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ラケットにボールが当たる瞬間がたまらない
チャレンジ!ショートテニス

渡辺明子

 私はもともとスポーツが好きで、以前から盲人卓球や盲人マラソンをやっていました。自分は好奇心が旺盛でいろんなことにチャレンジしたいなと思っています。ショートテニスは友だちがやっていたので興味をもち、前からやってみたいと思っていました。でもなかなかきっかけがなかったのです。
 昨年7月にそのチャンスがやってきました。川越市の福祉センターの主催でショートテニスの講習会が開催されるのを知って参加したのが、きっかけでした。
 実際にやってみると弾んで飛んでくるボールはラケットになかなか当たりません。8回の講習会が終わる頃には、どうにかラケットに当たるようになりました。うまくありませんが、練習をしてボールを打ち返せるようになってくると楽しくなってきました。
 昨年10月に、講習会の受講者が中心となって、障害のある人もない人も一緒に楽しめるようにとサークルをつくりました。サークルのメンバーは、障害のある人は5~6人です。講習会のときにお手伝いいただいた人たち4~5人もサークルに参加して、お互いに楽しく活動をしています。いまは、月2回、夜の時間帯にみんなで集まって練習をしています。
 しかし、サークル活動に悩みがあります。それは、みんなが仲良く楽しめるサークルをつくったので、指導してくれる人がいないことです。いまは、ボランティアの人たちと楽しくやっていますが、指導してくれる人がいるとフォームを見てもらえるのでいいなと思っています。練習時間が夜というのもなかなか指導してくれる人があらわれない原因の一つかもしれません。
 本当は片手で優雅に打ちたいところですが、私のフォームは両手打ち。どじょうすくいのような感じで打っています。片手で打てるようになることが夢です。テニスのフォームはちょっとだけど、ラケットにボールが当たるととても気持ちがいいし、少しでもラリーが続いたときは、本当にうれしいです。視覚障害者が弾んでくるボールを打ち返すスポーツは、他にないのではないでしょうか?
 私はショートテニスを始めてまだ1年くらいですが、今まで大会への参加は2回です。大会はみんなテニスのうまい人が多いので、始めて間がない未熟な私は緊張するし、もっと練習しなくちゃという気持ちになります。これからも機会があれば、大会に参加したいと思っています。
 これからも、ショートテニスに限らず、どんなことでも自分にできることは、チャンスがあればどんどんチャレンジしてみたいと思います。

(わたなべともこ 埼玉県在住)