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特集/コンピュータネットワークの活用

パソコン通信

NIFTY-Serve障害者フォーラム

馬渕広行

 障害者フォーラムは、「障害」をキーワードに、障害にまつわる生活全般のさまざまな話題を扱いながらも、障害の有無やその種別にとらわれない集まりとして運営されています。

 1988年に始まった障害者フォーラムは1997年で満10年を迎え、会員数も2つの構成フォーラムをあわせて、1996年12月25日現在でのべ1万6000人に達する勢いです。

 障害者フォーラムは、「障害者フォーラム・コミュニティー(FHANDC)」と「障害者フォーラム・イベント(FHANDE)」の2つのフォーラムから構成されています。

 障害者フォーラム・コミュニティーは、障害者やその周りの人たちの生活全般にわたる話題を扱う会議室をそろえています(図1 略)。日常の生活の中で必要なことなのに知らされていないこと、疑問に感じたことなどを気軽に質問しあい、また会員の中でそれを知っている人が答えるといった光景がよく見うけられます。また、中には直接福祉にかかわる仕事をされている会員の方が、仕事とは別にボランティアとして答えてくださっていることも多くあります。

 障害者フォーラム・イベントは、障害者の生活や情報を支えたり、またいろいろな事柄を共に楽しむためのさまざまな企画を扱っています(図2 略)。現在、この会議室でのやりとりを中心に行っている活動としては、「字幕RT」「技術ボランティア」があります。

 字幕RTとは、NIFTY-Serveのチャット(おしゃべり)の機能を用いて、聴覚障害者と健聴者が同じテレビ番組を見ながら番組の中の台詞や背景音などをその場でキー入力したり、あらかじめ用意した台本にそって打ち込んだ文章を流すことにより、字幕の入っていないテレビ番組も聴覚の障害の有無に関係なく共に楽しむ活動です。

 技術ボランティアは、技術職についている人たちと特別な技術を必要とする福祉機器のユーザーである障害者、そしてその中立ちをするリハビリテーションのスタッフがお互いに技術やニーズを出し合いながら必要な福祉機器を作っている活動です。これまでに、環境制御装置を作るといった大がかりなことから、マウスを掃除するといった小さいながらも周囲にできる人がいないような活動を行っていました。

 また、非常に頻繁にオフラインミーティング(何人かで実際に会い、遊びにいったり、お酒を飲んだり、話をしたりすること)が行われているのも特徴でしょう。小さなものまで合わせると、全国のどこかで月に一度は何かのオフラインミーティングが行われています。さらに、そこで実際に出会った男女が結婚までたどり着くことが結構多いのも、障害者フォーラムならではのようです。

 本屋に行けば溢れるほどのNIFTY-Serve関連書物があります。障害のために通信しにくい状況にある方には、会議室の中でさまざまな人たちが経験や知恵を出し合い、より通信しやすくなるようアドバイスを行っています。キーボード操作やマウス操作を補助するようなソフト類も、作者の方やサポートされている方の手によって各種登録されています。

 皆さん、ぜひ一度障害者フォーラムへお越しください。


(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
1997年2月号(第17巻 通巻187号) 24頁