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編集後記

 とうとう21世紀がやってきました。自分が21世紀に生きているなんて、信じられない気持ちです。
 20歳の頃、「21世紀に自分は何をしているのだろう?」と想像したことを覚えています。その時はただののんきな学生で、何の考えも浮かばなかったのですが…。今、こうして障害者のフィールドで働くことができていることが、とても幸運だと思います。
 さて、今年はどんな年にしましょうか?
 年末に、ダスキンの研修生のスキー研修に同行しました。ほとんどの人が雪を見るのも初めてで、スキーをはじめる前に皆、うれしそうに雪と戯れていました。車いすの人も片足切断、視覚障害、聴覚障害の人も、それぞれバイスキーやアウトリガー、その他の器具を工夫して、本格的なスキーに挑戦しました。
 1日目はともかく、2日目と3日目は吹雪いて大変だったのですが、誰もやめると言わず最後まで滑りました。はじめは皆、緊張して身体をコチコチにして滑っていたのが、最後には一人で滑れるようになりました。皆の滑る姿を見た時は、感動ものでした。
 スポ根合宿のようでしたが、皆、楽しんだようだったし、よかったです。

(O)

 新しい年が幕を明けました。新世紀にあわせて本誌の表紙も一新しました。従来とはイメージが大きく変わりましたが、みなさんのご感想はいかがでしょうか。
 今回の作家は、徳岡麻美子さんです。徳岡さんの作品は、何色もの色が重なってできています。単色ではっきりした色もいいのですが、色が重なって思いがけない色が生まれたり、また色の重なりが不思議な雰囲気を出しています。
 今月号の座談会では、これからの当事者団体の活動についても意見がかわされました。いままでは、自身がかかわる団体の活動に力を入れてきましたが、これからもっと大きなうねりにするには、団体同士の連携や地域に住む人々を巻き込んだ動きが重要になってきます。なぜか、私は徳岡さんの作品を連想してしまいました。いろいろな色が交じり合って、そこから思いがけない色が生まれたり、色に深みがでてくる…。
 21世紀の障害分野のさらなる発展に願いを込めて、「ノーマライゼーション」をお届したいと思います。
 本年もご愛読のほど、よろしくお願いいたします。

(K)