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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2007年2月号

編集後記

各自治体の独自負担軽減策を取り上げると、否応もなく地域間格差という言葉が浮かんでくる。先日開かれた編集委員会でも話題に上りあってはならないことだと一致していても現実にはある。特に市の財政が破綻した夕張市では障害者や高齢者の暮らしはどうなっていくのかと心配する声が聞かれた。格差という使いたくない言葉に横たわるのはやはりお金。「隣町がいいから」と思っても簡単に引っ越すことも現実にはままならないだろう。住み慣れた地域で安心して暮らせることはだれにとっても同じこと。嘆いてばかりはいられない。まずはそこで諦めずに声にだしていこう。そして生き抜く知恵を持って歩んでいこう。(S)


昨年12月、クリスマスイブの代々木公園に、ハンドサイクルの後方に大きな赤い靴下を目印にして走る中王子みのりさんの姿があった。この日、はじめて走る様子を見た。思った以上に速くて、後から付いていった私はどんどん離されるばかりだった。「風を感じる」といっていたが、走る様子を見て納得した。今年3月に静岡で開催されるマラソン大会への参加が認められ、現在は本番に向けて練習中という。悩みの一つであったハンドサイクルの保管についても、地元の大学で預かってもらえることになり、練習の環境が整ってきた。今年はさらに走れる機会が増えて、みのりさんの記録も更新しそうだ。(K)