堺市 第2次障害者長期計画
ひとりひとりが”生き活き”と輝いている暮らしをめざして
平成8年3月
堺市
第2章 育成教育
<健やかな成長発達と豊かな人間性をめざして>
(1) 就学前障害児育成施策の充実
1.早期療養システムの整備
[基本的方針]
医療、保健、福祉との密接な連携の下、障害の発見、告知、相談、指導、通園・通所(専門施設、保育所、幼稚園等)といった療育の流れが、スムーズに行われるよう一貫したシステムを整備し、発見から療育機関につながる期間の短縮を図り、できるだけ早い時期から療育を実施することにより、障害の軽減と最大限の発達を促すよう努めます。
(具体的取組)
(療育相談指導の一貫性) 「保健所」の乳幼児健診事業と「こども療育相談所」の相談事業との連携を図り、障害乳幼児の早期発見・早期把握に努めるとともに、情報の共有化により、「こども療育相談所」を中心とした療育相談・指導の一貫性の確保を図ります。 |
前 | 協議・検討 |
中 | 実施 | |
後 | 実施 | |
(療育進路指導の基準の検討、相談・措置機能の拡充) 障害児の状況に応じた適切な療育の場の確保を図るため、療育進路指導の基準となる指針について検討するとともに、こども療育相談所の相談・措置機能の拡充を図ります。また、政令指定都市に向けて児童相談所を視野に置いた措置機能等一元化の準備を進めます。 |
前 | 検討・準備 |
中 | 実施 | |
後 | 実施 | |
(療育システムの検討) 専門施設、保育所、幼稚園、ろう学校(幼稚部)、盲学校(幼稚部)その他療育関係機関を含めて、就学前障害児の療育システムのあり方について検討します。また、その中で、療育指導教室(幼児教室)、訓練教室(めだか学級)の今後の方向性について検討します |
前 | 検討 |
中 | 実施 | |
後 | - |
2.療育の場の拡充
[基本的方針]
乳幼児の障害の状況、家庭の事情及び地域性等に応じた適切な進路の選択が可能となるよう保育所、幼稚園、専門施設への障害児受入れの拡充を図ります。
(具体的取組)
(受入体制の充実) 就学前障害児の保護者に対して、各受入機関の特色、機能についての十分な情報を提供するとともに、障害の状況等に応じた適切な進路が確保できるよう各受入機関の協議の場を整備し、受入体制の充実を図ります。 |
前 | 検討 |
中 | 協議機関設置 | |
後 | 実施 | |
(幼稚園への受入れ) 障害児の進路選択肢の幅を広げるため、幼稚園における受入体制の充実・整備に努めます。 |
前 | 調査・検討 |
調整・実施 | ||
中 | 実施 | |
後 | 実施 | |
(保育環境の整備) 入所障害児に即応した安全確保を図り、健やかな成長全充実発達を促すため、保育所施設・設備の改善を中心とした保育環境の整備を行います。 |
全 | 充実 |
3.療育内容の充実
[基本的方針]
療育に携わる職員の専門知識・技能のレベルアップを図り、障害児一人一人の状況に応じた効果的な療育の実施に努めます。
(具体的取組)
(障害児療育実践研究会と職員研修) 障害児療育(保育所・幼稚園を含む)に携わる職員で構成する実践研究会を設け、その研究成果を基に職員に対する研修を充実します。<堺市障害児療育実践研究会> |
前 | 検討・実施 |
中 | 実施 | |
後 | 実施 | |
(施設間交流) 各専門施設が連携し、専門職種グループごとの研究会を開催し、療育研究の充実に努めます。また、各施設間の人事交流を図ることにより、視野を広げ、療育についての知識・技能の向上を図ります。<堺市障害児施設専門職部会> |
前 | 検討・実施 |
中 | 実施 | |
後 | 実施 | |
(保育所職員の専門研修) 障害児保育に関する研究機関や専門施設との連携を強化し、発達心理や、臨床心理の研修の機会を増やすことにより、保育所職員の専門知識と技能の向上を図り、多種多様な障害をもった子どもへの適切な保育の実施に努めます。 |
全 | 実施 |
(専門施設機能の地域開放) 通所児童だけを対象にした施設から、専門施設のもつ物的・人的資源を地域に開放して行くことにより、地域における療育の充実を図ります。 |
前 | 検討・実施 |
中 | 実施 | |
後 | 実施 | |
(保育所における専門職員による療育指導) 理学療法士、作業療法士、言語療法士等の専門職員がいる機関との連携を進めながら、保育所においてこれらの専門職員による指導が受けれるよう療育の充実を図ります。 |
前 | 協議・検討 |
中 | 充実 | |
後 | 充実 | |
(施設の機能的複合化、あけぼの療育センターの整備) 重度・重複障害児の柔軟な受入れのため、通園施設の機能的複合化について研究を進めるとともに、あけぼの療育センターの整備充実を図ります。<堺市通園施設検討委員会> |
前 | 研究・検討 |
中 | 整備 | |
後 | 充実 | |
(措置施設以外の利用) 「一つの措置施設に限定する」という現行の措置制度の原則的な考え方から、「一人一人の児童の健やかな育成」に視点を変えた柔軟な措置制度の運用へと意識改革を図り、児童の複合したニ一ズに対応できるよう努めていきます。また、こうしたニ一ズに対応のできる複合的な施設機能の充実を図っていきます。 |
前 | 調査・検討 |
中 | 実施 | |
後 | 実施 |
(2) 学校教育における障害児施策の充実
1.就学指導及び養護教育相談の充実
[基本的方針]
教育と福祉等の連携を密にし、それぞれの児童・生徒の意思を尊重しながら適正な就学が図れるよう就学指導の充実に努めます。さらには、就学後の養護教育相談の充実を図ります。
(具体的取組)
(入学・進学・転校等の就学指導) 教育、福祉、医療等との連携を密にし、プライバシーを尊重しながらできるかぎりの情報交換を行い、本人および保護者の意向、障害の状況等を踏まえ、適正な就学の推進を図ります。<堺市心身障害児就学指導委員会> |
前 | 充実・実施 |
中 | 充実・実施 | |
後 | 充実・実施 | |
(教育相談) 養護教育全般に関わるセンター的役割を持つ機関を整備し、就学指導と養護教育相談の充実を図っていきます。また、就学後の適応状況の把握に努め、フォローアップ・教育相談を行うことにより、教育内容の充実を図ります。 |
前 | 検討・適応状況一部調査 |
中 | 検討・調査対象拡大 | |
後 | 実施 |
主題: 第2次障害者長期計画
発行者: 堺市民生総務部
発行年月: 平成8年3月
この文献に関する問い合わせ先: 〒590 堺市南瓦町3-1
電話: 0722-33-1101