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編集後記

 今月号の鼎談「障害の経済学」にご出席の安積遊歩さんには思い出があります。もう20年近く前になると思いますが、何の会議だったのか忘れてしまったのですが、その会議での分科会のテーマの一つがピアカウンセリングだったと記憶しています(はっきり覚えていなくてごめんなさい)。今でこそピアカウンセリングは全国の障害者自立生活センターの主要な事業の一つですが、当時は何か珍しいものをみるようなそんな雰囲気があったと思います。でも安積さんの小柄な体から発せられるエネルギッシュで明るい、行動的な姿は非常に印象に残っています。鼎談の中で、安積さんが「私がもっていることを聞きたがっている人がいること、私が伝えられる存在であるということがうれしくて仕方がないんです」とおっしゃっていますが、遅々とした歩みかもしれませんが、確実に社会が変わってきていることの証ですね。障害をもつ方がどんどんまちに出て自分の言いたいことを言う、この当たり前のことが認められること、諦めることなく、一歩一歩確かな歩みを続けていくことの大切さをあらためて教わったような気がしました。

(S)


 赤坂のオフィス街にオープンした「スワンベーカリー&カフェ」をグラビアで紹介しました。
 まだまだ慣れないことも多いようです。でも、お店の雰囲気はなんとなく温かく和やかな雰囲気。障害のある人が入ることでスタッフ全体の連携がよくなるとうかがいました。一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
 店舗の入っている日本財団ビルの1階ロビーにブロンズ像があります。その台座の文字は、本誌2001年1月号のグラビアで紹介した川上美也子さんによって書かれたものです。本誌が縁で実現しました。お店に立ち寄った時に目にすることができると思います。
 さて、今月号で「北米における権利擁護サービスの質に関するシステム」と「すてきなサポーターになろう」が終了しました。どちらも3年以上の連載で、「サポーター」は97年10月号から4年ちょっとの長い期間の連載でした。読者の方から、会議の資料として使いたいと問い合わせをいただいたこともあります。さまざまな場面で活用していただけて、うれしい限りです。

(K)

(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
2002年3月号(第22巻 通巻248号)