特集/コンピュータネットワークの活用
パソコン通信
障害者情報ネットワーク“ノーマネット”
三浦信之
●ネットワークの特色
ノーマネットは、平成8年9月からスタートしたパソコン通信ネットワークです。正式には、「障害者情報ネットワーク」といい、厚生省の委託事業として、財団法人日本障害者リハビリテーション協会が運営しています。
ノーマネットは、障害をもつ人が必要とする情報を的確・迅速に入手できるようにすることによって、社会参加を推進することを目的としています。また、震災などの災害時に関係者間の連絡手段としての利用も期待されています。
ノーマネットの特色としては、次の点が挙げられます。
① 障害をもつ人たちおよび関係者の団体、施設、行政機関などに参加していただき、これらからの情報を一元的に提供できる全国規模のネットワークです。
② 障害をもつ人や初心者の利用に配慮した専用の通信ソフトも用意しています。
ノーマネットへのアクセスは、大手パソコン通信のPC-VAN、NIFTY-Serve、Peopleのどれかを経由して接続することになっています。ノーマネット自体の加入手続きは不要で、上記パソコン通信の会員であればだれでもノーマネットへ接続できます。
これらのパソコン通信は、全国にアクセスポイントを設置していますので、利用者は比較的安い電話料金でノーマネットを利用できます。
●メニューの紹介
ノーマネットでは、多数の団体、施設がそれぞれの情報提供コーナーをもち、各種案内、活動紹介、刊行物情報など、独自の情報を提供します。また、国や自治体からの情報提供コーナーもあります。
このほか、医療、福祉機器、ボランティア、文化・レクリエーション、福祉マップ、雑誌・文献、電子図書、文字放送、ゲートウェイ(インターネットなど他のネットワークへの接続)、企業、防災、国際などのメニューを用意しています。
●現状および今後
現在、情報提供用のメニューを用意している団体や施設は100を超えており、登録される情報量も徐々に増えてきています。今後は、パソコン通信の部分だけでなく、ホームページによるインターネット上での情報提供も充実させたいと考えています。
●連絡先
(財)日本障害者リハビリテーション協会情報センター
〒162 東京都新宿区戸山1-22-1(戸山サンライズ内)
電話(03)5273-1831 FAX(03)5273-1832
(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
1997年2月号(第17巻 通巻187号) 25頁