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ふれあいおおさか障害者計画後期行動計画

新大阪府障害者計画後期行動計画

~すべての人が平等に暮らせる社会をめざして~

1999(平成11)年5月策定

大阪府

第3 グループホーム実態調査の概要

1 調査の目的
 大阪府では、グループホームを知的障害者の地域生活支援の中心的施策として位置付け、制度の充実に努めてきたところである。
 また、国の実施要綱の改正により、施設を運営しない法人についても運営が可能となるとともに、公営住宅法が改正され、府営住宅を中心とした公営住宅でのグループホームの展開が期待されている。
 このような状況を踏まえて、グループホームを取り巻く課題や問題点等を把握し、今後、グループホーム制度のさらなる充実・発展を図るための基礎資料とすることを目的として本調査を実施した。

2 調査の概要
(1)調査対象
 平成9年11月現在、府内(大阪市内及び堺市内を除く。)のグループホーム、グループホーム未実施施設及び社会福祉協議会を調査対象とした。

〔調査内訳〕
1 グループホーム 67箇所
2 グループホーム未実施施設 108箇所
3 社会福祉協議会 43箇所

(2)調査期間
 平成9年11月14日~平成9年11月30日
(3)調査方法
 グループホームのバックアップ施設、グループホームの運営を未実施の施設及び社会福祉協議会に対して、調査票を郵送で送付し、同方法で回収した。
(4)調査項目
 調査票は、グループホーム及び、グループホーム未実施施設並びに社会福祉協議会の3種類とし、うちグループホームに対する調査票は、バックアップ施設を対象とした調査票と世話人を対象とした調査票、更には入居者を対象とした調査票を盛り込んだ。
(5)回収状況
 本調査票の有効回収数は、グループホームが66件(98.5%)、未実施施設が70件(64.8%)、社会福祉協議会が27件(62.8%)であった。

グループホーム運営法人
1 バックアップ施設による回答(66グループホームについて集計)
(1)入居者の就労状況(日中活動の場)
 本調査に回答のあったグループホーム入居者272人の日中活動の場は、一般就労が157人(57.7%)と最も多く、次いで福祉作業所が86人(31.6%)となっている。

項目 件数 構成比(%)
一般就労 157 57.7
障害者福祉作業所 86 31.6
特になし 0.0
その他 29 10.7
合計 272 100.0


入居者の就労状況(日中活動の場)の棒グラフ


(2)入居者等の居室の状況
 グループホームの居室の状況は、全員個室が31件(47.0%)で最も多い。
 また、世話人用の居室は25件(37.9%)があると回答している。

入居者の居室の状況
項目 件数 構成比(%)
全員個室 31 47.0
個室と2人部屋 19 28.8
全員2人部屋 13 19.7
その他 4.5
合計 66 100.0


入居者の居室の状況の棒グラフ



世話人居室の有無
項目 件数 構成比(%)
なし 37 56.1
あり 25 37.9
不明 6.1
合計 66 100.0


世話人居室の有無の棒グラフ



(3)開設時の状況
 1 住宅の確保
 グループホームの開設にあたり、住宅の「確保が困難であった」と回答したところは47件(71.2%)であった。

項目 件数 構成比(%)
容易に確保できた 17 25.8
確保が困難であった。 47 71.2
不明 3.0
合計 66 100.0


住宅の確保の棒グラフ


 2 住宅選定にあたっての配慮したこと(複数回答)
 「個室の確保」「施設との距離」「日中活動の場との距離」が主に配慮されていることが伺える。

項目 件数 構成比(%)
個室の確保 40 60.6
施設との距離 42 63.6
日中活動の場との距離 39 59.1
住宅の構造 20 30.3
その他 10.6
不明 6.1


住宅選定にあたっての配慮したことの棒グラフ


 3 世話人の確保
 47件(71.2%)が世話人の「確保が困難であった」と回答している。

項目 件数 構成比(%)
容易に確保できた 19 28.8
確保が困難であった 47 71.2
合計 66 100.0

(4)グループホームの増設
 今後、グループホームの増設を考えているところは53カ所(80.3%)、うち「1年後」に増設を考えているところは29件(54.7%)、「2年後」に増設を考えているところは6件(11.3%)である。

グループホーム増設の意向
項目 件数 構成比(%)
考えている 53 80.3
考えていない 10.6
不明 9.1
合計 66 100.0


グループホーム増設の意向の棒グラフ



グループホーム増設の時期
項目 件数 構成比(%)
1年後 29 54.7
2年後 11.3
3年後 0.0
5年後 0.0
将来 14 26.4
不明 7.5
合計 53 100.0


グループホーム増設の時期の棒グラフ


(5)世話人について
 1 世話人の配置体制
 「1人と代替要員として1人以上」27件(41.0%)が最も多い。

項目 件数 構成比(%)
1人 24 36.3
1人と休日の代替要員として1人以上 27 41.0
2人以上が交代で配置 10 15.2
2人以上が同時に配置 1.5
その他 6.0
合計 66 100.0


世話人の配置体制の棒グラフ


 2 性別・年齢(実施施設から回答のあった88人の世話人について集計)

性別
項目 件数 構成比(%)
男性 9.8
女性 72 87.8
不明 2.4
合計 82 100.0


性別の棒グラフ



年齢階層
項目 件数 構成比(%)
20才台 16 19.5
30才台 6.1
40才台 16 19.5
50才台 20 24.4
60才以上 20 24.4
不明 6.1


年齢階層の棒グラフ


2 グループホーム入居者による回答(回答のあった入居者265人について集計)
 (1)良かったこと(複数回答)
 グループホームの生活で良かったと感じていることは「自由な生活」が57.5%で最も多い。

項目 件数 構成比(%)
家族等と離れて一人で生活 74 28.6
自由な生活 149 57.5
ひとりで生活する自信がついた 70 27.0
相談相手がいる 97 37.5
その他 23 8.9


良かったこと(複数回答)の棒グラフ


 (2)悪かったこと(複数回答)
 グループホームの生活で悪かったと感じていることは「家賃等が高い」が31.3%。また、未記入が39.6%であった。

項目 件数 構成比(%)
家賃等が高い 83 31.3
プライバシーが守られない 48 18.1
自由な時間がない 26 9.8
その他 27 10.2
不明 105 39.6


悪かったこと(複数回答)の棒グラフ



第4 障害者福祉作業所実態調査の概要

1.調査の目的
 障害者福祉作業所は、障害者の自立と社会参加の場として貴重な役割を果たしているが、運営内容は極めて多様化し、また明確な位置づけがなされていない。
 このような作業所について実態を把握し、今後の方向性と支援方策を探るための基礎資料を得ることを目的として実施した。

2.調査の方法
 1.調査対象
 平成9年11月1日現在存在する、平成9年度の大阪府障害者福祉作業所運営補助金申請予定の障害者福祉作業所(大阪市・堺市を除く)
 2.標本数  243か所
 3.調査方法 記名によるアンケート方式で大阪府が障害者福祉作業所に直接郵送
 4.抽出方法 平成9年度の大阪府障害者福祉作業所運営補助金交付事前協議書による全数調査
 5.調査期間 平成9年11月14日~11月30日
 6.回収状況 243作業所の内、184作業所が回答し、回答率は75.7%であった。

3.調査結果
 1.作業所の概要
 (1)設立中心者
 設立中心者の構成は、養護学校のPTA・保護者のグループが30.6%、認可施設の家族会が5.0%、障害者団体・運動体が38.3%、障害者同士のグループが11.7%、学校教員や施設指導員が5.0%、その他が9.4%であった。〔SA〕 (不明回答4件)

項目 構成比(%) 件数
養護学校のPTA・保護者のグループ 30.6 55
認可施設の家族会 5.0
障害者団体・運動体 38.3 69
障害者同士のグループ 11.7 21
学校教員や施設指導員 5.0
その他 9.4 17
合計 100.0 180


(1)設立中心者の棒グラフ


 (2)利用者の構成
 利用者は、学校卒業直後の利用者が最も多いが44.0%、認可施設退所後の利用者が最も多いが30.2%、一般就労後の利用者が最も多いが4.4%、他の作業所退所後の利用者が最も多いが4.9%、長期の在宅生活後の利用者が最も多いが12.1%、その他が4.4%であった。
〔SA〕 (不明回答2件)

項目 構成比(%) 件数
学校卒業直後の利用者が最も多い 44.0 80
認可施設退所後の利用者が最も多い 30.2 55
一般就労後の利用者が最も多い 4.4
他の作業所退所後の利用者が最も多い 4.9
長期の在宅生活後の利用者が最も多い 12.1 22
その他 4.4
合計 100.0 182


(2)利用者の構成の棒グラフ


 2.活動の状況
  ・作業活動状況
 作業活動状況では、設備投資は行わないが、企業の仕事の一部を担う手工業・軽作業が中心であるが54.6%で最も多く、次に、簡単な自主製品、創作活動を中心とし、バザーに出品することもあるが47.5%であった。
〔MA〕 (不明回答1件)

項目 構成比(%) 件数
作業活動に重点をおかずに、日中の憩いの場としている 35.5 65
簡単な自主製品、創作活動を中心とし、バザーに出品することもある 47.5 87
設備投資は行わないが、企業の仕事の一部を担う手工業・軽作業が中心である 54.6 100
生産設備投資や販売用の店舗を確保し、高い収益を目指している 9.3 17
給食・飲食サービス業、または公園や学校などの清掃や草刈りなどのサービス請負業を中心としている 8.2 15


2.活動の状況の棒グラフ


 3.作業所運営委員会
  ・利用希望者受け入れ体制
 利用希望者の受け入れ体制では、原則として希望があれば受け入れるが41.7%と最も多く、次が作業所運営方針と保護者の考え方の一致を重視で31.1%であった。〔SA〕 (不明回答4件)

項目 構成比(%) 件数
原則として希望があれば受け入れる 41.7 75
作業内容と希望者の活動能力の一致を重視 11.1 20
作業所運営方針と希望者の考え方の一致を重視 8.3 15
作業所運営方針と保護者の考え方の一致を重視 31.1 56
その他 7.8 14
合計 100.0 180


3.作業所運営委員会の棒グラフ


 4.今後の方向性
 (1)認可施設移行希望
 認可施設への移行希望では、移行希望があり具体的計画を進めているが17.7%、具体的計画はないが移行の希望はあるが51.4%で、移行希望があるの合計は69.1%であった。一方、移行の希望はしないが30.9%であった。〔SA〕 (不明回答3件)

項目 構成比(%) 件数
移行希望があり、具体的計画を進めている 17.7 32
具体的計画はないが、移行の希望はある 51.4 93
希望しない 30.9 56
合計 100.0 181


(1)認可施設移行希望の棒グラフ


 (2)移行希望理由(移行希望ありと回答した作業所のみ)
 認可施設への移行希望理由では、認可施設として現状の活動を充実し安定した運営がしたいが56.1%、法人格を取得しショートステイ・グループホームなど実施したいが39.8%であった。〔SA〕 (不明回答2件)

項目 構成比(%) 件数
認可施設として現状の活動を充実、安定した運営をしたい 56.1 69
法人格を取得し、ショートステイ・グループホームを実施 39.8 49
その他 4.1
合計 100.0 123


(2)移行希望理由(移行希望ありと回答した作業所のみ)の棒グラフ


 (3)移行を希望しない理由(移行希望をしないと回答した作業所のみ)
 認可施設への移行を希望しない理由では、認可施設での運営より現状の活動を希望するが54.7%と最も多かった。
  〔SA〕 (不明回答3件)

項目 構成比(%) 件数
認可施設での運営より現状の活動を希望する 54.7 29
土地・建物の取得が困難である 15.1
認可施設の定員に満たない 13.2
指導員の確保が困難である 1.9
移行に運営委員又は保護者の意見が合わない 3.8
分場する場合の中心となる法人がない 0.0
法人の理事等、役員の確保が困難である 0.0
市町村の協力が得にくい 0.0
その他 11.3
合計 100.0 53


(3)移行を希望しない理由(移行希望をしないと回答した作業所のみ)の棒グラフ



第5 福祉事務所等に対する施設設備に伴う実態調査の概要

1 調査目的
 平成14年度までの施設種別ごとの整備必要量を算出するための基礎データとなる1.障害種別区分による年齢、性別ごとの障害者数 2.在宅の重症心身障害児者及び身体障害者療護施設利用対象者数 3.待機者、利用希望状況 4施設の入退所状況 等の数値を得るために実施する。

2 対象
 大阪市及び堺市を除く、各福祉事務所、町村及び大阪府子ども家庭センター

3 調査内容
 所管地域における障害者の状況
 1 身体障害種別ごとに区分した年齢区分ごとの男女別人数
 2 知的障害程度ごとに区分した年齢区分ごとの男女別人数
 3 在宅の重症心身障害児者の年齢区分ごとの男女別人数
 4 在宅の身体障害者療護施設対象者の年齢区分ごとの男女別人数
 5 施設種別ごとの待機者状況
 6 8年度中の施設種別ごとの男女別、入退所理由別入退所者数
 7 各障害者福祉施設ごとの措置者状況(性別、年齢、障害程度、措置年月日、措置施設名、措置前の状況)

4 調査時点
   平成9年4月1日現在の状況
 1 身体障害者状況
 (1)身体障害者数

総数 123,544人 (男性 68,319人、女性 55,225人)
(視覚障害) 12,092人 (男性  5,765人、女性  6,327人)
(聴覚又は平衡障害) 11,186人 (男性  5,612人、女性  5,574人)
(音声・言語・そしゃく機能障害) 2,078人 (男性  1,402人、女性    676人)
(肢体不自由) 70,908人 (男性 38,703人、女性 32,205人)
(内部障害) 27,280人 (男性 16,837人、女性 10,443人)

 (2)年齢状況
 全障害種別で年齢が11歳を超えると年齢層が高くなるに従い、障害者数が増加し、62歳以上では、「音声・言語・そしゃく機能障害」を除く、障害状況で半数を超える状況にある。

 2 知的障害者状況
 (1)知的障害者数

総数 19,817人 (男性 12,455人、女性 7,362人)
(障害状況A) 11,456人 (男性  7,112人、女性 4,344人)
(障害状況B1) 5,199人 (男性  3,180人、女性 2,019人)
(障害状況B1) 3,162人 (男性  2,163人、女性   999人)

 (2)年齢状況
  31歳までの年齢層で全体の約7割を占めている。

 (3)障害状況
 障害状況Aの者が58%、B1の者が26%、B2の者が16%の状況となっている。
 また、男性がそれぞれの障害状況で6割を超え全体で63%を占めている。

3 重症心身障害児者の状況
 (1)重症心身障害児者数
  総数 2,350人 (男性 1,285人、女性 1,065人)
  ※ 重症心身障害児施設入所者を除く人数です。

 (2)年齢性別の状況
 31歳までの年齢層で全体の7割を超え、男性がやや多くなっている。

4 身体障害者療護施設対象者
 (1)身体障害者療護施設対象者数
   総数 2,144人 (男性 1,162人、女性 982人)
  (※ 身体障害者療護施設入所者を除く)

5 待機者状況
 (1)施設種別ごとの待機者状況

知的入所施設(更生・授産) 539人 (判定173人 希望155人 予定211人)
知的通所施設(更生・授産) 326人 (判定157人 希望 95人 予定 74人)
身体障害者療護施設 151人 (判定 86人 希望 30人 予定 35人)
※ 判定86名中50名は新設施設入所予定者
身体障害者授産施設 8人 (判定  1人 希望  2人 予定  5人)
身体障害者重度授産施設 10人 (判定  4人 希望  4人 予定  2人)
身体障害者通所授産施設 15人 (判定  2人 希望  7人 予定  6人)
重症心身障害児施設 22人 (判定 16人 希望  1人 予定  5人)

 (2)主な施設の待機者の年齢状況
 1.知的入所施設(更生・授産)
  36歳までの待機者が全体の6割を超えており、待機者の7割以上が男性である。

 2.知的通所施設(更生・授産)
  26歳までの待機者が全体の約8割を占めており、待機者の6割以上が男性である。

 3.身体障害者療護施設
  31歳までから61歳までの幅広い年齢層で待機者があり、特に56歳までの年齢層では、待機者全体の1/4を占めている。

 4.重症心身障害児施設
  36歳までの年齢階層に、待機者全体の約8割が集中している。

4 措置等の状況
 (1)措置者数

知的入所施設(更生・授産) 322人 (男性 195人、女性 127人)
知的通所施設(更生・授産) 554人 (男性 322人、女性 232人)
身体障害者療護施設 61人 (男性  32人、女性  29人)
身体障害者授産施設 10人 (男性   3人、女性   7人)
身体障害者重度授産施設 17人 (男性  13人、女性   4人)
身体障害者通所授産施設 52人 (男性  28人、女性  24人)
重症心身障害児施設 19人 (男性  11人、女性   8人)

 (2)主な施設の8年度における措置理由
1.知的入所施設(更生・授産)
  療育訓練と介護を必要としてが、共に4割を超えている。

2.知的通所施設(更生・授産)
  療育訓練が約6割と最も多い。

3.身体障害者療護施設
 介護を理由とした入所が8割を超え最も多い。

4.身体障害者授産施設
  療育訓練が7割となっている。

5.重症心身障害児施設
  介護が5割を超え、療育訓練が3割を超えている。

 (3)措置解除者数

知的入所施設(更生・授産) 117人 (男性  73人、女性  44人)
知的通所施設(更生・授産) 264人 (男性 161人、女性 103人)
身体障害者療護施設 19人 (男性  12人、女性   7人)
身体障害者授産施設 6人 (男性   5人、女性   1人)
身体障害者重度授産施設 13人 (男性   7人、女性   6人)
身体障害者通所授産施設 27人 (男性  16人、女性  11人)
重症心身障害児施設 9人 (男性   6人、女性   3人)

 (4)措置解除状況
 就職状況では、身体障害者授産、通所授産が16%~18%程度、知的入所施設10%弱、知的通所施設13%弱となっている。
 他の施設への変更については、重症心身障害児施設が22%、知的通所施設22%弱、知的入所施設17%、身体障害者療護施設約10%となっている。


主題:ふれあいおおさか障害者計画 後期行動計画 1999(平成11)年5月策定 -125頁~132頁-