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体験
時間をかけずにおいしい食事作り

木村瑞貴

 料理は簡単でかつ栄養のあるものをと、常々主婦であればだれもが思うでしょうが、両手でも時間がかかるのに、片マヒのため片方の手しか使えなければ、なおのこと手抜きがしたくなります。私は当初、油を使った料理は、家族がいるときしかしませんでした。しかし、今では暑くて食欲もあまりないときなどは、つい揚げ物料理が多くなります。
 それでは、私の手抜き調理法を紹介します。手抜きをしてもおいしく食べる基本は変わりありません。そして、安全にということにも気配りが必要ですね。

☆かき揚げをする

 粉を溶き、具をボールに入れますが、菜箸では冷めにくいので、ステンレス製のお玉ですくい、油の中に入れます(形は気にしないで)。

☆フライ・カツを揚げる

 通常は1.粉をつける、2.卵をつける、3.パン粉をつける、の順番ですが、あらかじめ粉と卵を混ぜておき、それにパン粉をつける。揚げるときは箸ではなく、トングで挟み、引き上げる。
 火を使うときはあせってしまうので、安全にあわてないためにも、時間の許す限り下準備をしておくと楽です(このとき、冷蔵庫に何があるかをチェック)。

☆ほうれん草・小松菜などをゆでる

 長いものは茹でてからカットしますが、私の場合は1.カットしておく、2.茹でる、3.しぼる、4.あえるの順番です。野菜はなるべく火を使わずに生で食べられる食材を選びます。

☆煮物をする

 火を使わずに電子レンジを使います(レンジ用のレシピを参考に)。

☆野菜のカット

 かぼちゃの皮むき、大根の面取りはピューラーを使います。長芋のようなすべるものは釘付きまな板にさして皮をむきます。肉などはフリージングしてあるほうがカットしやすいです。にんじんはカットして7~8割くらい茹でて、フリージングしておくと便利です。カットするときに包丁がダメという人には、とっておきのグッズがあります。それはキッチンハサミです。これは最高に便利ですが、私的には人前ではあまりお見せしたくないですね。

☆フリージングの活用

 たけのこ、こんにゃく以外はほとんど冷凍できるので、小分けしてフリージングしておくといざというときに役立ちます。子どもの弁当用のウインナーも飾り切りしておきます。

☆その他

 卵もまとめて茹でておくと便利です(光熱費もカットできる)。皮をむいて密封容器に入れておけば4~5日は大丈夫です。エッグトースト、ミモザサラダ、タルタルソースにもすぐに応用できます。野菜を切らさないためにも日本の昔からの乾物類(切り干し大根、しいたけ、木耳、山クラゲ、高野豆腐、豆類、ビーフン、春雨)や缶詰(非常食にもなる)も利用したいですね。お米も白米だけでなく麦、玄米も一緒に炊きます。
 以上、私の調理法を紹介しましたが、日頃から1週間くらいのメニューを考えメモしておき、バランスよい食事に心がけています(苦痛にならぬ程度に)。しかし、1日中食事の支度に時間をとられるのもどうかと思います。片マヒの人は切る作業だけでも疲れますので、うまく食材を利用して、時間をかけずにおいしい食事を心がけましょう。

(きむらみずき 神戸市在住)