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編集後記

 本誌うたの森でおなじみの花田春兆先生が10月に喜寿を迎えられる。脳性マヒでいまだ現役でご活躍の姿は、驚異に値すると思う。25年前から先生を知っている私に、「あなたも変わらないよ」とうれしいことを言ってくださるが、先生のほうがもちろん上手、とてもかなわない。先日、喜寿のお祝とそれを記念して先生がこれまでに書き留められた俳画展が東京都港区の画廊で開催された。先生は今、特別養護老人ホームに入居しているが、そこで陶芸を始められ、そのいくつかの作品が陶俳画として飾られてあった。何とも味のあるという表現がぴったりの作品。先生は何をやっても自分のモノにしてしまう能力がある。会場で懐かしい方々にもたくさんお会いした。城西国際大学のかつての教え子もたくさん来ていて、さながら同窓会場のよう。だれかが「どうして先生の周りには人が集まるんだろうね」と言うそばでニコニコしながらユーモアあふれる先生のおしゃべりに、また一段と会場が賑やかになった。

(S)


 先日、最終年記念フォーラム主催の会議が開かれました。タイトルは、「障害のある人の権利と法制度を考える」。当日は全国各地から障害当事者やさまざまな関係団体の方々の参加があり、障害者差別禁止法に関する講演やシンポジウムでは、活発な意見交換がなされました。
 この盛り上がりをどう展開するか…。発言者の方から、これからは外に向かって発信していくこと、戦略的に働きかけることの必要性を感じているという発言がありました。企業では、こう働きかけるとこうなるという戦略を綿密に計画をします。
 「戦略的に」ものごとを進める企業の手法を参考にして、社会の人たちにもアピールできるような動きを展開して、大きなうねりをつくることが、制度や政策の変化をもたらすことにつながります。
 さて、いよいよ来月は札幌、大阪、大津で国際会議や政府レベルの会議、関連会議が開催されます。世界から障害分野のリーダーたちが来日します。会議の雰囲気をじかに肌で感じることもいい機会です。みなさんもぜひご参加を。

(K)

(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
2002年9月号(第22巻 通巻254号)