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編集後記

 私の友人がもう10年程前になるが、こころを病んでいた時、夕方の忙しい時間になるとよく電話がかかってきた時期があった。友人も「忙しい時間ですよね・・」と申し訳なさそうに言いながら話し出すのを正直、疎ましく聞いてしまった時もあった。その後落ち着いて電話もかかってこなくなったが、この時、ひとの話を聞くことのむずかしさ、大変さ、簡単そうに見えて実はとても根気がいること、特集で傾聴するという言葉を使っていた方がいらしたが、その意味するものが少しだけ分かったような気がする。こちらのこころの状態も試されるということも。

(S)

 支援費制度がスタートして3か月。本誌でも今月号から新連載がはじまりました。企画にあたって何人かの事業主の方にお話をうかがいました。課題は事業所によって異なりますが、共通するものに手続きの煩雑さがあります。制度を利用したい時、サービスの内容や各種情報をわかりやすく説明してくれる、利用者の立場に立って、生活の状態と希望に合わせた計画を立ててくれる、いつでも気軽に相談できるケアマネジメントの仕組みがあったらいいなと思います。利用者の身近にいる障害当事者の相談員が果たす役割の重要性を感じます。

(K)

(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
2003年7月号(第23巻 通巻264号)