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西山町保健医療福祉計画

No.3

平成6年3月

第5章 総合的な基盤の整備

第1節 サービス提供体制

1 サービス提供体制の確立

  • (1) 福祉サービス提供システム
  •  介護や援助を必要とする人が、適切なサービスを遅滞なく効果的に利用できるようにすることが必要です。このため、地域における福祉ニーズを的確に把握し、利用しやすい相談体制の整備を図るとともに、利用者にとって必要な保健・医療・福祉の各サービスを効果的に提供するシステム作りを目指します。
  •  
    1 福祉ニーズの把握と福祉広報の充実
     介護や援助などを必要とする家庭が、適切なサービスを利用できるようにするため、福祉ニーズの積極的な把握に努めるとともに広報活動の充実により、福祉サービスの利用促進を図ります。
    • ア 福祉ニーズの把握
       相談を待つばかりではなく、民生(児童)委員活動、保健婦などによる訪問活動や医療機関との連携体制の強化により、福祉ニーズの積極的な把握を行い、ニーズの発生からスムーズなサービスの提供ができる体制づくりを目指します。

      イ 福祉サービスの広報活動の充実
       福祉サービスを必要とする人々に、福祉サービスのメニューの紹介や相談窓口の周知を図るため、広報にしやまの活用などによる広報活動に努めます。
  •  
    2 連携のとれた相談体制の整備
     町広報紙の活用などにより相談窓口の周知を図るとともに、住民課、福祉課等の相談窓口の連携強化により、町民にとって利用しやすい相談体制の整備を図ります。
     一つの家庭において複数の問題を抱えている場合など、総合的な援助相談の必要生に対応するため、民生(児童)委員、町社会福祉協議会、柏崎地域福祉センター、柏坂保健所及び県立相談所などの相談機関相互との連携を図ります。
     また、施設や医療機関などの関連機関との有機的な連携を図ることにより、相談機関の総合的な問題解決能力の向上に努めます。
  •  
    3 サービス提供体制
     町民の様々なニーズに的確に対応した、適切なサービスを提供するには、保健、医療、福祉の連携のとれた公私協働による体制の確立が必要です。
     基礎的・日常的なサービスはできる限り地域で充足されることが望ましく、町において定期的な訪問活動や窓口における相談体制の整備を図るとともに、町社会福祉協議会などの民間団体やボランティアなどの参加を得て、基礎的・日常的な福祉サービスの供給体制の整備を図ります。
     また、柏崎地域福祉センターや柏崎保健所と連携をとりながら、社会福祉施設や医療機関などの専門機関との協力により、高度で専門的かつ総合的な福祉サービスが受けられるよう必要な支援をしていきます。
     現在、高齢者のための老人保健施設や老人福祉施設との緊密な連携を図りながら、医療・保健・福祉サービスの提供を行っていますが、さらに高齢者サービス調整チームを活用しサービスの向上・充実を図っていきます。
     また柏崎地域には、精神障害者の社会復帰施設として援護寮、福祉ホーム、通所授産施設が各1か所設置されており、これらの施設との連携を図りながら精神障害者の自立助長の促進に務めます。
  • (2) ボランティア活動
  •  今後ますます多様化、複雑化する福祉ニーズへの対応を考えた場合、公的施策の充実とともに、民間社会福祉活動の活発な展開が大きな課題となります。
     本町においては、平成5年4月現在、30グループ368人のボランティアの人達が町社会福祉協議会に登録され活動しています。主な活動状況は、福祉施設における慰問や奉仕活動、地域における給食サービスや各種交流会への協力、寝たきり者への理髪サービス、また地域内の環境整備を行っているグループなど、地域の実情に応じたボランティア活動を行っています。年々活動への参加者は増加していますが、グループ構成員の高齢化や後継者が育たないなどの問題も抱えています。
     また、現在町社会福祉協議会にボランティアセンターが設置されていますが、コーディネーターの配置やボランティアコーナーの設置は無く、将来の設置が検討されます。
     今後も多様化するニーズに対応するため、「西山町社会福祉基金」の有効活用も図り、また町社会福祉協議会及びボランティアセンターとの連携を図りながら、ボランティア育成に努めるとともに、多様で活発なボランティア活動の推進に努めていきます。
  •  
    表5-1 ボランティア活動の状況 (平成5年4月1日現在)
    名称 人数 活動内容
    在宅ボランティア 給食サービスの調理ボランティア 1グループ 55名 給食サービス
     ・配食(年24回)
     ・集合(年1回)
    給食サービスの配達ボランティア 3グループ 28名
    虚弱老人等デイサービスの調理・介助ボランティア 4グループ 38名  デイサービス 月1回 
    虚弱老人等デイサービスの送迎ボランティア 1グループ 1名
    西山手話サークル 1グループ 16名 手話技術習得とろうあ者との交流
    理髪グループ 1グループ 4名 ねたきり老人理髪サービス
    施設ボランティア やすらぎの里入所者介助・清掃作業ボランティア 14グループ 135名 食事介助、草取り、リネン交換、清掃、入所者との対話等
    やすらぎの里行事協力ボランティア 5グループ  91名 民謡によるアトラクション、観桜会、誕生会等
    西山町赤十字奉仕団 18名
    合計 30グループ
     延べ368名

    ※ボランティア友の会登録者  222名
     ボランティア協力者 18名 計254名

  • (3) リハビリテーション
  •  地域福祉システムの機能として、福祉サービスの供給体制等を構築するとともに、ライフステージのそれぞれの段階において、障害の発生予防や早期発見を行い、また、機能回復を図り、ハンディキャプを軽減し、社会復帰を目指すリハビリテーション機能を充実することが必要です。
  •  
    1 リハビリテーションの区分
     リハビリテーションは一般に次表のとおり区分されています。
  •  
    表5-2 リハビリテーションの区分
    区分 目的
    医学的リハビリテーション 機能障害の改善、除去
    教育的リハビリテーション 発達の可能性の最大限の発揮
    職業的リハビリテーション 福祉的就労を含む雇用、就労
    社会的リハビリテーション 機能低下の防止や生きがい対策を含めた社会生活や家庭生活への適合
    心理学的リハビリテーション 情緒不安定や劣等感などの解消
  •  
    2 障害者のリハビリテーション
     リハビリテーションは、心身障害者の「自立と社会参加」を促進するため極めて重要であり、特に緊急性を要する小児療育の分野、身体障害者の機能回復・職業の分野、精神薄弱者・精神障害者の社会復帰分野については、早期に体系を確立し、関連施設の整備を進める必要があります。
     医療機関及び保健所、地域福祉センター、はまぐみ小児療育センター、身体障害者更生指導所・相談所などの県立の相談所の持っている機能を活用し整備を進めていきます。
  •  
    3 高齢者のリハビリテーション
     高齢者のリハビリテーションは、高齢者の心身機能の特徴や高齢者を取りまく環境を踏まえ、効果的に展開されることが必要です。
     老人保健施設は、要介護老人に対し看護・介護やリハビリテーションを中心とする医療ケアと生活サービスをあわせて提供する施設です。
     この老人保健施設のリハビリテーションの機能と、老人ディサービスセンターの日常動作訓練を組み合わせながら展開していきます。
  •  
    4 精神障害者のリハビリテーション
     精神障害者に対しては、社会に適応して生活していけるような援助が必要です。しかし、精神障害者に対する理解が乏しく、家族自身もこれを隠し通そうとする傾向が根強く、社会復帰への阻害要因となっています。
     また、地域に社会復帰を援助する受け皿もない状況であり、精神障害者の通所作業所の設置が望まれます。

2 保健・医療・福祉の連携

  •  地域福祉システムの構築に当たっては、相談やサービスの提供等それぞれの場面で保健・医療・福祉の連携が求められています。この背景として、次のようなことが考えられます。
    1.  人それぞれのライフステージを通じて、福祉だけ、保健だけでは解決できない複雑、多様なニーズが生じてきたこと。
    2.  高齢者や障害者であっても、可能な限り地域で生活することが適切だという考え方が広まり、多様な在宅サービスの供給が求められるようになったこと。
  • (1) 心身障害児早期発見・早期療育体系における連携
  •  保健、医療、福祉、教育の提携のもとに、障害の発見から治療、療育にいたる連続性と一貫性のとれたシステムを確立する必要があります。
     このため、柏崎保健所、医療機関と連携、協力しながら早期発見及び早期療育システムの整備を進めます。
  • (2) 難病における連携
  •  現在、柏崎保健所には、特定疾患医療受給証交付窓口が置かれていることもあり、難病患者の療養状況が把握しやすく、各種の患者支援事業における連携に当たって、中心的な役割をはたしています。
     町と保健所、医療機関との連携については、保健婦の家庭訪問時の連絡や難病患者・家族の集い、あるいは、健康相談会等の事業を通して整いつつありますが、難病については、近年医療の確保だけでなく、難病患者・家庭の生活の質を確保する必要があると言われており、福祉サービスを含めた総合的な連携を図っていきます。
  • (3) 高齢者ケアにかかる連携
  •  高齢者ケアにかかる連携については、病院と町との連携に充分配慮する必要があります。特に、病院入退院時に、病院から町へ連絡する方法を確立することが必要です。
     また、病院等からの訪問医療(訪問看護、訪問リハビリ、訪問診療)についても、積極的な実施について協力を得ていきます。
  • (4) 高齢者サービス調整チームの運営
  •  高齢者の広範多岐にわたるニーズに対応するためには、福祉と保健・医療が一体化したネットワークづくりが必要です。しかし、保健・医療・福祉の分野は制度の仕組みが別体系であることから、連携を具体化するための条件整備が必要です。現在、地域の医療機関からの訪問看護もおこなわれ、町や保健所による訪問指導等の保健サービス、福祉サービスが一本化された方向へ動きだしています。
     今後の介護対策は、利用者の立場に立ったものであることが重要であり、ニーズに対応する複合サービスの連絡調整役として「高齢者サービス調整チーム」がその機能を果たすよう推進していきます。
     また、「在宅介護支援センター」の設置により、要介護老人に対する相談から処遇までの一貫したネットワークを確立します。
  • 高齢者サービス調整チーム
    • ◎地域サービス推進部会(責任者部会)
    • 柏崎地域福祉センター所長、柏崎保健所長
      医療機関医師
      老人福祉施設特別養護老人ホームやすらぎの里園長
      老人保健施設老人保健施設さつき荘園長
      民生委員西山町民生委員総務
      保健担当課長、福祉担当課長

    • ◎処遇検討部会(実務者レベル)
    • 柏崎地域福祉センター老人担当者
      柏崎保健所保健指導係長、精神保健相談員
      医療機関医師、刈羽郡総合病院ケースワーカー
      老人福祉施設特別養護老人ホームやすらぎの里指導員
      老人保健施設老人保健施設さつき荘指導員
      民生委員西山町民生委員老人福祉部会長
      団体西山町社会福祉協議会専門員
      保健担当課長、福祉担当課長 老人保健担当者
      老人医療担当者、老人福祉担当者、保健婦
      ホームヘルパー

    • ◎入所判定部会
    • 柏崎地域福祉センター職員、柏崎保健所職員
      医療機関医師
      老人福祉施設特別養護老人ホームやすらぎの里指導員
      保健担当課長、福祉担当課長、老人福祉担当者

3 関係団体との連携

 地域社会の福祉を推進するためには、公私協働の実践体制が必要であることから、地域住民の自主的活動を背景として、行政と関係するそれぞれの機関等の連携が機能する福祉ネットワークづくりを進めます。

  • (1) 医師会との連携
  •  町では柏崎医師会の協力のもと各種健診等を実施していますが、保健・医療・福祉は不可分の関係にあることから、今後も緊密な連携をとって行きます。
    また、「高齢者サービス調整チーム」が連携の機能の一端を果たすよう推進して行きます。
  • (2) 社会福祉協議会との連携
  •  社会福祉協議会は、地域福祉活動の中核としての役割が増大しています。町との連携は順調に行われていますが、財政基報と組織が脆弱です。このため、事務局の強化と財政援助に努めます。
  •  
    西山町社会福祉協議会の概要 平成5年4月1日現在
    設立 昭和34年12月11日 昭和47年3月2日社会福祉法人認可
    目的 社会福祉事業の能率的運営と組織的活動を促進し、地域社会の福祉増進を図る。
    構成 役員・評議員(各集落町民係)・会員(町内全世帯)
    組織内委員会 在宅サービス推進委員会
    事務局 専任職員 2人

  • (3) ボランティア団体との連携
  •  平成5年4月1日現在、30グループのボランティアの人達が町社会福祉協議会に登録され、在宅に、施設に活発な活動を続けています。
     しかし、こうしたボランティア活動は一部有志によるものであり、今後においては幅広い住民層の自主的な参加を促し、町民一人ひとりが「福祉の担い手であると同時に、福祉の受けてでもある」という意識を醸成し、地域福祉活動の拡充を図ることが必要です。
     ボランティアの育成と活動の活性化を図るため、町民、特に若者層へのボランティア意識の高揚を図り、積極的な啓発活動を実施します。
     また、社会福祉協議会とボランティアグループ(個人)の連携のもとに、在宅福祉サービスへの支援体制の確立を図ります。
  • (4) 老人クラブとの連携
  •  老人クラブは、平成5年4月1日現在町内に25クラブが組織されており、会員は1,793名と老人の72.2%が加入してしますが、近年は、ヤングオールド層の未加入などで組織率は低下してきています。
     老人クラブでは、趣味や娯楽などの活動にととまらず、体力づくり、地域文化の伝承や奉仕活動など地域社会の中でリーダーシップを発揮しながら、大きな成果を上げています。
     今後、本格的な高齢社会を迎える中で、老人クラブが地域社会の福祉活動の担い手となることが期待されています。
     このため、クラブ単位の小地域ごとにねたきりや虚弱老人のお茶飲み相手になるための友愛訪問の実施や日常生活の援助などボランティア活動への取組ができる仕組みづくりを進めます。
  •  
    表5-3 老人クラブ会員数の推移 (各年4月1日現在)
    平成元年 平成2年 平成3年 平成4年 平成5年
    単位クラブ数 26 26 26 25 25
    会員数(人) 1,846 1,868 1,894 1,877 1,793
    加入率(%) 80.2 80.0 78.8 76.1 72.2

     注:平成4年度に坂田の2老人クラブが1つに合併。

  • (5) 婦人会との連携
  •  西山町婦人会は、平成5年4月1日現在12集落250人が組織されています。近年は、会員の高齢化などで会員数は減少傾向にあります。
     ボランティア活動として、施設慰問、歳末募金、町内寝たきり老人・介護者などを実施しています。
     今後とも連携を強めるとともに、組織強化に努めます。
  • (6) 家族の会との連携
  •  町には家族の会として手をつなぐ親の会、精神障害者家族会が結成されていますが、家族の高齢化から会員数も減少しています。組織が脆弱なため、財政面・精神面の援助を強化しながら、連携を強化していきます。

4 ボランティア等民間団体への支援

 民間における地域保健福祉活動を推進するため、「西山町地域福祉基金」が平成3年度より設置されています。
 この基金は果実運用型の基金であり、その運用益を用いて行う事業は、長寿社会に備えて、在宅福祉の向上、健康づくり、ボランティア活動の活性化等のため、地域の実情に応じて各種民間団体が行う先導的事業に対する助成等となっています。
 平成5年度は、町社会福祉協議会に3,600千円の助成がされ、ボランティア活動の活性化などに活用されています。
 今後、基金積立額の増加により、助成額も年々増加するものと見込まれることから、町社会福祉協議会と連携を取りながら有効な活用を計っていきます。

 
表5-4 西山町地域福祉基金活用状況 単位:千円
基金積立額
(新規)
運用益額 基金活用状況 事業費
平成3年度
(実績)
31,965 - 平成3年度事業実績 -
在宅福祉等の普及・向上 -
健康・生きがいづくりの推進 -
ボランティア活動の活発化 -
その他 -
平成4年度
(実績)
62,891 1,490 平成4年度事業実績 1,490
在宅福祉等の普及・向上 600
健康・生きがいづくりの推進 380
ボランティア活動の活発化 230
その他 280
平成5年度
(予定)
75,000 3,600 平成5年度事業予定 3,600
在宅福祉等の普及・向上 2,430
健康・生きがいづくりの推進 240
ボランティア活動の活発化 670
その他 260
合計 169,856 5,090 平成3~5年度事業 5,090
在宅福祉等の普及・向上 3,030
健康・生きがいづくりの推進 620
ボランティア活動の活発化 900
その他 540


第2節 住みよいまちづくり

1 生活環境の整備

 地域福祉推進の環境づくりとして、高齢者や障害者が安全で快適に社会参加活動ができるよう、新たに整備する公共施設や主要道路については、福祉的視点にたち「新潟県における福祉まちづくり整備指針」に基づきながら進めます。

主要事業

区分 事業内容
利用しやすい公共施設 手すり・スロープ・便益施設
やさしい道路づくり 歩道・信号・安全施設

 また、高齢者や障害者に配慮した住宅づくりの普及に努めるとともに、高齢者住宅の建築の支援を行うため高齢者住宅資金貸付事業等の融資制度も検討していきます。
 ひとり暮らし老人などの緊急時における安全を確保するため、緊急通報装置の普及により、世帯における異常の早期発見に努めるとともに、地域における緊急連絡システム等相互支援体制の組織強化をはかります。

2 活力あふれるまちづくり

 活力あふれる福祉社会を実現するため、住民の心とからだの健康保持増進に努めるとともに、生涯学習やスポーツ・レクリエーションを推奨して多様な生きがいを創造するよう支援します。
 また、高齢者や障害者も、その能力・意欲に応じて就労の機会が提供されるよう地域の民間企業等に理解と協力を求めます。
 地域社会において、ハンディキャップのある者も、ノーマライゼーションの理念のもとに、ともに生きる明るい社会を実現するため、各種の福祉団体と連携を図りながら、「地域福祉基金」の積極的な活用も考慮し、一般住民はもとより高齢者や障害者の地域活動への参加を促進します。

3 心豊かなふれあいの促進

 高齢者や障害者についての正しい理解と思いやりのある豊かな心を醸成するため、学校における福祉教育の充実や、住民意識の啓発活動が重要です。そのために、教育関係者と福祉関係者の連携をさらに推進する必要があります。
 また、心豊かなふれあいのまちづくりのため、地域における日常的なふれあいの実践の場として、地域住民交流事業や世代間交流事業等の実践を支援し、促進します。

4 活動拠点の整備

 ボランティア等が地域で活動するための「たまり場」的な拠点として、情報収拾や研修を行う機能を備えた施設が必要です。
 現在はまつかぜ荘が活動の場として提供されていますが、将来的にはまつかぜ荘の改築にあわせて、町社会福祉協議会と隣接したボランティア拠点の整備を検討していきます。

第6章 計画の推進

1 計画の推進と役割分担

 本計画の推進に当たって、町は総力をあげて取り組んでいきます。
 地域福祉を築いていくためには、行政が果たす役割と町民や対象者自身が果たす役割があり、それぞれが結びつき相互に関連をもってこそ効果があがり、実情に即した福祉社会が実現できます。

  • 【町の役割】
    • (1) 本計画を積極的に推進し、保健・医療・福祉のサービスの向上に努めます。
    • (2) 施策を推進するために、財源の確保に努め、年次別に計画的に実施します。
    • (3) 保健・医療・福祉が有機的に連絡が図れるよう、連絡調整や情報提供を行います。
    • (4) 福祉サービスが町民に行きわたるよう、広報活動の充実と利用手続きや申請手続きの簡素化に努めます。
  • 【福祉団体等の役割】
    • (1) 社会福祉協議会等の民間組織は、会の目的達成のために行う事業活動のほか、地域社会の一員としての活動にも積極的に取組み、地域福祉を一層増進させることが望まれます。
    • (2) 専門技術を有する医療機関や団体は、今後、保健・医療・福祉の連携のために、福祉分野での活動が期待されます。
    • (3) 福祉団体やボランティアグループは、なお一層自主的な活動を展開し、福祉社会実現に貢献することが望まれます。
  • 【町民の役割】
    • (1) 町民は、自助の努力と互助の精神に基づき、共に支え会う地域福祉の認識を高め、望ましい福祉社会実現に尽くすことが重要です。
    • (2) 地域福祉は、自分たちのまちを自分たちの力でつくり上げることが基本目標であることから、町民が福祉の担い手として、自主的・自発的に福祉活動に参加することが望まれます。
    • (3) 長期的な福祉制度確立のために、受益に応じた負担をするという認識が必要であります。

2 計画推進のための体制

  • (1) 本計画実現のために、施策の進捗状況を常に把握し、計画の適切な進行管理に努めます。
  • (2) 広域的な推進の観点から「柏崎福祉圏域社会福祉推進会議」及び「柏崎地域保健医療推進会議」との連携を図ります。
     また、「柏崎圏域社会福祉計画」及び「柏崎保健医療圏域地域保健医療計画」と整合性、補完性を持たせながら、福祉行政・保健所行政と緊密な連携のもとに推進します。
  • (3) 保健・福祉等関係団体を含めた「推進協議会」を設置し、本計画の推進組織としての位置づけをします。

参考資料

西山町保険・医療・福祉計画策定委員会名簿

委員 三五 哲夫 柏崎地域福祉センター所長
委員 松井 一光 柏崎保健所長
委員 村松 吉夫 西山町議会議長
委員 荒川 シヅエ 西山町議会社会厚生委員長
委員 栗原 荘一 西山町農業協同組合長
委員 近藤 勉 助役
委員 山田 信 収入役
委員 寺澤 八一 教育長
委員 三嶋 千穎 総務課長
委員 伊比 弘毅 企画調整課長
委員 高野 輝男 住民課長
委員 西村 憲栄 福祉課長

事務局   福祉課 住民課


計画策定の経過記録

 老人保健福祉実態調査(高齢者ニーズ調査)
調査の目的 地域住民の保健・福祉に対するニーズを把握し、今後の老人保健・福祉対策を的確に遂行するための基本資料とする。

調査地域   西山町全体
調査基準日 平成3年8月1日
調査時期   平成3年8月10日~9月30日
調査対象者等

区分 調査方法 調査数 回収結果
65歳以上老人 抽出(50%) 782人 100.0%
一人暮らし老人 悉皆 143人 100.0%
寝たきり老人 悉皆 35人 100.0%


  • ◎西山町保険・医療・福祉計画プロジェクトチーム
  • 総務課 1名 平成5年7月7日 設置
     20名
    企画調整課 1名
    住民課 6名
    福祉課 10名
    教育委員会 2名

西山町保健医療福祉計画 策定の経緯

策定会議等 協議事項等
12 高齢者保健福祉推進十か年戦略策定 国(ゴールトプラン)
3 5 県社会福祉計画策定
5 24 県社会福祉計画説明会 市町村計画策定指導
8 高齢者ニーズ調査 (老人保健福祉実態調査)
4 3 高齢者ニーズ調査集約
6 県地域保健医療計画改定 - 
6 柏崎保健医療圏地域保健
医療計画改定
- 
8 5 県マニュアル提示 保健医療福祉計画策定指導
5 5 18 柏崎圏域担当者会議 策定スケジュール等
6 18 事務担当者会議(県) 市町村計画の留意事項
7 9 第1回プロジェクト会議 趣旨説明、意見交換
29 第2回プロジェクト会議 原案作成、集約、討議
12 13 第3回プロジェクト会議 原案作成、集約、討議
6 2 1 第4回プロジェクト会議 原案作成、集約、討議
21 第1回策定委員会 原案説明、検討
24 社会福祉協議会懇談会 原案説明、意見交換
25 第2回策定委員会 原案検討
25 民生委員懇談会 原案説明、意見交換
3 4 西山町議会全員協議会 原案説明
県協議〔柏崎地域福祉センター〕
県協議(柏崎保健所)
印刷発注
公表

主題:
西山町保健医療福祉計画 No.3
103頁~118頁

発行者:
西山町福祉課
西山町住民課

発行年月:
1994年3月

文献に関する問い合わせ先: