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みんなが使える携帯電話
―らくらくホンの開発―

らくらくホン1の登場

 携帯電話の利用者は、以前は若い人が中心でした。しかし、普及するにつれ若い人だけでなく、仕事上携帯が必要となる、ある一定年齢の人が多くなり、これまでの若者中心の路線から比較的年配の方を対象にした「らくらくホン」シリーズの携帯を発売することになりました。
 開発コンセプトは「だれでも使いやすいように」です。いままでの携帯では使いづらいという方を対象に、機能を絞ってシンプルな操作ができるようにしました。また、文字やボタンを大きくして、一つひとつの文字がはっきりと見えるようにして、ボタンも押したときにもその感覚が伝わってくるようになっています。
 結果的に高齢の方に受け入れやすかったようで、利用者の半数以上が50代以上の方です。逆に画面が見やすいし、操作が簡単なので、高齢の方以外にも使われるケースが増えてきて、意外と層が広がってきています。
 当初は電話をかけるだけの機能でしたが、お客様からお孫さんとiモードでやりとりをしたいといった要望が出てきました。その後、液晶もカラー化し、より文字もはっきり見えるように開発し、昨年の9月に「らくらくホン2」という形で発売になりました。

機能の進化

 「らくらくホン2」の一番大きな機能追加は、「iモード」への対応です。それから読み上げ機能も付きました。これは視覚障害の方に便利な機能です。たとえば、受信したメールの読み上げやメモリーダイヤル登録など、操作の仕方を音声でガイドしてくれます。すべての機能を読み上げるわけではありませんが、操作を覚えていただければ、通常の携帯より使い勝手がいいと思います。読みやすくするには、文節のところにできるだけ「、」を入れるといいようです。また、着信音にも工夫があります。高齢者やその他の原因で耳の聞こえが悪くなってくると聞きとりにくい音域がでてきますが、なるべく耳に届きやすい音声を選んでいます。受話音量も、ダイヤル操作で聞きやすい音量に変えることができるようになっています。
 簡単メニューは、通常では画面に単語が表示されるだけですが、こういった単語を短い文章で表示すると分かりやすくなります。画面サイズが「1」に比べて大きいために、このような使い方ができます。以上のように操作面でかなり新しい機能が付加されています。

わかりやすいマニュアル

 マニュアルは、機能ごと、使う段階ごとにまとめています。通常説明書はすべての機能をフォローしなくてはならないので、お客様によっては、必要のない情報が多くて、自分が知りたい情報は短く淡々と書いてあったりします。そこで、別冊でらくらくホンの説明書(A5サイズ)を作っています。このマニュアルは、カラーで、文字も大きくて、極力カタカナ用語や見慣れない用語は使わない、といった工夫をしています。
 たとえば、ボタン説明もいきなり「レバーボタン」と書かずに、実物大の図解を入れて、実際に使う順を追って説明しています。充電の仕方なども図解入りで説明しています。こういったところからきちんと説明をしています。このマニュアルは、通常の3分の1くらいの厚さしかありません。本当に各部分の名称から基本的な機能だけ(メールを書くところまでくらい)に絞って作成したところ、これならわかるというお客様が多数いらっしゃいました。今後の取り組みとして生かしていけると思っています。
 このマニュアルのほかにも別冊としてかなり見やすいパンフレットを作成しました。たいへん好評で在庫がなくなってしまいました。

文字が大きく、図解入りで見やすい別冊のマニュアル

拡大図
図 別冊のマニュアル

ユーザーの声の反映

 新しい機能を加えるとき、基本的にはお客様からいただく声が参考になります。端末に「お客様カード」を付けていますが、結構それを利用して「こういう機能を足してほしい」といったご要望をいただくこともあります。もちろん電話からのお問い合わせで「検討してください」というものや、店頭でもお客様の声として報告があがります。他に、マーケティングのなかでグループインタビューなどの取り組みもしています。

次の端末の進化

 この端末を使っている利用者の方は、iモードをご利用のお客様の平均と比べると、待ち受け画面や着信音、銀行振込などを希望する方はそれほどいらっしゃらないようです。もちろんご要望があれば、そういった機能を使いやすくしたり、操作性を考えますが、現状ではそれほど大きな課題点がありません。これで終わりとは考えていませんので、ご要望があればその都度検討をして、より使いやすい携帯電話を開発していきたいと思います。

だれでも使えるIT、だれでも使える携帯電話

 携帯電話は多くのみなさんに利用していただいてたいへんうれしいのですが、みなさん、迷惑メールなどはどうされているのでしょうか。
 いわゆる「迷惑メール対策」は、受信にも通信料金がかかるうえに、内容も好ましくないものが多いので、iモードを使われる方は、迷惑メールの防御は必要な手段として使っていただきたいと思います。具体的には、メールを受け取りたい相手やグループを指定する等の対策があります。
 専用の冊子なども作成していますが、ドコモショップの電話教室や窓口に直接ご相談いただければ、一緒に設定等をさせていただいています。ぜひそういった場を活用していただきたいと思います。
 機能や端末の操作性もそうですが、それを支える人的環境も必要です。まわりに詳しい方がいないので使いこなせなかったというのでは、もったいありません。パソコンにしても携帯にしても、新しいサポート機能は付いていますが、それを人としてサポートできる場があれば、より使いやすくなると思います。お近くのドコモショップならびにフリーダイヤルをご活用ください。

(文責 編集部)

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