9.1 18.2 27.3 45.5 11
30~39歳 11.1 44.4 44.4 - 9
40~49歳 5.3 15.8 73.7 5.3 19
50~59歳 4.2 16.7 54.2 25.0 48
60~64歳 4.3 21.3 51.1 23.4 47
65~74歳 4.6 24.1 46.3 25.0 108
75~84歳 10.2 21.6 48.9 19.3 88
85歳以上 8.1 21.6 54.1 16.2 37
●障害別 知的障害者 15.4 53.8 30.8 - 13
身体障害者 6.3 21.8 50.4 21.5 367
重度 10.0 24.4 41.3 24.4 160
中度 2.6 21.1 57.0 19.3 114
軽度 5.3 18.9 56.8 18.9 95

4緊急時の避難介助者の有無
 地震や火事などで避難が必要となった場合、近所で避難の手伝いをしてくれる人がいるのは 68.3%です。
 年齢別でみると、年齢層が高くなるほど「いる」の割合が高くなっています。
 障害別でみると、知的障害者は46.2%が「いない」としており、身体障害者に比べて地域との 関係が希薄なことがうかがえます。

〈表2-1-37〉緊急時の避難介助者の有無

 









件数
全体 68.3 14.8 7.0 9.9 385
●年齢別 17歳以下 42.9 28.6 14.3 14.3 7
18~29歳 54.5 18.2 9.1 18.2 11
30~39歳 55.6 11.1 11.1 22.2 9
40~49歳 52.6 26.3 15.8 5.3 19
50~59歳 66.7 16.7 4.2 12.5 48
60~64歳 70.2 14.9 - 14.9 47
65~74歳 67.6 14.8 7.4 10.2 108
75~84歳 76.1 11.4 6.8 5.7 88
85歳以上 75.7 5.4 13.5 5.4 37
●障害別 知的障害者 53.8 46.2 - - 13
身体障害者 68.7 14.2 7.1 10.1 367
重度 70.0 16.9 7.5 5.6 160
中度 64.0 14.0 7.9 14.0 114
軽度 72.6 9.5 5.3 12.6 95

(11)障害者福祉サービス

1福祉サービスの認知度
 利用しているかどうかにかかわらず知っている在宅福祉サービスをみたところ、最も認知度が 高いのは「デイサービス」で54.3%です。次いで「ホームヘルパー派遣」が48.1%、「補装具の 交付・修理」が39.7%、「移送入浴サービス」が36.4%、「日常生活用具の給付・貸与」が32.2 %、「ショートステイ」が28.8%、「給食サービス」が27.8%となっており、以上の7つについ ては20%以上の人が認知しています。しかし、最も認知度が高い「デイサービス」でも半数近く の人はサービスが提供されていることを知らず、また、「どれも知らない」という人が22.3%も いることは問題です。
 障害別でみると、知的障害者は全般的に認知度が低くなっていますが、これは現状では知的障 害者が利用できるサービスメニューが少ないことが影響しているものと考えられます。身体障害 者は概ね全体傾向と同様で、障害の程度によって認知度に大きな違いはみられません。

〈表2-1-38〉知っている福祉サービス(複数回答)

  全体 知的障害者 身体障害者
件数 385 13 367
デイサービス 54.3 30.8 55.6
ホームヘルパーの派遣 48.1 30.8 49.0
補装具の交付・修理 39.7 30.8 41.4
移送入浴サービス 36.4 23.1 37.3
日常生活用具の給付・貸与 32.2 23.1 33.2
ショートステイ 28.8 7.7 29.7
給食サービス 27.8 15.4 28.6
住宅改造費の助成 19.7 15.4 20.7
緊急通報システム装置の貸与 19.7 - 20.4
各種相談事業 18.4 23.1 18.5
外出時の付き添いボランティア 12.5 15.4 12.5
その他 2.1 - 2.2
どれも知らない・無回答 22.3 23.1 20.7

2福祉サービス利用状況
 利用したことがある在宅福祉サービスは「デイサービス」が15.6%で一番多く、次いで「補装 具の交付・修理」が14.3%、「日常生活用具の給付・貸与」が8.1%、「ショートステイ」が5.7 %となっており、この他のサービスについては利用したことがある人は5%未満です。全般的に 認知度に比べて利用度は極めて低くなっています。
 現状では「デイサービス」「ショートステイ」「ホームヘルパー派遣」については、概ね65歳 以上を対象としていますが、65歳以上の層でも「デイサービス」は24.5%、「ショートステイ」 は8.6%、「ホームヘルパー派遣」は6.9%の利用率となっています。

〈表2-1-39〉利用したことがある福祉サービス(複数回答)

  全体 17歳以下 18~64歳 65歳以上
件数 385 13 134 233
デイサービス 15.6 - 1.5 24.5
補装具の交付・修理 14.3 42.9 13.4 13.7
日常生活用具の給付・貸与 8.1 14.3 5.2 9.0
ショートステイ 5.7 - 0.7 8.6
ホームヘルパーの派遣 4.9 14.3 0.7 6.9
移送入浴サービス 3.4 - - 5.2
住宅改造費の助成 2.9 14.3 3.7 2.1
緊急通報システム装置の貸与 2.3 - 2.2 2.1
各種相談事業 1.6 28.6 - 1.7
給食サービス 1.3 - - 2.1
外出時の付き添いボランティア 1.3 14.3 2.2 0.4
その他 1.8 - 3.0 0.9
どれも知らない・無回答 59.0 42.9 74.6 51.1

3今後利用したい福祉サービス
 今後利用したい在宅福祉サービスは「デイサービス」が19.5%で一番多く、次いで「補装具の 交付・修理」17.4%、「住宅改造費の助成」16.1%、「日常生活用具の給付・貸与」14.0%、「ホー ムヘルパー派遣」11.7%、「ショートステイ」10.1%の順で、以上6つのサービスは10%以上の ニーズがあります。
 障害別でみると、知的障害者はニーズが分散しています。一番多いのは「補装具の交付・修理」 30.8%で、次いで「日常生活用具の給付・貸与」「住宅改造費の助成」「外出時の付き添いボラン テイア」(各々23.1%)、「ホームヘルパー派遣」「ショートステイ」「デイサービス」「給食サービ ス」(各々15.4%)で、身体障害者に比べて「外出時の付き添いボランテイア」のニーズが高い のが特徴です。一方、身体障害者では、障害が重くなるほど福祉サービスへのニーズが高く、重 度では「日常生活用具の給付・貸与」「デイサービス」「住宅改造費の助成」「補装具の交付・修 理」については20%以上のニーズがあります。

〈表2-1-40〉今後利用したい福祉サービス

●障害別 全体 知的障害者 身体障害者 重度 中度 軽度
件数 385 13 367 160 114 95
デイサービス 19.5 15.4 19.6 22.5 16.7 18.9
補装具の交付・修理 17.4 30.8 18.0 21.3 16.7 13.7
住宅改造費の助成 16.1 23.1 16.3 22.5 12.3 10.5
日常生活用具の給付・貸与 14.0 23.1 14.2 27.5 3.5 4.2
ホームヘルパー派遣 11.7 15.4 11.7 14.4 9.6 9.5
ショートステイ 10.1 7.7 10.4 17.5 5.3 4.2
移送入浴サービス 7.3 15.4 7.6 13.1 1.8 5.3
給食サービス 7.0 7.7 7.1 8.1 7.0 5.3
各種相談事業 6.8 15.4 6.5 6.3 8.8 4.2
外出時の付き添いボランティア 5.5 23.1 5.2 10.0 1.8 1.1
緊急通報システム装置の貸与 5.2 7.7 5.4 8.8 3.5 2.1
その他 1.8 - 1.9 3.1 1.8 -
特にない・無回答 45.2 38.5 44.1 33.8 47.4 57.9

〈表2-1-41〉福祉サービスの利用について

●全体  件数=385 <認知度> <利用度> <ニーズ>
ホームヘルパー派遣 48.1 4.9 11.7
ショートステイ 28.8 5.7 10.1
デイサービス 54.3 15.6 19.5
日常生活用具の給付・貸与 32.2 8.1 14.0
補装具の交付・修理 39.7 14.3 17.4
住宅改造費の助成 19.7 2.9 16.1
外出時の付き添いボランティア 12.5 1.3 5.5
給食サービス 27.8 1.3 7.0
移送入浴サービス 36.4 3.4 7.3
緊急通報システム装置の貸与 19.7 2.3 5.2
各種相談事業 18.4 1.6 6.8
その他 2.1 1.8 1.8


●知的障害者  件数=13 <認知度> <利用度> <ニーズ>
ホームヘルパー派遣 30.8 - 15.4
ショートステイ 7.7 - 15.4
デイサービス 30.8 - 15.4
日常生活用具の給付・貸与 23.1 - 23.1
補装具の交付・修理 30.8 38.5 30.8
住宅改造費の助成 15.4 7.7 23.1
外出時の付き添いボランティア 15.4 7.7 23.1
給食サービス 15.4 - 15.4
移送入浴サービス 23.1 - 7.7
緊急通報システム装置の貸与 - - 7.7
各種相談事業 23.1 15.4 7.7
その他 - - -


●身体障害者  件数=367 <認知度> <利用度> <ニーズ>
ホームヘルパー派遣 49.0 5.2 11.7
ショートステイ 29.7 6.0 10.4
デイサービス 55.6 16.1 19.6
日常生活用具の給付・貸与 33.2 8.4 14.2
補装具の交付・修理 41.4 14.7 18.0
住宅改造費の助成 20.7 3.0 16.3
外出時の付き添いボランティア 12.5 1.1 5.2
給食サービス 28.6 1.4 7.1
移送入浴サービス 37.3 3.5 7.6
緊急通報システム装置の貸与 20.4 2.5 5.4
各種相談事業 18.5 1.1 6.5
その他 2.2 1.9 1.9

4情報提供について
 福祉サービスの情報提供については、「まあまあだ」が43.1%、「十分」が21.0%、「不十分」 が10.6%です。前述の1でみたように、在宅福祉サービスの認知度は高くありませんが、情報提 供について不満を唱える人は少ないという矛盾した結果となっています。
 福祉サービスの情報提供が「不十分」とする割合が高いのは、年齢別では49歳以下の層、障 害別では知的障害者となっています。

〈表2-1-42〉情報提供

 








件数
全体 10.6 43.1 21.0 25.2 385
●年齢別 17歳以下 42.9 28.6 - 28.6 7
18~29歳 36.4 27.3 - 36.4 11
30~39歳 22.2 44.4 11.1 22.2 9
40~49歳 31.6 52.6 15.8 - 19
50~59歳 8.3 54.2 20.8 16.7 48
60~64歳 10.6 48.9 14.9 25.5 47
65~74歳 9.3 42.6 18.5 29.6 108
75~84歳 5.7 40.9 27.3 26.1 88
85歳以上 5.4 40.5 27.0 27.0 37
●障害別 知的障害者 23.1 38.5 7.7 30.8 13
身体障害者 10.4 43.9 21.3 24.5 367
重度 11.3 49.4 20.0 19.4 160
中度 11.4 38.6 23.7 26.3 114
軽度 7.4 41.1 21.1 30.5 95

5福祉サービスの改善点及び実施してほしいサービス
 町や社会福祉協議会が現在行っている障害者福祉サービスについて改善点及び今後ぜひ実施し てほしいサービスを自由記入で求めました。すでに実施しているサービスついての記述も多く、 ここでも福祉サービスの周知が図られていないことがうかがえます。具体的な意見は次の通りで す。

〈表2-1-4〉福祉サービスの改善点及び実施してほしいサービス(自由記入)

項目 内容
保健・医療 ●訪問看護の回数を増やす
●定期的に障害者の家に保健婦を派遣
●機能回復訓練の回数を毎週1~2回に増やす(現在は3カ月に1回程度)
●病院の看護婦の増員
●医療相談の実施
介護・派遣 ●介護人急病等の際に、直ちにヘルパーあるいはショートステイを利用できるようにする
●24時間体制のホームヘルパー派遣
●ヘルパーさんが月に1度くらいは見回ってほしい
●家だけではなく入院先でのつきそいなど、ヘルパーの利用規定の緩和
移動サービス ●但馬病院から外の病院に診察に行く時の、本人・介護同伴者の無料バス券のサービス
生活支援 ●給食サービスを週2回に
●呼吸器系の疾患なので、掃除の手伝いを
●ボタンを押したら誰かがすぐ来てくれるような装置を(緊急連絡システム)
●外出時の付き添いボランティア
施設整備 ●家庭の事情で介助困難な身障者の世話をする入所施設をつくってほしい
●健全な娯楽施設を設置し、送迎バスを運行する(実費は能力に応じて負担してもよい)
●親のつきそいなしで、就学前の障害児を受け入れてくれるような通園施設を地域にもほしい
その他 ●学習、遊技指導ボランティア
●農繁期に手伝ってもらえるシルバー向け事業
●福祉サービスの人材確保を。人員が足りないと受けるほうが遠慮する
●福祉サービスの情報提供をしてほしい
●高齢者対象のサービスが多いが、年齢制限なく利用できるように


注記)すでに実施している内容については省略しました

(12)行政への要望

1必要な福祉施策
 特に必要な福祉施策については、「年金の充実」が29.1%で一番多く、次いで「介助者への支 援」15.8%、「福祉サービスの充実」15.6%、「医療費の軽減」13.5%、「障害者が移動しやすい まちづくり」13.0%の順です。これらの他はすべて10%未満ですが、特に施策ニーズが低いの は「職業訓練」と「障害者向け住宅の確保」となっています。
 年齢3区分別では、17歳以下では「障害者教育の充実」を57.1%が希望し、18~64歳では 「年金の充実」が32.8%と高いのが特徴です。なお、65歳以上は大きな特徴はみられません。
 障害別では、知的障害者は「年金の充実」「医療費の軽減」が2大ニーズで、これに次いで「障 害者教育の充実」「町民意識の向上」「介助者への支援」「スポーツ・文化活動の充実」が同率で続 いています。身体障害者に比べて「医療費の軽減」と「障害者教育の充実」「町民意識の向上」「ス ポーツ・文化活動の充実」へのニーズが高くなっています。
 一方、身体障害者は「年金の充実」29.2%、「介助者への支援」16.3%、「福祉サービスの充実」 16.1%、「医療費の軽減」13.9%、「障害者が移動しやすいまちづくり」13.4%の順で、重度障害 者の場合に目だって「年金の充実」(33.8%)と「介助者への支援」(26.3%)へのニーズが高く なっています。

〈表2-1-43〉必要な福祉施策(3つまでの複数回答)

●年齢3区分別 全 体 17歳以下 18~64歳 65歳以上
件数 385 7 134 233
年金の充実 29.1 14.3 32.8 26.6
介助者への支援 15.8 28.6 11.2 17.2
福祉サービスの充実 15.6 28.6 14.2 15.9
医療費の軽減 13.5 14.3 11.9 14.6
障害者が移動しやすいまちづくり 13.0 14.3 14.2 12.0
町民の意識の向上 8.3 28.6 9.0 7.3
機能回復訓練 7.0 14.3 7.5 6.9
障害者教育の充実 6.5 57.1 7.5 4.7
働く場の確保 6.0 - 11.9 2.1
施設入所 4.9 - 3.7 6.0
スポーツ・文化活動の充実 4.4 14.3 3.7 4.3
障害者向け住宅の確保 2.9 28.6 3.0 2.1
職業訓練 1.6 14.3 3.7 -
その他 0.5 - 1.5 -
無回答 38.7 14.3 37.3 40.8


●障害別
 

















件数 385 7 367 160 114 95
年金の充実 29.1 30.8 29.2 33.8 23.7 29.5
介助者への支援 15.8 15.4 16.3 26.3 8.8 8.4
福祉サービスの充実 15.6 7.7 16.1 16.3 16.7 14.7
医療費の軽減 13.5 23.1 13.9 14.4 9.6 18.9
障害者が移動しやすいまちづくり 13.0 - 13.4 15.0 8.8 15.8
町民の意識の向上 8.3 15.4 8.2 8.1 6.1 10.5
機能回復訓練 7.0 7.7 7.1 11.3 5.3 3.2
障害者教育の充実 6.5 15.4 6.3 5.0 7.9 6.3
働く場の確保 6.0 7.7 5.4 4.4 7.9 4.2
施設入所 4.9 - 5.2 7.5 4.4 2.1
スポーツ・文化活動の充実 4.4 15.4 3.8 1.9 4.4 7.4
障害者向け住宅の確保 2.9 7.7 2.5 4.4 0.9 1.1
職業訓練 1.6 7.7 1.4 1.3 1.8 1.1
その他 0.5 - 0.5 - 1.8 -
無回答 38.7 38.5 38.1 27.5 47.4 44.2

2障害者福祉施策推進についての自由意見
 障害者福祉の推進に関して町への意見や要望を自由意見で求めたところ、20件の意見が寄せら れました。内容を要約して整理すると以下の通りです。

  • ●人権擁護の本当の意味をみんなが理解する必要がある。
  •  
  • ●ひと口に「障害者」といっても十人十色であるので課題は多くあると思うが、なにとぞ障害者が自宅 にて精一杯その与えられた生命を全うできるよう深い理解と支援を。
  •  
  • ●本当に福祉の充実を必要としている人の意見を積極的に施策に反映して。
  •  
  • ●人間の食生活の変化が大気、土地を汚染し、地球が汚れて遺伝子が変化して正常な子どもが生まれな い。障害者が生じない生活環境を創るべく、懲罰を厳しくして一人もいない養父町にしたい。
  •  
  • ●サービスを受けるまで時間がかかりすぎで急場に間に合わない。時間をかけるなら遠方よりの派遣看 護婦など頼める時代なので、今望まれることは、急場をいかに案じられる方法を一考されるべき。重 度障害者は催しではなく、サービスの充実と介護者援助の問題が重要。
  •  
  • ●介助者の援助を強力にすすめてほしい。
  •  
  • ●障害者に必要なものが他の店より安く買うことができたり、借りたりすることができたら大変よい。電 話ですべてできると介助者が助かる。
  •  
  • ●養父市場、道の駅の所、歩道から車道に下りる所、車道から道の駅に上がる所、共にわずかの段差で あるが、電動三輪車はショックが大きい。ちょっと手を入れてほしい。その他、段差のある所がかな りあるので補修を。
  •  
  • ●風呂場に手すりをつけてほしい。
  •  
  • ●少ない年金で生活が苦しい。
  •  
  • ●障害をおして働いている者の町民税及び保険税を下げてほしい。保険税を普通以上に支払って医療費 を高く支払うのはやりきれない。
  •  
  • ●長期高額低金利借入金。
  •  
  • ●現在の福祉は老人福祉が主のように思う。
  •  
  • ●障害年金について。4級でも仕事もできないため元気に働いている方を見るにつけ考えさせられる。

2-2 介助者アンケートの結果

(1)調査概要

●調査対象   障害者アンケート対象者を介助している人184人
●調査方法   障害者アンケートの末尾に介助者用 の質問項目を記載し、障害者アンケートの回答者のうち、介助者がいる場合にのみ、記入してもらいました
●調査期間   平成7年10月

(2)回答者の基本属性

1介助者の年齢
 介助者の年齢構成は「65~74歳」が32.6%で一番多く、次いで「50~59歳」16.8%、「75~ 84歳」14.1%、「40~49歳」13.6%となっています。65歳以上は合わせると48.9%あり、全 体の約1/2を占めています。なお、最も負担が大きい重度身体障害者の介助者は65歳以上が48.4 %と年齢構成が高くなっています。

2介助者の性別
 介助者の性別は「男性」が17.4%に対して「女性」が82.6%と多く、高齢女性が介助してい るケースも多くなっています。

〈表2-2-1〉介助者の年齢

件数=184
18歳未満 1.6
18~29歳 1.6
30~39歳 4.3
40~49歳 13.6
50~59歳 16.8
60~64歳 10.9
65~74歳 32.6
75~84歳 14.1
85歳以上 2.2
無回答 2.2

〈表2-2-2〉介助者の性別

●介助者の年齢別

件数
全体 17.4 82.6 184
18歳未満 - 100.0 3
18~29歳 - 100.0 3
30~39歳 12.5 87.5 8
40~49歳 20.0 80.0 25
50~59歳 12.9 87.1 31
60~64歳 5.0 95.0 20
65~74歳 21.7 78.3 60
75~84歳 26.9 73.1 26
85歳以上 25.0 75.0 4

3被介助者との関係
 被介助者との関係では「妻」が32.6%、「夫」が27.2%で、合わせると59.8%は『配偶者』で す。「母」と「父」を合わせた『親』は15.8%、「子ども」は8.7%となっています。

〈表2-2-3〉被介助者との関係

件数=184
祖母 1.6
3.8
12.0
兄弟・姉妹 4.3
27.2
32.6
子ども 8.7
その他 7.1
無回答 2.7

4介助者の職業
 介助者の職業は「無職」が一番多く49.5%と半数を占めますが、「自営業」「常勤」「パート・ 臨時雇用」「内職」など、働きながら介助もしている人も42.9%あります。
 介助者の年齢別では59歳までの層では働いている人のほうが無職より多くなっています。

〈表2-2-4〉介助者の職業

●介助者の年齢別















件数
全体 15.8 17.9 3.8 5.4 49.5 1.1 6.5 184
17歳以下 - 66.7 - - 33.3 - - 3
18~29歳 33.3 - - - 66.7 - - 3
30~39歳 37.5 25.0 - 25.0 12.5 - - 8
40~49歳 36.0 - 16.0 8.0 32.0 - 8.0 25
50~59歳 45.2 16.1 - 6.5 25.8 - 6.5 31
60~64歳 10.0 20.0 5.0 10.0 50.0 5.0 - 20
65~74歳 - 25.0 3.3 3.3 61.7 1.7 5.0 60
75~84歳 - 15.4 - - 73.1 - 11.5 26
85歳以上 - - - - 75.0 - 25.0 4

5介助者の健康状態
 介助者の健康状態は「まあまあ健康」が72.8%、「病気がち」が13.0%、「とても健康」が11.4 %です。これを介助者の年齢別でみると、「病気がち」は65歳以上の介助者では約2割を占めて います。

〈表2-2-5〉介助者の健康状態

●年齢別
















件数
全体 11.4 72.8 13.0 2.7 184
18歳未満 - 66.7 33.3 - 3
18~29歳 33.3 66.7 - - 3
30~39歳 12.5 87.5 - - 8
40~49歳 20.0 68.0 4.0 8.0 25
50~59歳 19.4 74.2 6.5 - 31
60~64歳 10.0 80.0 10.0 - 20
65~74歳 6.7 71.7 20.0 1.7 60
75~84歳 7.7 65.4 19.2 7.7 26
85歳以上 - 75.0 25.0 - 4

(2)日常生活

1代わってもらえると助かること
 介助も含む日常生活で、他の人に代わってもらえると助かると考えている介助者は54.9%(全 体から「特にない」と「無回答」を引いた割合)と過半数を占めています。
 援助の内容については「留守番」が22.3%で一番多く、「外出の介助」19.6%、「入浴の介助」 17.9%、「買物」15.2%、「食事の支度」「衣服の着替えの介助」12.5%とつづきます。留守番、 買物、食事の支度、洗濯・掃除など家事援護型ニーズが、入浴やトイレ、外出や屋内移動など障 害者の身体介助と同程度あります。
 被介助者の障害別でみると、知的障害者を介助している人は「外出の介助」が40.0%と高いの が特徴です。身体障害者の場合は、重度障害者を介助している人は身体介助型のニーズが高く、  中度障害者を介助している人は家事援助型ニーズが比較的高くなっています。

〈表2-2-6〉代わってもらえると助かること(複数回答)

●被介助者の障害者別
 











件数 184 10 173 118 35 21
留守番 22.3 - 23.7 29.7 5.7 19.0
外出の介助 19.6 40.0 19.7 22.0 14.3 14.3
入浴の介助 17.9 10.0 18.5 22.0 11.4 9.5
買物 15.2 20.0 15.0 14.4 20.0 14.3
食事の支度 12.5 - 12.7 11.9 20.0 9.5
衣服の着替えの介助 12.5 - 13.3 13.6 14.3 9.5
洗濯・掃除 10.9 - 10.4 7.6 22.9 9.5
室内の移動の介助 9.8 - 10.4 13.6 2.9 4.8
食事の介助 9.2 10.0 9.8 11.0 11.4 4.8
トイレの介助 7.6 - 8.1 10.2 5.7 -
その他 4.3 - 4.6 5.9 - 4.8
他の家族の世話 3.8 20.0 3.5 3.4 - 9.5
特にない 30.4 40.0 30.1 24.6 42.9 38.1
無回答 14.7 20.0 13.9 13.6 11.4 19.0

(3)福祉サービスについて

1福祉サービスの認知度
 介助者の福祉サービスの認知度については、「ある程度は知っている」が52.7%、「ほとんど知 らない」が17.9%、「よく知っている」が11.4%です。「よく知っている」が約1割程度しかい ないことは問題です。
 介助者の年齢別でみると、18~64歳では「ほとんど知らない」が25.0%を占め、65歳以上と 比べると認知度が低くなっています。
 また、障害別では知的障害者の介助のほうが「ほとんど知らない」の割合が高くなっています。

〈表2-2-7〉福祉サービスの認知度

 


























件数
全体 17.9 52.7 11.4 17.9 184
●介 助 者の
年齢3区分別
18~49歳 25.0 58.3 8.3 8.3 36
50~64歳 13.7 60.8 9.8 15.7 51
65歳以上 18.9 47.8 11.1 22.2 90
●被介助者障害別 知的障害者 30.0 50.0 - 20.0 10
身体障害者 16.8 53.2 12.1 17.9 173
重度 16.9 56.8 11.0 15.3 118
中度 17.1 48.6 14.3 20.0 35
軽度 14.3 38.1 14.3 33.3 21

2福祉サービスの情報提供
 介助者に対する情報提供については、「まあまあだ」が48.4%、「十分」が15.2%、「不十分」 が13.6%で、情報提供についての評価は低くありません。但し64歳以下の介助者や被介助者が 知的障害者の場合は「不十分」とする人が3割以上と多くなっています。

〈表2-2-8〉福祉サービスの情報提供

 












件数
全体 13.6 48.4 15.2 22.8 184
●介 助 者の
年齢3区分別
18~49歳 33.3 52.8 5.6 8.3 36
50~64歳 9.8 58.8 13.7 17.6 51
65歳以上 8.9 40.0 20.0 31.1 90
●被介助者障害別 知的障害者 30.0 50.0 - 20.0 10
身体障害者 11.6 50.3 15.6 22.5 173
重度 11.9 51.7 15.3 21.2 118
中度 8.6 54.3 17.1 20.0 35
軽度 14.3 33.3 14.3 38.1 21

3今後利用したい福祉サービス
 介助者の立場から今後利用したい福祉サービスについては、「デイサービス」が27.2%、「日 常生活用具の給付・貸与」が26.6%、「住宅改造費の助成」が22.3%、「ショートステイ」が 21.2%、「ホームヘルパー派遣」「補装具の交付・修理」が18.5%などとなっており、前項の障 害者自身のニーズよりも、どのサービスについてもニーズが高くなっています。
 被介助者の障害別でみると、知的障害者を介助する人は「住宅改造費の助成」が40.0%と目 立って高くなっています。

〈表2-2-9〉今後利用したい福祉サービス

●被介助者の障害者別
 











件数 184 10 173 118 35 21
デイサービス 27.2 10.0 28.3 29.7 22.9 28.6
日常生活用具の給付・貸与 26.6 10.0 27.7 33.1 11.4 23.8
住宅改造費の助成 22.3 40.0 22.5 28.0 8.6 14.3
ショートステイ 21.2 10.0 22.0 28.0 8.6 9.5
舗装具の交付・修理 18.5 20.0 19.1 20.3 14.3 19.0
ホームヘルパー派遣 18.5 10.0 19.1 20.3 11.4 23.8
移送入浴サービス 16.8 - 17.9 21.2 5.7 19.0
外出時の付き添いボランティア 14.1 20.0 14.5 19.5 2.9 4.8
各種相談事業 13.6 10.0 13.3 11.9 17.1 14.3
緊急通報システム装置の貸与 10.3 10.0 11.0 11.0 11.4 9.5
給食サービス 5.4 - 5.8 5.9 2.9 9.5
その他 1.6 - 1.7 1.7 - 4.8
特にない・無回答 37.0 60.0 35.3 29.7 45.7 52.4

(4)障害者福祉施策推進についての意見・要望

 障害者福祉の推進に関して町への意見や要望を自由意見で求めたところ、18件の意見が寄せら れました。内容を要約して整理すると以下の通りです。

  • ●何事もなく過ごしている人には障害と向かい合っている人の気持ちがわからない。表面的ではなく、本 質的な福祉をお願いする。
  •  
  • ●老人福祉の充実がはかられているが、障害者への福祉が遅れているように思う。
  •  
  • ●高齢者向けの福祉サービスだけでなく、低年齢の障害児にも同じように利用できるようにしてもらい たい。
  •  
  • ●町や教育に関係する方々の発言や障害児教育に対する考え方に遅れを感じる。
  •  
  • ●障害者、一般者にかかわらず、養父町は全町民が楽しめる公園もなく、大型店舗もない。独創性に乏 しさを感じる。障害者にやさしい施策は住民福祉でもある。満足できる政策を期待している。
  •  
  • ●酸素を吸入している障害者のため、町役場へ行った時は対応を早くしてほしい。
  •  
  • ●役場で相談しても返答がすぐに返ってこない場合が多く、たらい回しにされる。役場はもっと勉強し、 規定にこだわらず障害者の身にもなって考えてもらいたい。
  •  
  • ●歯科医師の往診を受けられるとよい。
  •  
  • ●現在入院中であるが、できれば家庭で過ごさせてやりたい。しかし、介護者も仕事をもっているため、 ホームヘルパー24時間派遣を早急に実現してほしい。
  •  
  • ●働く者がいないので、少々の年金では日々の生活と地域のつきあいが苦しい。
  •  
  • ●介護者はパートなどの勤めに出れないので、介護手当をもう少し増やしてほしい。
  •  
  • ●介護手当等、3カ月ごとではなく毎月の振込みにして預けると助かる。
  •  
  • ●障害者専用生命保険、障害者専用労働保険、障害者用求人広告がほしい。
  •  
  • ●交通の便が悪いので、高速道路及びタクシーの助成を考えてほしい。
  •  
  • ●障害者に対して行われていることを、もう少しいろいろと知りたい。
  •  
  • ●障害児の卒業後の通所施設が理想的な形で開設されたことはほんとうにうれしいが、現状のままでは すぐに定員いっぱいになり、必ず入所できる保障がない。人数増のための施策をお願いしたい。また、 安心して預けることのできる入所施設が養父町にほしい。入所施設から通所施設へ通うという一日の 生活に変化のある暮らしができればどんなにうれしことかと思う。
  •  
  • ●現在は家族が皆まずまず健康なので他人の介助は必要としないが、先の事を考えると不安になること もある。これから先、障害者が年をとっても入所できる場所をつくってほしい。

2-3 自治会アンケートの結果

(1)調査概要

●調査対象   町内の自治会の代表者(区長)40人
●調査方法   町が配布し、区長が記入後、個別に提出
●調査期間   平成7年8月
●回収状況   有効回収数34票、有効回収率85.0%

(2)回答自治会の概要

 回答した自治会に加入する世帯数は、全体で2,146世帯です。
自治会の規模は、加入世帯が50世帯未満が44.1%と半数近くを占め、100世帯以上は14.7% と少なくなっています。

〈表2-3-0〉回答自治会の加入世帯数

50




50

74


75

79


100




件数
44.1 23.5 17.6 14.7 34

(3)障害者の有無

 回答した34の自治会のすべてに、心身に障害を持つ人がいます。障害者の総数は310人です。

〈表2-3-2-1〉障害者の有無



件数
100.0 34

(4)障害者の状況

 自治会単位で障害者の有無をみると、全体の55.9%の自治会に「施設に入所している障害者」 がいます。さらに、3/4にあたる76.5%の自治会は「一人で外出できない障害者」を抱えていま す。
 障害者310人の内訳をみると、「施設入所」が9.7%、「一人で外出できない障害者」が22.3% で、残りの64.8%(全体の2/3)の障害者は一人で外出できる状況です。
 地域に住んでいる障害者のうち、その3割以上が「一人で外出できない障害者」となっている 自治会は、34自治会のうち14自治会(41.2%)あります。特に、自治会規模が小さいにもかか わらず、7~8人の自力外出が不可能な障害者がいる自治会に対しては、何らかの対策が必要と考 えられます。

〈表2-3-3〉地域における障害者(複数回答)

件数=34
施設入所の障害者がいる自治会 55.9
一人で外出できない障害者がいる自治会 76.5
一人で外出できる障害者がいる自治会 85.3
無回答 2.9

〈表2-3-4〉障害者の状況

件数=310
施設に入所している 9.7
一人で外出できない 22.3
一人で外出できる 64.8
無回答 3.2

(5)障害者と地域行事

1障害者の地域行事への参加状況
 地域の行事に「参加することはない障害者がいる」自治会が85.3%と大半を占めています。 一方、「よく参加している障害者がいる」自治会は全体の44.1%です。
 障害の種別や程度によっては地域行事への参加が難しい場合が想定されるため、一人で外出で きる程度の障害者がいる自治会に限ってみると、「よく参加している障害者がいる」自治会の割合 がやや上昇するものの、全体と大きくは変わりません。
 障害者310人の内訳をみると、「よく参加している」は32.6%、「時々参加している」は20.3 %で、合わせると地域行事に参加している障害者は半数程度です。

〈表2-3-5〉自治会別障害者の地域行事への参加状況(複数回答)

件数=34
参加することはない障害者がいる自治会 85.3
時々参加している障害者がいる自治会 55.9
よく参加している障害者がいる自治会 44.1
無回答 2.9

〈表2-3-6〉一人で外出できる障害者がいる自治会における障害者の地域行事へ の参加状況(複数回答)

件数=29
参加することはない障害者がいる自治会 86.2
時々参加している障害者がいる自治会 58.6
よく参加している障害者がいる自治会 51.7
無回答 3.4

〈表2-3-7〉障害者の地域行事への参加状況

件数=310
参加することはない 37.4
時々参加している 20.3
よく参加している 32.6
無回答 9.7

2障害者への地域行事への参加の呼びかけ
 全体では「いつも呼びかけしている」自治会が41.2%で多くなっています。ついで「時々呼び かける」自治会が32.4%です。しかし、一方で、「呼びかけたことはない」自治会も26.5%(約 1/4)を占めています。
 これは、一人で外出できる程度の障害者がいる自治会に限ってみてもほとんど違いはみられな い。
 地域との交流を深め、地域において障害者の心豊かな生活を実現するためにも、地域行事への 参加を拡大していく必要があります。そのためには、地域住民の積極的な呼びかけが重要です。

〈表2-3-8〉地域行事への参加の呼びかけの状況

件数=34
呼びかけたことはない 26.5
時々 32.4
いつも呼びかける 41.2

(6)地域住民と障害者のつきあい

 「地域の人と最低限のつきあいはある」自治会が一番多く、半数を占めています。「地域の人と のつきあいは多いほう」だとする自治会は23.5%で、全体の1/4に満たない状況です。
 一方、「地域の人とほとんどつきあいはない」自治会は2件(5.9%)と少ないものの、「民生 委員など特別な人だけがつきあっている」自治会は11.8%あり、この2つを合わせると、2割近 くの自治会では一般住民と障害者のつきあいはほとんどないということになります。

〈表2-3-9〉地域住民と障害者のつきあい

件数=34
民生委員など特別な人だけのつきあい 50.0
最低限のつきあいはある 23.5
つきあいは多いほうだ 5.9
ほとんどつきあいはない 8.8
無回答 11.8

(7)障害者やその家族への援助の状況

 地域の人が障害者やその家族に対して、どのような手助けをしているかを複数回答でたずねた ところ、「何もしていない」自治会が3割を占めています。一方、全体から「何もしていない」と 「無回答」を差し引いた23(全体の67.6%)の自治会では、何らかの手助けをしていることにな ります。
 手助けの内容は、「障害者の話し相手・相談相手」が50.0%で一番多く、ついで「障害者の外 出の手助け」が23.5%、「家族の外出時の留守番」と「買物などの日常的な用事の代行」が17.6 %、「障害者の家族の悩みの相談相手」が14.7%となっています。「食事のしたくや掃除などの家 事の代行」や「家事の手助け」「入浴の手助け」など、家の中に入り込んで介助しているところは 少なくなっています。これは、近所の人といえども、家の内部に入られることに、障害者やその 家族側にも抵抗があるということかもしれません。

〈表2-3-10〉地域の人の障害者やその家族への手助けの状況

件数=34
障害者の外出の手助け 23.5
家族の外出時の留守番 17.6
買い物など日常的な用事の代行 17.6
障害者の話し相手・相談相手 50.0
障害者の家族の悩みの相談相手 14.7
食事のしたくや掃除の代行 2.9
食事のしたくや掃除の手助け 2.9
入浴の手助け 2.9
その他 5.9
何もしていない 29.4
無回答 2.9

(8)障害者が暮らしていく上での問題点

 地域において障害者や高齢者が暮らしていく上での問題点について、自由に記入してもらった 内容を項目ごとに整理すると、次のようになります。

〈表2-3-1〉障害者が暮らしていく上での問題点についての意見

項目 内容
道路・施設などの
生活環境の整備に
ついて

9件

●公民館の外部及び内部で、障害者や高齢者が使用するのに不便又は危険な箇所の改善を。
●居住環境が障害者の人たちの生活行動を意識したものとなっていないが、これらの人たちに適応した構造に改善するには、研究、学習と共に経費も多く必要となり、容易に事態が進展しないのが問題点の一つだと思う。
●町道稲津線のうち、未改修部分が約1/2、200mほどある。軽自動車も通行できず、消防車や救急車も通行できないので、老人家庭もあり不安を感じている。早急に改善を。
●地域的に公共施設(診療所、郵便局、農協など)が近距離にあるため徒歩でいくことが多い。 近く八代峠のトンネルが開通すると、車の通行量が増加すると思われる中で、交通事故対策上、 歩道の設置が望まれる。
●家の前まで車がいかない家、道が狭くて大きな車がいかない家がたくさんある。
●当地区の県道をはさんでの横断の交通安全対策(現在時速50km制限、カーブで不安)。
●万一の事を考えて、各戸の玄関先まで消防車、救急車が入れる道路を確保するよう検討が必要。
●車椅子などを利用される方のため、地区内の急坂、階段などの改修(神社、お堂、地区公民館など)が必要。
●公民館利用時、玄関の段差や階段の手すりなどがない。便所などの利用が困難。
障害者のための
活動・交流施設の
整備について

5件

●障害者と高齢者用の体育運動広場が必要。
●今後ますます高齢化が進むと予測される中で、気楽に集い話し合いのできる老人専用施設(娯楽も備えた集会所)が必要。
●娯楽設備のある集いの場。
●独居老人が増えることが考えられるので、地域地域でもう少し施設を増やしてほしい。
●自治会、高齢者(老人)会を含め、交流会を計画しているが、実施されていない。

移動・交通手段に
ついて

3件

●車が不便。
●近隣以外の場所へこれらの人が移動するとき、容易に利用できる交通手段がないのが不便。
●若い者は勤務しており、バスの停留所が遠いので、病院行きなどに高齢者や障害者は不便。
障害者との交流に
ついて

3件

●もっと親近感をもっておつきあいすることが必要。
●近況をよく知るようにしている。
●当該者(又は付添介護人、親権者)の意向、希望などの掌握、検討が必要。心のつながり、励ましの具体例の実施に向けて研究が必要だ。(他町村に好例があるはず)
地域運営について

2件

●高齢者が多く、自治会運営が困難。
●高齢者が多くなってくる時代になり、地域として今後の各行事計画についても問題が多くなってくると思う。

その他

4件

●高齢者夫婦で一人が外出する時、家が案じられる。
●障害者の中には近所の人や地域の人に関わってもらいたくない考えの人がいる。
●毎月4日を集金日と決め、婦人会のお世話で集金をしているが、高齢者、独居老人などの方々は夜7:30又は冬期8:00は公民館までも苦痛であり、5月より申込者に限り、全ての集金(有線も含む)を年掛にした。まだまだ申込以外にもあると思うが、遠慮している様子もあり、今後解決に努力したい。
●有事即応の体制をとる事が必要なので、関係者と連絡を密にしたい。

(9)障害者福祉に関する行政への要望

 障害者福祉計画を策定するにあたり、行政に対する要望を自由に記述してもらったところ、次 のような意見が寄せられました。

〈表2-3-2〉障害者福祉に関する行政への要望

項目 内容
障害者が暮らしやすい
住宅や生活環境の整備
について

4件

●身体障害者も含め、高齢者は午前中、グループで観音さんに毎日参拝し談笑している。 少しの場所が土道で困っておられるので簡易舗装又はコンクリート舗装を。
●障害者にとって希望がもてる設備がほしい。
●町内どこにいても救急車や消防車が通行できるよう道路の拡幅改修を。
●風呂など一つをとっても町の施設に行かなければ入れないなど、自宅にいて利用できる設備を。
障害者及び住民の意見を
十分反映した計画策定

3件

●目先の対策ではなく、長期的施策をお願いしたい。障害者本人の意見を十分聞いて、 実のある施策を行ってほしい。
●計画の策定には、障害を持つ人たちからの希望や要求を十分汲み取っていただきたい。
●区民(各戸)へ当該者、行政への関心事頂、対応諸件について、無記名のアンケート(問題提示○×式)をとり、これにより町として、区としての今後の進め方を決めていくべきだと思う。
交通・移送サービス
について
3件

●買物や病院に行く時、自家用車がないため、遠い親戚とかに頼んでいるので、2~3日 に一度くらい、町の車か何かあればいいのではないか。
●路線バスのない地区(米地谷)へ高齢者の行動ができるよう、町で有料バス(小型で10数人乗り、広谷←→堀畑←→高中米地線)を月~土の午前1回、午後1回、運行できないか。
●公共交通機関の利用にあたっては、無料又は割引券の発行を希望。

その他

6件

●高齢者の入所施設はあっても若年の障害者入所施設は少ないのではないか。
●高齢者が今後多くなってくるので、町として行政施策を推進していくためにも、各地区ごとに高齢者問題に取り組んでいただきたい。
●高齢者の婦人などが個人宅に毎月午後集まり、趣味の編物や話し合いをしている。個人の家でもあり、何とかならないものか。その家の方は良い人であり、良き指導者でもあるので、この様なケースに対する 対応を考えていただきたい。
●養父町は福祉の方に献身的に力を入れて頂き、恵まれていると思う。いつ誰が障害者になるかわからないので、今後とも推進して下さい。
●福祉のまちづくり重点地区として、今年は広谷地区を指定されたが、むしろ今後は辺地を優先してほしい。
●この度、入浴サービスのための器具を購入していただき有難い。せひ、入浴回数を増やす方向で考えていただきたい。しかし、増やせば増やすだけ問題もおきてくる。例えば、ボランティアを増員しなければならない、重労働のボランティアが続くか、人件費があるかなど。

2-4 関係団体ヒアリングの結果

(1)調査概要

 障害者福祉プランの策定にあたり、幅広く意見・要望を収集するため、障害者関係団体から団 体等の活動状況と障害者をとりまく問題点、行政への要望等についての意見をうかがいました。

●調査対象 平成7年4月1日現在、 身体障害者手帳台帳及び療育手帳台帳に登録されている障害者458人
●調査対象   障害者関係4団体
・養父町社会福祉協議会 ・養父団手をつなぐ親の会
・障害児の卒業後を考える親の会 ・養父町老人クラブ連合会
●調査方法   質問シートに記述してもらい、不足部分については 聞き取りを行いました
●調査機関   平成7年8月~9月

(2)調査結果

 調査結果は表2-4-1に示す通りですが、障害者等をとりまく現状の問題点及び障害者福祉プラ ンの策定についての要望をまとめると次の通りです。

1現状の問題点

  • 〈障害者とその家族等〉
  • ○障害者自身が外に出たがらない、家族が外に出したがらない傾向が強い。
  • ○障害者団体の活動に積極的でない家族が多い。
  • 〈地域〉
  • ○民生委員など、ごく限られた人しか障害者とのつきあいがない。
  • 〈行政〉
  • ○郡単位での活動が多く、これに応じて、行政も広域での調整が必要。
  • ○福祉サービスの周知がはかられていない。必要な人に適切な情報が提供されていない。
  • ○行事等では移送サービスがあるが、自宅から車が来る場所まで行けない。
  • ○年齢等、ヘルパーの派遣が限られる。

2障害者福祉プランへの要望

  • ○すべての人々が一人の人間として尊重され等しく社会参加の機会を持つことができる 社会の実現をめざす計画にする。
  • ○公的な支援だけでなく多くの人や地域社会の理解と支援、そして障害者自身の取り組 みを重視した計画にする。
  • ○ボランティアの育成を盛り込む。
  • ○ヘルパー派遣等、福祉サービスを希望者が利用できるよう福祉サービスの周知徹底を はかる。

〈表2-4-1〉団体調査結果まとめ

名称 養父町社会福祉協議会
町民の要望・請願等 ・路線バスが通っていない地域での交通手段を考えてほしい。
障害者福祉施策に
ついての考え方
・すべての住民の社会、経済、文化等のあらゆる分野での社会参加と通常生活を保障するノーマライゼーションを目指し、その組織運営及び事業活動を支援していかなければならない。
新たに対応すべき
テーマや課題
・特別に作り上げるものではなくごく当り前のことになるような社会環境が必要であり、障害者を含むあらゆる人が楽に使えるような建物や乗り物を考えるべきである。
実施を検討している
施策・事業等
・移送サービス…
町内在住の高齢者・障害者等で心身の状態により一般交通機関の利用が困難であり、かつ家庭等において移送手段の確保が困難な人を対象に、1,000円/1時間、50円/1kmにて移送サービスを行う。
・入浴サービス…
町内在住の老衰、心身の障害者等の理由により、家庭では実施しにくい入浴をおおむね65歳以上の老人、又は心身障害者(児)であって、医師が入浴可能と認めた者を対象に、1回1,000円で訪問入浴サービスを実施する。
障害者福祉基本計画
への要望
・障害者をはじめ、すべての人々が一人の人間として尊重され等しく社会参加の機会を持つことができる社会の実現が必要。
・各々の障害者に対し、それぞれの希望を困難にしている原因の現状調査をした上で、公的な支援だけでなく多くの人や地域社会の理解と支援、そして障害者自身が取り組みを行っていくことが必要。


名称 養父町手をつなぐ親のの会
設立目的・組織概要
・兵庫県精神薄弱者育成会の下部組織として、精神薄弱者の更生及び育成を援護するとともに福祉の増進を図ることを目的としている。
・会長1名、副会長1名(相談員兼務)
主な活動概要
・活動内容…
郡単位(4町)で地区希望の旅、スポーツ大会、音楽祭を開催。
・問題点…
団体としての活動が非常に低調であることがあげられる。その理由は、
・家庭の事情、その他の事由により該当者(障害者本人)を表に出したがらない。
・施設入所者の親は地域の活動にはあまり熱心ではない。(というより無関心)
・行政主導によらなければ動かないことが体質化されている。
行政施策の評価と
今後の展望

・養父町小規模作業所の開設は本町の知的障害者施策の画期的な前進と受け止める。これを契機に町民の知的障害者への理解と関心が深まることを期待する。
・知的障害者対策が施設運営を通じて町の福祉行政の一角を占めるようになった意義は大きいと思う。 親の会としては、施設開設へ向けられた町当局の施設を大きな福音として受け止め、将来的に知的障害者諸施策について十分な理解と協力をいただけるものと意を強くしている。

障害者福祉基本計画
への要望

・ボランティア育成を盛り込んでほしい。


名称 障害児の卒業後を考える親の会
設立目的・組織概要
・学校を卒業した障害児(者)が家庭に基盤をおきながら、日々通所し、障害の程度に応じた計画のもとに楽しく有意義に生活し、自己の能力を伸ばしていくことを目的としている。
・手をつなぐ親の会の分会
主な活動概要

・活動内容…通所施設開設に向けての運動、研修会への参加、バザーの実施、学校との話し合いと連絡、会報「すくらむ」の発行(月1回)
・活動資金…
会費(月1,000円)、農園収入、バザー収入、その他
・活動場所…
養父町中央公民館、八鹿町坂本の農園(まほろば農園)
・問題点…
当会は養父郡4町と但東・日高町の集まりのため、会費を行政間で調達してもらわなければならない問題が生じる。

行政施策の評価と
今後の展望
・会が発足した12年間前の行政との話し合いの時と平成5年の各町を回って話し合いをした時では、住民の側に立つという姿勢に格段の相違が見られた。
・養父町は判断が的確で対応の処理も早く、また助言も適切であり、その取り組む姿勢に信頼がおける。必要な部門への処置も早く、問題をまとめ、成功する方向へとぐんぐん導いていく姿勢を高く評価したい。
・この3年間、行政と身近に接し、お世話になってみてはじめて行政に携わる人々の内容がわかったように思う。力強い指導を今後ともお願いしたい。

障害者福祉基本計画
への要望

・介助者の問題について…希望する人がヘルパーを利用できることを広く知らせてほしい。またこのような制度は、介助者に問題が起きてしまうまでに相談でき利用できるようにならないものか。


名称 養父町老人クラブ連合会
設立目的・組織概要

・町内における老人クラブ相互の連絡を緊密にし、老人の福祉の増進を図り、あわせて健全にして豊かな生活の建設を図ることをもって目的とする。
・町内39の単位老人クラブで連合会を組織会長1名、副会長3名、会計1名、理事3名、監事2名

主な活動概要

・活動内容…
総会・役員会、単位老人クラブ指導者研修会、奉仕作業、 老人健康福祉大会、居宅・寝たきり老人友愛訪問、高齢者スポーツ大会、老人作品展(町文化祭)、 老人保健福祉講座の開設、町老連親睦旅行、阪神被災老人支援事業
・活動資金…
県・町よりの補助金及び単位クラブよりの会費

行政施策の評価と
今後の展望
・積極的に事業遂行に協力してもらっている。

障害者福祉基本計画
への要望

・特になし。

主題
障害者福祉プラン「いきいきと笑顔あふれるやぶ」

発行者
兵庫県養父群養父町

発行年月日
1996年3月

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