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私たちの視点で札幌から世界に発信

2002年第6回DPI世界会議札幌大会組織委員会
会長 神田直也

 1992年に芽生えた「DPI世界大会を、いつの日か札幌で」という夢も、今年の10月にまさに現実のものになろうとしています。大量生産、大量消費、大量破棄の時代といった評価を受けながらもノーマライゼーション、バリアフリー、ユニバーサルデザインという考え方を生み出した20世紀も終わり、今、私たちは、21世紀という新時代を迎えました。少子高齢社会を迎える21世紀は、障害者や高齢者の視点から「まちづくり」「地域づくり」「社会づくり」の方向性を考えなければならない時代だと思います。
 そんな中で、「すべての障壁を取り除き、違いと権利を祝おう!(Freedom from Barriers:Celebrating Diversity and Rights!)」をテーマとして、私たちが開催する札幌の「第6回DPI世界会議札幌大会」と大阪の「RIアジア太平洋地域会議」、「アジア太平洋障害者の十年推進キャンペーン2002」。そして滋賀の「アジア太平洋障害者の十年」最終年ハイレベル政府間会合は、まさに、そうした時代に必要な課題を大きく提起するものとなるでしょう。
 21世紀は、本格的な高齢社会であり、ほとんどの人々は、その活動に多くの制限と制約を受ける立場になります。札幌市内では、今年の大会に向け、歩道の整備やエレベーターの設置、ホテルや空港施設の改修などが行われてきました。こうした大会開催を契機に進められた「まちづくり」が、これからの札幌市の都市計画に大きく反映されることを私たちは願っています。それは、社会的弱者と見られてきた障害者や高齢者がこの社会で、メインストリートを歩むことはもちろん、「だれもがともに暮らす札幌」の創造をめざすものです。
 こうした理念を全国に、全世界に札幌からDPI世界会議札幌大会を通じて発信していきたい、と私たちは願っています。

(かんだなおや)