音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

高山市障害者福祉計画(資料編)

いきがいと思いやりのある福祉のまちづくりNo.3

~人にやさしい福祉の生活空間づくり~

平成10年 3月

Ⅱ 高山市における障害者等の現状

第1 人口構造


1 人口の推移

国勢調査による高山市の人口の推移を表-1に示します。高山市の人口は、大正9年の第1回国勢調査以来伸び続けていますが、昭和60年をピークに増加率は減少傾向にあり、横ばいの推移になりつつあります。平成7年の国勢調査における高山市の人口は、66,139人で平成2年の国勢調査に比べ896人、1.4%の増加となっています。人口動態の推移としては、社会動態はマイナス傾向(転出者数が転入者数を上回る傾向)にあり、一方、自然動態についてはプラス傾向(出生者数が死亡者数を上回る傾向)にあります。
年齢区分別にみると、近年になって20歳未満人口が減少し続けています。一方、65歳以上の高齢者人口は増加の一途をたどっており、平成7年の高齢化率は16.7%と、同年の国の高齢化率14.5%、岐阜県の高齢化率15.3%をかなり上回っています。


表-1 年齢区分別人口の推移

単位:人
区分 0~19歳 20~64歳 65歳以上
昭和45年 18,000 33,989 4,470 56,459
昭和50年 19,205 36,081 5,213 60,499
昭和55年 19,996 37,520 6,296 63,812
昭和60年 19,112 38,455 7,466 65,033
平成2年 17,654 38,534 9,055 65,243
平成7年 15,702 39,407 11,030 66,139
平成9年 14,867 39,157 11,674 65,698

(注)「年齢不詳」は除外
資料:総務庁「国勢調査」、平成9年は「住民基本台帳 平成9年4月1日現在」


第2 障害者の状況


1 身体障害者(児)の状況

(1)身体障害者(児)数

身体障害者手帳所持者数について昭和45年と平成9年を比較すると、約2.3倍となっています。また、本市の総人口に身体障害者(児)が占める比率は、昭和45年が2.2%なのに対し、平成9年は4.2%になっています。


図-1 身体障害者手帳所持者数の推移(各年4月現在)


表-2 身体障害者手帳所持者数(平成9年4月1日現在)

単位:人
区分
視覚障害 聴覚平衡
機能障害
音声言語
機能障害
肢体不自由 内部障害 計(構成比)
1 級 65 13 225 250 554 (19.8)
2 級 67 54 322 452 (16.1)
3 級 16 31 12 386 185 630 (22.5)
4 級 26 53 12 428 96 615 (21.9)
5 級 29 297 327 (11.7)
6 級 39 90 96 225  (8.0)

(構成比)
242
(8.6)
242
(8.6)
27
(1.0)
1,754
(62.6)
538
(19.2)
2,803(100.0)


(2)障害の種類別身体障害者(児)数

障害の種類別身体障害者(児)数について、昭和55年と平成9年を比較すると、全体では1.7倍、障害別では視覚障害はほとんど変化がなく、聴覚・平衡機能障害は1.2倍、音声・言語障害は2.3倍、肢体不自由は1.5倍、内部障害は5.9倍に増加しています。
平成9年の障害の種類別の構成比率は、肢体不自由が62.6%を占めています。この比率は、厚生省が平成3年に行った身体障害者実態調査及び身体障害児実態調査結果の57.1%と若干上回っています。


表-3 障害の種類別身体障害者手帳所持者数の推移(各年4月現在)

区分
年度
視覚障害 聴覚平衡
機能障害
音声言語
機能障害
肢体不自由 内部障害
昭和55年 232 194 12 1,139 91 1,668
昭和60年 253 215 17 1,335 168 1,988
平成2年 251 224 19 1,508 283 2,285
平成3年 248 226 18 1,537 324 2,353
平成4年 244 232 17 1,577 360 2,430
平成5年 243 238 19 1,625 406 2,531
平成6年 238 240 22 1,645 440 2,585
平成7年 239 241 25 1,868 476 2,667
平成8年 236 244 26 1,716 498 2,720
平成9年
(構成比)
242
(8.6)
242
(8.6)
27
(1.0)
1,754
(62.6)
538
(19.2)
2,803
(100.0)



図-2 障害の種類別身体障害者手帳所持者

単位:人、%
障害名 視覚障害 聴覚言語障害 肢体不自由 内部障害
全国
(18歳以上)
人 (%)
353,000(13.0)
人 (%)
358,000(13.2)
人 (%)
1,553,000(57.1)
人 (%)
458,000(16.8)

2,722,000
岐阜県 6,115 (9.5) 7,926(12.3) 38,699(59.8) 11,923(18.4) 64,663
高山市 242 (8.6) 269 (9.6) 1,754(62.5) 538(19.2) 2,803


全国 2,2722千人(平成3年11月 18歳以上)


岐阜県 64,663人(平成5年3月)


高山市 2,803人(平成9年4月)



(3)障害等級別身体障害者(児)数

平成3年から平成9年までについて、障害等級別の身体障害者(児)数の推移をみたのが表-4です。5級・6級の軽度の身体障害者(児)数は、ほとんど変化がないのに対し、1級~4級の重度・中度の身体障害者(児)の増加は著しいものがあります。平成3年と平成9年を比較しますと、1級では1.5倍、2級1.2倍、3級1.2倍、4級1.2倍にそれぞれ増加しています。


表-4 障害等級別身体障害者手帳所持者数の推移(各年4月現在)

単位:人
1級 2級 3級 4級 5級 6級
平成3年 364 391 516 506 337 239 2,353
平成4年 399 401 533 523 337 237 2,430
平成5年 434 411 563 553 335 235 2,531
平成6年 463 406 574 578 326 238 2,585
平成7年 498 419 586 600 324 240 2,667
平成8年 522 533 598 609 328 230 2,820
平成9年 554 452 630 615 327 225 2,803


図-3



(4)年齢区分別・性別身体障害者(児)数

平成9年の高山市の各年齢層の人口に対する身体障害者(児)の占める割合は、18歳未満が0.3%、18~64歳が2.5%に対して、65歳以上が15.7%と非常に高い率を示しています。なお、65歳以上の障害者は全障害者に対して60.6%を占めており、障害者の高齢化の傾向が見られます。
近年は、64歳以下の身体障害者(児)は横ばい、ないしは減少傾向を示しているのに対し、65歳以上は急激に増加しています。
表-6は、性別・年齢別・障害の種類別に身体障害者手帳所持者数をみたものです。視覚障害は、わずかですが女性に多く、それ以外の障害は男性がかなり多くなっています。
なお、国の福祉施策においては、18歳未満の身体障害児は児童福祉法が、18歳以上の身体障害者は身体障害者福祉法が適用されます。また、65歳以上は身体障害者福祉法と老人福祉法が適用されます。


表-5 年齢区分別身体障害者手帳所持者数(各年4月現在)

単位:人
0~17歳 18~64歳 65歳以上
平成5年 41 1,149 1,341 2,531
平成8年 40 1,077 1,603 2,720
平成9年
(構成比 %)
38
(1.4)
1,066
(38.0)
1,699
(60.6)
2,803
(100.0)

図-4


表-6 性別・年齢別・障害の種類別身体障害者手帳所持者数(平成9年4月現在)

区分 0~17歳 18~39歳 40~64歳 65歳以上 合計
視覚障害 38 25 68 92 116 126 242
聴覚平衡機能障害 27 25 87 82 123 119 242
聴覚 27 25 85 81 121 118 239
平衡機能
音声言語そしゃく機能障害 13 22 27
音声機能 11 11
言語機能 11 16
そしゃく機能
肢体不自由 12 65 40 285 307 545 494 907 847 1,754
上肢 26 107 64 236 129 369 201 57
下肢 19 17 126 177 185 239 331 434 765
体幹 20 16 52 66 124 126 205 212 417
運動機能
上肢
移動
内部障害 16 113 72 181 134 315 223 538
心臓機能 10 62 41 75 69 152 123 275
じん臓機能 35 20 25 19 66 42 108
呼吸器機能 11 51 28 62 34 96
ぼうこう・直腸機能 30 18 35 24 59
小腸機能
合計 21 17 100 67 468 431 894 805 1,483 1,320 2,803
38 167 899 1,699


2 知的障害者(児)の状況

療育手帳制度は昭和48年に創設されました。手帳所持者は、制度が十分浸透していなかった昭和50年頃はそれ程多くはなかったのですが、その後一貫して増え続け、平成9年には294人になっています。重度の知的障害であるA、中・軽度のBのいずれもほぼ同じ増加率となっています。男女別にみますと、男性が126人(42.9%)、女性が168人(57.1%)となっており、年齢別では、男女とも18~39歳が最も多くの割合を占めています。

図-5 療育手帳所持者数の推移(各年4月現在)  単位:人

図-6 性別・年齢療育手帳所持者数(平成9年4月現在)

3 精神障害者の状況

(1)精神障害者数

精神保健福祉法上の精神障害者とは、精神保健福祉手帳所持者のみならず、「精神分裂病、中毒性精神病、精神薄弱、精神病質その他の精神疾患を有するもの」と定義されているため、高山市における数を正確に把握することはなかなか難しいことですが、厚生省が平成5年に行った患者調査等により全国の精神障害者数は約157万人といわれていますので、この数値を根拠に本市の人口規模(全国の2,000分の1)から単純推計すると約800人程度と推測できます。
一方、高山保健所が把握している平成8年度末の資料によると、入院者(精神保健福祉法に基づく措置入院・医療保護入院として把握できる者)が40名、通院者(自費通院を除く精神障害者通院医療費公費負担受給者として把握できる者)が247名の計287名となっています。また、この他に任意入院されている方が、管内(高山市、大野郡、吉城郡の1市2郡)で235名いますので、人口比(1市2郡の人口66千人対130千人)からこの内約120名が高山市の方と推計されます。従って、高山市において確認できる精神障害者数は、合計で約410名程度ということになります。
なお、平成7年に精神保健法が「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)」と改名されるとともに、精神障害者福祉手帳制度が導入されましたが、制度開始から現在までの期間が短いこと、また、手帳所持のメリットが少ないこともあり、平成9年3月末現在、手帳所持者数はわずか15名となっています。


高山保健所管内入院・通院者数状況(平成8年度末)

単位:人
入院 通院 合計
措置入院 医療保護入院 任意入院 32条による通院
飛騨1市2郡 14 40 235 289
(高山市) 36 (推計)120 160 247 407


(2)性別・年齢別状況

精神障害者の方の性別・年齢別状況は、任意入院を除いた措置入院、医療保護入院、通院費公費負担受給者だけのものですが、男女比はほぼ半々となっています。
また、年齢別では、25~44歳が27.5%、45~64歳が44.6%となっており、男女ともいわゆる働き盛りの方が72.1%を占めています。


高山保健所管内性別・年齢別状況(平成8年度末)

単位:人
0~24歳 25~44歳 45~64歳 65歳以上
24 45 59 12 140
22 34 69 22 147
46 79 128 34 287



主題:
高山市障害者福祉計画 資料編

発行者:
高山市

発行年月:
平成10年3月

文献に関する問い合わせ先:
〒506-8555
岐阜県高山市花岡町2丁目18番地
高山市福祉保健部福祉課
(TEL)0577-32-3333