「障害者対策に関する新長期計画」の主な達成状況
1.啓発広報
注:各項目の上段□内の事業欄は、障害者プランで「当面緊急に整備すべき目標」に掲げられた事業。それ以外の事業は、計画期間内に開始されたものを中心に記述。
○啓発広報の推進
・障害者白書の刊行(6年度~)
・「障害者週間中央行事」(7年度~)、「障害者の日・記念の集い」の開催
・「心の輪を広げる体験作文」(元年度~)、「障害者の日のポスター」の公募・表彰(5年度~)
○福祉教育の推進
・障害のある児童生徒の交流活動事業の実施(13年度~)
・学習指導要領の改訂(10年度)
(障害のある児童生徒と障害のない児童生徒、地域住民との交流の意義を明記)
○ボランティア活動の推進
・ボランティア体験モデル推進事業の実施(8~11年度)
(小中学校等の児童生徒が思いやりの心や社会に奉仕する精神を培う様々なボランティア活動を実施)
・ボランティアセンター活動事業の実施(6年度~)
(都道府県・指定都市59か所、市町村0→3,066か所)
・「特定非営利活動促進法」の制定(9年度)
2.教育・育成
・通級担当教員の配置(5年度~)
(通級とは、障害の程度が軽い児童生徒に対して各教科等の指導は通常の学級で行い、障害に応じた指導を特別の場で行う教育形態)
・点字等による出題、試験時間の延長等の大学受験機会の確保(5年度~)
・拡大読書器、点字翻訳、ノートテイカーの配置等学習支援の実施(6年度~)
・学校施設のバリアフリー整備(7年度~)
・学習指導要領の改訂(10年度)
(個々の障害の状態に応じた指導の充実)
・教育と福祉・保健・医療機関が連携した教育相談の実施(13年度)
教育・育成の「当面緊急に整備すべき目標」
事項 | 7年度→12年度 | 目標値 |
---|---|---|
・重症心身障害児(者)等の通園事業 ・療育拠点施設の整備 ・障害児(者)地域療育等支援事業 |
307→582箇所 3(8’)→17箇所 74(8’)→302箇所 |
1,300 全都道府県域 概ね人口30万人当たり2箇所 |
3.雇用・就業
○障害種類別雇用対策の推進
・法定雇用率達成のための厳正な指導の実施
障害者雇用率 1.41%(5年度)→1.49%(13年度)
・知的障害者を含む障害者雇用率の設定(10年度~)
・事業主助成金の支給対象者への精神障害者の追加(10年度~)
・医療機関等と連携した精神障害者の実践的な求職活動指導(ジョブガイダンス)事業の充実(11年度~)
・除外率制度の廃止に向けた段階的縮小(16年度施行)
・精神障害者に係る定義規定の整備(14年度)
○重度障害者雇用対策の推進
・障害者緊急雇用安定プロジェクトの実施(10~12年度)
・障害者雇用機会創出事業の実施(13年度~)
(短期間の試行雇用を活用した障害者雇用のきっかけづくりの推進)
・情報機器の活用による重度障害者の社会参加・就労支援モデル事業の実施(12~13年度)
・重度障害者在宅就労推進事業の実施(14年度~)
(社会福祉法人等の支援機関を通じ、相談・援助を実施)
雇用・就業の「当面緊急に整備すべき目標」
事項 | 7年度→12年度 | 目標値 |
---|---|---|
・第3セクターによる重度障害者雇用企業の設置 | 13→22県 (21→34(企業数)) |
全都道府県域 |
○職業リハビリテーション対策の推進
・職場適応援助者(ジョブコーチ)による人的支援事業の実施
(職域開発援助事業(4~13年度)を発展改組し14年度から実施)
・障害者就業・生活支援センター事業の実施(14年度~)
4.保健・医療
○心身障害の発生予防、早期発見及び研究の推進
・周産期集中強化治療室、新生児集中強化治療室、小児専用病棟等の施設・設備整備(5年度~)
・周産期医療ネットワークの整備及び総合周産期母子医療センターの運営補助(8年度~)
・心身障害児総合通園センターの整備(11→13か所)
(肢体不自由、知的障害、難聴幼児の通園施設の統合)
○医療・リハビリテーション医療の充実
・難病特別対策推進事業の実施(10年度~)
(拠点・協力病院の整備、医療相談事業等)
○精神保健対策の推進
・精神保健法等の改正(5年度)
(精神障害者社会復帰促進センターの設置、精神障害者地域生活援助事業の法定化)
・医療法等の改正(12年度)
(精神病床に係る人員配置基準及び設備基準の設定)
○専門従事者の確保
・言語聴覚士の資格を法定化(9年度)
・精神保健福祉士の資格を法定化(9年度)
保健・医療の「当面緊急に整備すべき目標」
事項 | 7年度→12年度 | 目標値 |
---|---|---|
・精神障害者の生活訓練施設 ・精神障害者の社会適応訓練事業 ・精神障害者の精神科デイケア施設 |
1,660→4,499人分 3,770→4,404箇所 372→968人分 |
6,000 5,000 1,000 |
5.福祉
○福祉サービスの充実等
・コミュニケーション、情報、移動、スポーツ振興等の支援(7年度~)(0→387か所)
・精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の改正(11年度)
(精神障害者居宅生活支援事業・福祉相談等の制度化)
・成年後見制度等の導入(11年度~)
・地域福祉権利擁護事業の実施(11年度~)
(知的障害者等に福祉サービスの利用支援、日常的金銭管理等を援助)
・授産施設の活性化を促進する事業の実施(12年度~)
(共同受注、製品開発等)
・授産施設の相互利用(11年度~)
・デイサービス事業の相互利用の実施(12年度~)
・社会福祉事業法等の改正(12年度)
(行政がサービスを決定する措置制度から、障害者がサービスを選択し契約によって利用する支援費制度への移行〔15年度から施行〕)
・小規模通所授産施設の創設(13年度~)
○障害者に係る欠格条項の見直しの推進
(障害者施策推進本部で決定した見直し対象63制度中60制度見直し済)
○福祉機器の研究開発・普及
・福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律の制定(5年度)
・福祉機器の基盤技術の横断的研究(5年度~)
(産業技術総合研究所による研究開発)
・福祉用具の安全性確保のための基準策定(7年度~)
・福祉用具総合情報ネットによる情報提供(8年度~)
福祉の「当面緊急に整備すべき目標」
事項 | 7年度→12年度 | 目標値 |
---|---|---|
・グループホーム・福祉ホーム ・授産施設・福祉工場 ・市町村障害者社会参加促進事業 ・訪問介護員派遣事業 ・短期入所生活介護事業 ・日帰り介護事業 ・身体障害者療護施設 ・知的障害者更生施設 ・市町村障害者生活支援事業 ・精神障害者地域生活支援センター |
5,347→15,423人分 41,783→61,583人分 103→387箇所 専任4,618(9’)→31,773人分 兼任24,199(9’)→6,200人分 1,082→3,013箇所 501→918箇所 17,169→23,349人分 84,490→99,399人分 18(8’)→160箇所 30(8’)→215箇所 |
20,000 68,000 概ね人口5万人単位 45,000 4,500 1,000 25,000 95,000 概ね人口30万人当たり各2箇所 概ね人口30万人当たり各2箇所 |
6.生活環境
○建築物の構造の改善
・「人にやさしいまちづくり事業」の実施(6年度~)
(障害者等の利用に配慮した施設等整備の促進)
・高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律の制定(ハートビル法)(6年度)
○住宅整備の推進
・「長寿社会対応住宅設計指針」の策定(7年度)
○移動・交通対策の推進
・障害者等のための整備ガイドラインの策定(5年度、13年度)
(公共交通機関のバリアフリー化の望ましい内容を示すもの)
・指定自動車教習所に対する身体障害者用車両の整備等の指導(5年度~)
・障害者等のためのモデル交通計画の策定(7年度)
・高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律の制定(交通バリアフリー法)(12年度)
・道路交通法の改正(13年度)
(運転者等に対する身体障害者等への安全義務付け)
・鉄道駅のバリアフリー化、リフト付バス、ノンステップバスの導入等に対する補助、税・金融上の措置
○情報提供の充実
・放送法及び有線テレビジョン放送法の改正(9年度)
(字幕番組拡大の努力義務化等)
・字幕付与可能な全放送番組に原則字幕を付すことを目標とする指針の策定(9年度~)
・障害者等電気通信設備アクセシビリティ指針の策定(10年度)
・障害者・高齢者等情報処理機器アクセシビリティ指針の策定(12年度)
・聴覚障害者情報提供施設の整備
○防犯・防災対策の推進
・交番等と障害者宅を結ぶファックス・ネットワークの構築(7年度~)
・身体障害者等がペンダント型無線発信装置などにより消防機関に通報できるシステムの整備(7年度~)
生活環境の「当面緊急に整備すべき目標」
事項 | 7年度→12年度 | 目標値 |
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・鉄軌道駅におけるバリアフリー化 (注:JR、大手民鉄、営団・公営地下鉄の駅) (エレベータ) (エスカレータ) ・新営する全ての官庁施設のバリアフリー化 (高齢者・障害者対応エレベータ、視覚障害者誘導用ブロック等) ・全てのSA、PA、「道の駅」におけるバリアフリー化 障害者トイレ(SA) 障害者トイレ(PA) 障害者トイレ(道の駅) 障害者用駐車スペース(SA) 障害者用駐車スペース(PA) 障害者用駐車スペース(道の駅) |
536→916駅 1,052→1,349駅 42→92施設 103→115箇所 276→306箇所 324→599箇所 103→115箇所 275→306箇所 208→527箇所 |
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7.スポーツ、レクリエーション及び文化
・国立劇場等のバリアフリー化の推進(5年度~)
・公園等のバリアフリー指針等の策定(11年度~)
・障害者スポーツ大会の開催
・パラリンピック競技大会、世界ろう者競技大会等国際競技会への派遣事業を支援
8.国際協力
・JECF(日本・ESCAP協力基金)支援事業
*「アジア太平洋障害者の十年」行動計画の実施に向けた地域支援、最終年ハイレベル政府間会合開催準備(13年度)
*「アジア太平洋障害者の十年」NGOによるキャンペーン会議を支援(10年度~)
・国立身体障害者リハビリテーションセンターで研修員の受入れ、実務的研修等の実施
・障害者雇用及び職業リハビリテーションに関する研修の実施