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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2005年8月号

工夫いろいろエンジョイライフ

実用編 ●金属製トングは大活躍、他●

提案:田渕規子 イラスト:はんだみちこ

田渕規子(たぶちのりこ)さん

埼玉県生まれ、6歳の時、脊髄炎の後遺症で脊髄損傷になり車いすユーザーに。自立生活センター・東大和で活動しながら、中2と小4の息子とバトルの日々を送っています。今、はまっていることは、韓国料理を作ること、食べること。週末は、和太鼓でストレス発散しています。


ちょっとした工夫で便利品に早変わり

車いすユーザーの一番のバリアは、高いところの物を取る、動かす、ではないでしょうか。高いところから物を取ったりするのは、さすがに家族や介助者の手を借りることになりますが、たとえば洗濯物を干したりする時は、二股の手作り棒を使っています。ホームセンターで売っているプラスチックの棒を適当な長さに切ってその先端に、近所で拾ってきた木の二股(?)の枝を差し込んで出来上がり! 物を取った時の重さを考慮して棒はできるだけ軽いものを選びます。長さの異なる棒を各部屋において、洗濯物を干したり、滑りの悪いカーテンの開け閉めなどなどに大活躍。かれこれ20年近く使っているアンティーク物もあり欠かすことのできない道具です。クリーニング店でもらう針金ハンガーは、この二股棒だと取りやすいですよ。


金属製トングは大活躍

以前、このコーナーで紹介されていた記憶がありますが、落ちた物を拾うのに子ども用おもちゃのマジックハンドは超便利! 毎日使うものなので、ディズニーランドでキャラクター物を買ってきたり、色がカラフルなものにしています。そして、私がもう一つ重宝しているのが金物屋などで売っている炭を持つときに使う金属製のトングです。金属なのに結構軽くて、私はこれを洗濯機の横にぶら下げて、靴下や下着など洗濯槽の隅に張り付いてとれない小物類を取っています。ただ先がギザギザになっているので、ストッキングなどは糸がほつれる可能性もあるので注意が必要ですが、マジックハンドのようにバネを引っ張り上げるわけではないので、手の力が弱くてもはさんで取ることができます。汚れたら洗うことができるので、時に侵入してきたコウロギやくもなんかも、はさんで外にポイってことも。