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北島町障害者計画

No.4

平成10年3月

北島町

8 障害者が暮らしやすい生活環境づくり

(1) 「ひとにやさしいまちづくり」の整備・改善状況

 平成8年度に、県障害福祉課および徳島県身体障害者社会環境改善促進協議会が、道路、公的建築物等の「身体障害者の住みよい環境づくり」のための施設等の実態調査を行い、調査結果に基づく改善事項、調査実施施設の状況は次のとおりです。

ひとにやさしいまちづくりの整備・改善箇所

(1) 町施設の改善箇所
施設名 実施年度 整備・改善箇所 財源
北島町総合庁舎 平成8年度 
  • 正面・裏入口に、自動ドアの設置、スロープの幅の拡幅
  • エレベーターの設置
  • 障害者用トイレの設置(5階)
一般財源
(単独)
保健相談センター -
  • 障害者用トイレ、手すり付きトイレ
  • 低いカウンターの設置
  • 点字案内版
-
老人福祉センター -
  • 障害者用トイレ、手すり付きトイレ
  • 低いカウンターの設置
-
(2) やさしいまちづくり状況調査
調査名 実施施設等
身体障害者の住みよい環境づくりのための施設等の整備に係わる実態調査(平成7年度実施)
公共施設
総合庁舎、保健相談センター、老人保健センター
民間施設
阿波銀行北島支店、徳島銀行北島支店、鳴門信用金庫北島支店、北島郵便局、板野郡農協北島支所

資料:保健相談センター

町内の主な公共施設の障害者仕様化の状況調査の結果を次の表に示します。
公共施設の障害者仕様化の状況
施設名 構造 障害者駐車場 玄関 自動ドア 点字ブロック 窓口カウンター 公衆電話台 エレベーター 車いす用トイレ 一般用トイレてすり 階段・廊下
スロープ 段差 てすり
公共施設 総合庁舎 RC造 × 五階のみ
× × ×
図書館・創世ホール RC造 ×
保健相談センター RC造 × ×
老人福祉センター RC造 ×
サンライフ北島 RC造 × × × ×
勤労者体育センター RC造 × × × × × ×
北島町武道館 RC造 × × × × × × ×
国際交流会館 RC造 × × × × × × ×
行政機関等 徳島北警察署 RC造 × × ×
北島郵便局 RC造 × × × ×
北村郵便局 木造平屋 × × × × × × ×
交流施設 中央地区学習等供用施設 RC造 × ×
南部地区学習等供用施設 RC造 × × ×
教育施設 北島小学校 RC造 × × × × × × × ×
北島南小学校 RC造 × × × × × × × ×
北島北小学校 RC造 × × × × × × × × × ×
北島中学校 RC造 × × × × × ×
徳島北高校 RC造 × × × ×
北島幼稚園 RC造 × × × × × × × × × × × ×
北島南幼稚園 RC造 × × × × × × × × × × ×
北島北幼稚園 RC造 × × × × × × × × × × ×
保健・福祉施設 町立保育所 RC造 × × × × × × × × × × × ×
特養吉野川荘 RC造 ×
養護敬愛の家 RC造 × ×
北島東児童館 木造 × × × × × × × × × × × ×
西児童館 木造 × × × × × × × × × × × ×
北児童館 木造 × × × × × × × × × × × ×

凡例:○=設置すみ、×=未設置、△=問題あり
注:RC造=鉄筋コンクリート造

(2) 道路環境の整備

 幅広い歩道の設置、歩道の段差解消など安全で歩きやすい道路環境の整備が求められています。

(3) 住宅の整備

 障害者や高齢者の利用に配慮した公営住宅の建設、住宅改造への相談窓口や資金等の支援策が求められます。

(4) 防災対策

 本町は、吉野川流域の標高3m以下の三角州地帯で洪水が起きやすく、地盤も軟弱なため、地震の被害を受けやすい条件を備えています。
 「アンケート調査」によれば、災害への備えとして、身体障害者では、「消火器の設置」37.8%、「避難場所・避難路の確認」27.3%、「家族の安否確認、連絡手段の確保」24.3%がその準備をしており、知的障害者でも同じように、「消火器の設置」45.5%、「避難場所・避難路の確認」34.1%が高く、その他、「家具の固定等の安全対策」29.5%、「防災訓練への参加」25.0%などの防災対策がとられています。

災害への備え (%)
- 身体障害者 N=334 知的障害者 N=44
している する予定がある 総数 している する予定がある 総数
消火器の設置 36.3% 1.5% 37.8% 43.2% 2.3% 45.5%
非常時の食料備蓄 8.4% 6.0% 14.4% 11.4% 6.8% 18.2%
災害情報の入手体制 9.3% 5.4% 14.7% 13.6% 9.1% 22.7%
避難場所、避難路の確認 21.3% 6.0% 27.3% 25.0% 9.1% 34.1%
被災時の避難手段の確保 8.7% 5.1% 13.8% 9.1% 9.1% 18.2%
隣近所の相互救助の確認 7.2% 6.0% 13.2% 4.5% 13.6% 18.1%
家族の安否確認・連絡手段の確保 17.4% 6.9% 24.3% 13.6% 6.8% 20.4%
居室の家具の固定などの安全対策 10.5% 9.6% 20.1% 15.9% 13.6% 29.5%
住宅の耐震対策 7.5% 4.2% 11.7% 13.6% 6.8% 20.4%
防災訓練への参加 6.3% 3.3% 9.6% 15.9% 9.1% 25.0%

9 情報提供・相談サービス

(1) 情報提供サービス

 「アンケート調査」によると、福祉や福祉サービスの情報の入手先として、身体障害者、知的障害者とも「役場で」(それぞれ39.8%、34.1%)がともにトップで、次いで、身体障害者は「町や県の広報、パンフレットで」37.1%が多く、知的障害者では「病院や施設で」29.5%、「社会福祉協議会の窓口や広報で」25.0%などで福祉情報を得ています。

福祉サービスの情報入手先(あてはまる3つに○) (%)
- 身体障害者
(N=334)
知的障害者
(N=44)
役場で 39.8 34.1
町や県の広報、パンフレット 37.1 20.5
在宅介護支援センター 3.0 0.0
身体障害者相談員から 6.0 6.8
福祉団体の活動や講習で 4.8 4.5
福祉事務所で 9.0 15.9
民生児童委員から 0.9 0.0
学校・職場で 3.6 18.2
病院や施設で 12.0 29.5
社会福祉協議会の窓口や広報で 13.8 25.0
家族・友人・知人から 18.0 22.7
テレビ・ラジオで 17.4 9.1
新聞・雑誌・本で 18.6 15.9
その他 0.6 0.0
特にない 5.1 6.8
無回答 16.5 11.4

(2) 相談サービス

 「アンケート調査」によると、相談機関等の利用では、「ない」が身体障害者68.8%、知的障害者61.4%と半数以上をしめ、「ある」は身体障害者13.8%、知的障害者25.0%と、相談サービスを利用している人は少ない状況です。
 相談機関等を利用しない理由は、「特に理由がない」が身体障害者67.0%、知的障害者48.1%と多いのですが、身体障害者・知的障害者とも「相談できる場を知らなかった。」が(それぞれ13.0%、22.2%)あげられており、PR等による相談サービスの利用促進が求められます。
 おもに、身体障害者は「役場の窓口」45.7%、知的障害者では「児童相談所」36.4%、「病院」27.3%などへ相談をもちかけており、障害者にとって身近な役場や専門的な相談機関が重要な役割を果しています。

相談機関等を利用しない理由(あてはまるものすべてに○)  (%)
- 身体障害者
(N=230)
知的障害者
(N=27)
知らなかった 13.0 22.2
内容が期待できない 8.7 14.8
嫌な目にあったことがある 1.7 3.7
相談場所が遠い、不便 1.7 3.7
その他 5.7 14.8
特に理由はない 67.0 48.1
無回答 8.3 11.1

資料4 人的資源の状況

1 各種専門職

 平成8年現在、ホームヘルパー6人、保健婦4人、管理栄養士1人の専門職が障害者保健・福祉事業を担当していますが、機能訓練や訪問看護に必要な理学療法士、作業療法士、医師、看護婦、歯科衛生士、栄養士などは、他からの派遣で対応しています。
 要望の高いリハビリテーションや相談・指導のための専門職の充実が求められます。

2 地域福祉組織・団体

(1) 社会福祉協議会

 社会福祉協議会では、小地域住民福祉活動やボランティア活動、ボランティア養成講座など、障害者に係わる福祉活動を、住民参加により推進しています。

社会福祉協議会の障害者関連の活動
項目 内容
住民ネットワークづくり
  • 「ふれあいのまちづくり事業」による、北島町地域福祉推進委員を核とした小地域ネットワーク活動の推進
在宅福祉サービス
  • ホームヘルプサービス事業
施設運営
  • 老人福祉センターの管理運営
ボランティア活動支援
  • ボランティアセンターの運営
  • ボランティア団体・連絡協議会の活動支援
  • 手話・朗読・パソコン点訳等のボランティア支援
啓発活動
  • 社協だよりの発行
  • 町広報紙での広報活動
  • ボランティアニーズの調査活動
  • ボランティアスクールの開催
団体育成
  • 北島町身体障害者会
  • 北島町手をつなぐ育成会
相談事業
  • 心配ごと相談

資料:社会福祉協議会

(2) ボランティア団体等

 本町のボランティア団体は22団体、個人ボランティアは4人で、総勢495人のボランティアが活動しています。
 特に、「点字絵本の会」、「もくせい会」(朗読)、「フレンドの会」(手話)、「エルダー会」(介護)等の障害者への専門ボランティアグループがあり、障害者の要望に応じています。

ボランティアの登録状況
- 登録者総数 団体登録 個人登録
団体数 登録者数 総数
平成3年 44 3 44 -
平成4年 89 7 89 -
平成5年 91 7 91 -
平成6年 140 9 140 -
平成7年 266 17 262 4
平成8年 365 18 361 4
平成9年 495 22 491 4
障害者に関するボランティアグループ一覧
平成9年8月現在
団体名 会員数 活動内容
点字絵本の会 10
  • パソコン点訳配布
  • 図書目録の作成
  • 自作文の点訳
  • 点字絵本の国際交流
もくせい会 6
  • 町報などの朗読
  • 体面朗読
  • 録音朗読奉仕員の養成
フレンドの会 15
  • 手話
  • 手話奉仕員の養成
ハートの会 46
  • 給食サービス
  • 宅配サービス
民生児童委員会 36
  • 町福祉活動
  • 各種募金活動
婦人会 10
  • 各種募金活動
  • 各種ボランティア活動
エルダー会 6
  • 技術奉仕、訪問活動
  • 寝たきり老人介護
KSCの会 11
  • 高齢者・障害者のチャレンジ精神の育成

資料:社会福祉協議会

(3) 民生児童委員・身体障害者相談員・精神薄弱者相談員等

 民生児童委員36人、身体障害者相談員3人、精神薄弱者相談員1人が、障害者の更生援護の相談に応じ、必要な指導を行うとともに関係機関への協力や援護思想の普及に努めています。

民生児童委員・身体障害者相談員・精神薄弱者相談員
(平成9年4月現在)
名称 職務内容 人数
民生児童委員
1. 個別活動
担当区域において、生活保護、福祉、高齢者福祉、身体障害者福祉、精神薄弱者福祉、母子・寡婦福祉する調査、相談、指導、助言および関係行政機関に対する協力活動
2. 組織活動
民生委員協議会を組織し、関係行政機関への意見具申や社会福祉関係団体への加入等の活動
36人
身体障害者相談員
  1. 身体障害者の地域活動の推進
  2. 身体障害者の更生援護に関する相談・指導
  3. 身体障害者の更生援護につき関係機関に対する協力
  4. 身体障害者に対する国民の認識と理解を深めるための活動など
3人
精神薄弱者相談員
  1. 精神薄弱者の家庭における養育、生活などに関する相談、指導、助言
  2. 精神薄弱者の施設入所、就学、就職などに関し、関係機関への連絡
  3. 精神薄弱者に対する国民の認識と理解を深めるための活動など
1人

資料:保健相談センター

資料5 障害者・町民ニーズ

 平成9(1997)年7月に実施した「障害者福祉に関するアンケート調査」(身体障害者334票、知的障害者44票、町民290票)および徳島保健所の実施した「心の病をもつ方に関するアンケート調査」による障害者・町民ニーズは以下のとおりです。

1 障害者福祉についての理解・関心

 「ノーマライゼーション」については「聞いたことがない」が54.1%と高く、町民にまだよく知られていない状況ですが、考え方としては「大いに賛同する」37.9%、「ある程度賛同する」36.2%、あわせて74.1%が賛同しています。
 障害者問題への関心では「ある程度関心がある」62.8%、「非常に関心がある」15.9%、あわせて78.7%が関心をもっています。関心をもつ理由は、「自分も障害を持つ可能性があるから」45.9%、「身内や親しい人に障害者がいるから」27.2%、「テレビや雑誌などで障害者を報道しているから」24.8%と続いています。
 障害者の社会参加についての一般の理解について、知的障害者が深まっていると「思わない」40.9%と答えたのに対して、町民は深まっていると「思う」34.8%としており、意識の違いがみられます。「わからない」「無回答」の割合が高いことからも、障害者の社会参加の理解の深化は、これからの課題であることを示しています。

「ノーマライゼーション」の周知度
町民 N=290
(%)
聞いたことがあり意味も知っている 22.1
聞いたことはあるが意味は知らない 20.3
聞いたことがない 54.1
無回答 3.4
「ノーマライゼーション」の賛否
町民 N=290
(%)
大いに賛同する 37.9
ある程度賛同する 36.2
あまり賛同しない 1.4
まったく賛同しない 0.0
わからない 17.9
無回答 6.6
障害者問題への関心
町民 N=290
(%)
非常に関心がある 15.9
ある程度関心がある 62.8
あまり関心がない 15.9
全く関心がない 0.0
わからない 4.5
無回答 1.0
関心をもつ理由(あてはまるものすべてに○)
町民(N=290)
(%)
自分も障害を持つ可能性がある 45.9
身内に障害者がいる 27.2
テレビ等でよく報道している 24.8
福祉関係の仕事をしている 11.4
広報で紹介している 6.2
その他 4.8
無回答 0.0
障害者の社会参加について理解が深化しているか
(%)
- 身体障害者
N=334
知的障害者
N=44
町民
N=290
思う 16.8 9.1 34.8
思わない 17.7 40.9 26.2
わからない 37.4 25.0 33.8
その他 0.6 0.0 0.7
無回答 27.5 25.0 4.5

2 障害者への差別・偏見

 障害者への差別・偏見を感じることの有無では、「ある」は、知的障害者が56.8%と高く、町民は58.3%、身体障害者は21.9%となっています。一方、「ない」は、身体障害者29.5%、町民16.6%で、知的障害者は9.1%です。
 障害者への差別・偏見を最も感じるところとして、身体障害者は「街角での人の視線」37.0%、「仕事や収入」30.1%、「道路や建物の整備」26.0%など、知的障害者も「街角での人の視線」40.0%、「仕事や収入」36.0%、「店などでの応対態度」28.0%が高い割合であげられています。

障害者への差別・偏見の有無
(%)
- 身体障害者
N=334
知的障害者
N=44
町民
N=290
ある 21.9 56.8 58.3
ない 29.5 9.1 16.6
わからない 22.8 15.9 20.3
その他 2.4 0.0 0.3
無回答 23.4 18.2 4.5
障害者への偏見を感じるところ(2つに○)
(%)
- 身体障害者
(N=73)
知的障害者
(N=25)
町民
(N=290)
教育の機会 6.8 20.0 7.6
仕事や収入 30.1 36.0 29.3
コミュニケーション 21.9 12.0 10.0
サークル・スポーツヘの参加 2.7 4.0 1.0
地域行事・地域活動 6.8 8.0 3.1
隣近所のつきあい 11.0 8.0 6.6
街角での人の視線 37.0 40.0 26.2
店などでの応対態度 15.1 28.0 3.1
道路や建物の整備 26.0 12.0 15.2
交通機関の利用 13.7 0.0 11.0
その他 4.1 0.0 0.0
無回答 5.5 20.0 0.7

3 精神障害への理解について

 町民は精神障害者について「不可解」25.9%、「こわい」24.8%、「普通の人と変わらない」19.0%、「まじめ」18.6%など、人によって様々なイメージをもっています。「わからない」が17.9%と高い割合であることからも、今後、交流を深め、精神障害について理解を深めていく必要があります。
 知人や近所の人が精神障害になった場合「変わらずに普通につきあう」38.6%、「困ったことがあれば手を貸す」32.1%、あわせて70.7%がかかわりをもっていくと答えています。また、精神障害者の社会復帰の取り組みについて「頼まれたらできる範囲で協力したい」56.6%、「精神保健ボランティアヘの参加など、できることがあれば協力したい」9.0%と、65.6%が協力する意向を示しています。

精神障害者に対するイメージ
(あてはまるものすべてに○)
町民(N=290) (%)
まじめ 18.6
おひとよし 5.5
普通の人と変わらない 19.0
特になにも感じない 14.1
こわい 24.8
不可解 25.9
その他 3.1
わからない 17.9
無回答 5.2
身近な精神障害者への応対
町民(N=290)
(%)
困ったことがあれば手を貸す 32.1
変わらずに普通につきあう 38.6
あまり関わりにならないようにする 6.2
その他 2.8
わからない 16.6
無回答 3.8
精神障害者の社会復帰の取り組み
町民(N=290)
(%)
できることがあれば協力したい 9.0
できる範囲で協力したい 56.6
関わりたくない 5.9
その他 0.3
わからない 23.1
無回答 5.2

4 就労への理解について

 障害者が働くための必要な条件として、身体障害者は「職場の障害者に対する理解を深める」27.5%、「企業が積極的に障害者を雇用する」24.0%などをあげ、知的障害者も「職場の障害者に対する理解を深める」47.7%が高く、次いで「作業所や工場を整備する」36.4%、「企業が積極的に障害者を雇用する」31.8%、「身体の状態にあった作業を提供する」27.3%などの意見をあげています。町民は「職場の障害者に対する理解を深める」47.2%、「企業が積極的に障害者を雇用する」44.8%、「知識や訓練を習得する機会を充実する」41.4%などをあげています。
 身体障害者・知的障害者の「無回答」がそれぞれ38.6%、20.5%と高い割合であるのに較べて、町民は積極的な姿勢を示しています。
 精神障害者の希望する就労の場では(「心の病をもつ方に関するアンケート調査」による)、「病気のことは言わないで、正規の社員・職員として働ける職場」28.0%、「病気を理解してくれ、疲労時に休暇のとれる職場」16.0%などが高く、「仲間と一緒に仕事をする作業所」への希望は4.0%となっています。

障害者が働くために必要な条件(3つまで○)
(%)
- 身体障害者
(N=334)
知的障害者
(N=44)
町民
(N=290)
企業が積極的に障害者を雇用する 24.0 31.8 44.8
職場の施設や設備を障害者に配慮 13.8 9.1 27.2
職場の障害者に対する理解を深める 27.5 47.7 47.2
通院や訓練などの時間を保証する 6.6 11.4 15.2
身体の状態にあった作業を提供する 12.9 27.3 29.7
作業所や工場を整備する 10.5 36.4 23.1
自営業の人への支援を充実する 3.3 2.3 2.1
通勤手段を確保できるようにする 4.2 11.4 8.6
訓練や知識を習得する機会を充実 9.9 22.7 41.4
仕事紹介や相談できる場を整備する 16.5 13.6 24.1
その他 1.2 2.3 0.3
特にない 13.2 4.5 1.4
無回答 38.6 20.5 4.5

 「北島町事業者アンケート調査」(平成9年12月実施)では、障害者雇用の促進に必要なこととして意見はそれぞれですが、「職場環境改善への助成・援助」49.4%(第1~3位合計)、「職業リハビリテーションの充実」、「福祉的就労の場の整備促進」ともに39.1%(同)を上位にあげています。

障害者雇用を促進するために必要なこと(第1~3位の合計)
(%)
- 第1位 第2位 第3位 合計
障害者雇用の重要性の啓発、周知 17.4 7.2 5.8 30.4
事業主への相談、援助体制の整備 8.7 13.0 13.0 34.7
職場環境改善への助成・援助 14.5 20.4 14.5 49.4
段階的な受入れ体制の整備 11.6 11.6 8.7 31.9
職場リハビリテーションの充実 14.5 17.4 7.2 39.1
障害者の働く場作りの促進 11.6 8.7 18.8 39.1
町職員としての雇用の促進 5.8 5.8 7.2 18.8
わからない 4.0 - 2.9 7.2

 今後の事業所の障害者の就労に関する関わり方として、「取り組みたい」ことでは「仕事の依頼や作品(製品)の購入・販売など、作業所の活性化を支援」10.1%、「個人ボランティアとして係わる」8.7%、「障害者関連のイベントヘの協賛・参加」7.2%などへの積極性がみられますが、「訓練の場として一定期間の受入れ」、「企業ボランティアとして社員の派遣」ともに1.4%、「障害者を雇用」4.3%などへは、まだ消極的な意向がみられます。

障害のある人との今後のかかわりかた
- 取り組みたい 取り組む方向で検討 条件次第・
わからない
取り組めない 無回答
障害者を雇用する 4.3 14.5 32.0 24.6 24.6
一定期間受け入れる 1.4 8.7 33.4 29.0 27.5
作業所の活性化を支援する 10.1 14.5 37.8 10.1 27.5
作業所などへ社員を派遣する 1.4 10.1 32.0 27.5 29.0
事業所として協賛・参加する 7.2 27.5 36.4 7.2 21.7
ボランティアに個人として関わる 8.7 23.2 29.0 14.5 24.6

5 社会参加

 今後の参加したい活動として、身体障害者は「宿泊旅行」32.3%、「行楽地」24.9%、「趣味のグループ活動」18.9%、「障害者団体の活動」14.4%などをあげています。知的障害者は「宿泊旅行」47.7%、「行楽地」43.2%、「障害者団体の活動」31.8%などの割合が高く、積極的な参加意向がみられます。全体的にみると、町民と較べて身体障害者・知的障害者の参加意向は低く、社会参加活動の種類も限られており、「特にない」「無回答」が高くなっています。

今後の社会参加活動への参加意向(あてはまるものすべてに○)
(%)
- 身体障害者
(N=334)
知的障害者
(N=44)
町民
(N=290)
地域の祭りや行事に参加 14.1 22.7 27.2
スポーツをしたい 9.0 13.6 36.2
趣味のグループ活動に参加したい 18.9 6.8 31.0
技術習得・教養講座に参加したい 11.7 2.3 29.0
まちづくり活動に参加したい 3.6 6.8 12.4
ボランティア活動をしたい 5.7 4.5 13.4
障害者団体の活動に参加したい 14.4 31.8 17.6
行楽地に出かけたい 24.9 43.2 39.3
コンサートや観劇に行きたい 11.4 15.9 30.0
美術館・博物館に行きたい 14.4 9.1 24.8
宿泊旅行に行きたい 32.3 47.7 43.8
特にない 24.3 20.5 0.3
その他 1.5 4.5 15.5
無回答 20.4 15.9 4.8

 参加意向の伸び率(今後の参加意向割合÷過去1年間の参加割合)は、身体障害者では「技術習得・教養講座」1.95倍、「コンサートや観劇」1.65倍、「まちづくり活動」1.50倍、「ボランティア活動」1.46倍などが高く、知的障害者は「スポーツ」1.49倍、「地域の祭りや行事」1.25倍、「行楽地」1.19倍となっており、これらの活動が大きく伸びることが予想されます。
 町民の参加意向は、「技術習得・教養講座」2.10倍に次いで、「ボランティア活動」1.77倍が高く、障害者への支援活動の高まりが期待されます。

社会参加活動への参加率の伸び率
(倍)
- 身体障害者
(N=334)
知的障害者
(N=44)
町民
(N=290)
地域の祭りや行事に参加 0.92 1.25 0.77
スポーツをする 1.11 1.49 1.15
趣味のグループ活動等に参加 1.29 - 1.53
技術習得・教養講座に参加 1.95 1.00 2.10
まちづくり活動に参加 1.50 - 1.29
ボランティア活動に参加 1.46 - 1.77
障害者団体の活動に参加 1.04 1.16 1.19
行楽地へでかける 0.99 1.19 0.81
コンサートや観劇に行く 1.65 1.00 1.32
美術館・博物館に行く 1.17 1.00 0.87
宿泊旅行にでかける 1.17 1.17 1.06
特にない 0.92 1.29 0.33
その他 0.83 1.00 0.78
無回答 1.00 1.00 0.74

活動の伸び率=今後の活動意向の割合/過去一年間の活動参加の割合

 今後の生活で充実させたいこととして、身体障害者では「健康維持や健康づくり」35.6%が高く、次いで「友人や地域の人々との交流」24.6%などをあげています。知的障害者は「健康維持や健康づくり」36.4%、「障害者団体の活動」29.5%、「友人や地域の人々との交流」20.5%などとしています。町民は「健康維持や健康づくり」55.9%、「趣味、教養やスポーツなど」42.8%、「友人や地域の人々との交流」31.7%など、身体障害者・知的障害者に較べていずれも高い値になっています。

今後の生活で充実させたいこと(2つまで○)
(%)
- 身体障害者
(N=334)
知的障害者
(N=44)
町民
(N=290)
衣食住などの生活内容 11.1 13.6 26.6
仕事や学業 6.3 18.2 6.2
趣味、教養やスポーツなど余暇 22.2 15.9 42.8
友人や地域の人々との交流 24.6 20.5 31.7
健康維持や健康づくり 35.6 36.4 55.9
障害者団体の活動 7.8 29.5 10.3
その他 0.0 2.3 0.7
特にない 19.2 4.5 7.6
無回答 20.7 20.5 2.1

 障害者が社会参加するのに必要なこととして、身体障害者、知的障害者ともに「使いやすい施設・設備の整備」(それぞれ21.3%、34.1%)、次いで「意識の啓発により町民の理解を深める」(それぞれ13.8%、31.8%)をあげており、さらに知的障害者は「障害者や家族の積極的な社会参加」29.5%をあげています。

障害者が社会参加するのに必要なこと(2つまで○)
(%)
- 身体障害者
(N=334)
知的障害者
(N=44)
広報による意識の啓発を充実 13.8 31.8
情報提供の充実など参加を促進 12.9 6.8
ボランティアを育成 10.5 9.1
使いやすい施設・設備を整備する 21.3 34.1
交通機関や道路・駐車場の整備 10.5 4.5
リフト付きバスの整備・貸し出し 5.7 2.3
団体や組織が積極的な取り組み 8.1 9.1
障害者や家族が積極的に社会参加 12.0 29.5
その他 1.5 4.5
特に必要なことはない 20.4 9.1
無回答 27.2 20.5

 障害者福祉に必要な施策として、身体障害者は「年金・手当などの所得保障の充実」30.2%、「医療体制ノーマライゼーション整備、充実」19.2%が、知的障害者は「働く場・機会の拡充」34.1%、「入所施設の充実」29.5%が高くあげられています。
 一方、町民は「教育の場でふれあいと理解を深める」43.8%が最も高く、あとは、「働く場・機会の拡充」、「建物、道路、公園の整備」ともに22.1%、「専門的な機能回復訓練の実施」20.7%などをあげています。

障害者福祉に必要な施策(3つまで○)
(%)
- 身体障害者
(N=334)
知的障害者
(N=44)
町民
(N=290)
教育の場でふれあいと理解を深める 14.1 18.2 43.8
障害児の保育・教育機会の充実 6.0 13.6 18.3
専門的な機能回復訓練の実施 13.8 13.6 20.7
保健事業の充実 14.4 9.1 7.9
医療体制の整備・充実 19.2 4.5 9.7
在宅福祉サービスの充実 14.4 15.9 17.6
入所施設の充実 6.0 29.5 12.8
グループホームの確保 3.6 9.1 8.3
暮らしやすい住宅づくりの促進 11.1 13.6 13.8
ボランティア活動等の促進 5.7 4.5 15.9
相談・情報提供窓口の整備・充実 11.4 18.2 15.9
働く場・機会の拡充 9.9 34.1 22.1
年金等の所得保障の充実 30.2 22.7 11.0
建物、道路・公園の整備 14.4 4.5 22.1
外出手段の充実 3.3 9.1 7.2
文化活動に対する援助 5.4 9.1 6.6
理解を深める広報・啓発の推進 12.6 13.6 12.4
その他 0.6 2.3 0.0
無回答 29.0 20.5 5.5

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主題:
笑顔でささえあい・きたじま 北島町障害者計画  No.4
92頁~112頁

発行者:
北島町

発行年月:
平成10年3月

文献に関する問い合わせ先:
北島町
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FAX.0886-98-8925