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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2007年5月号

私の減量の取り組み

山田憲二郎

私は子どもの頃から肥満児でした。太る体質なのかもしれません。それに加えて、とんかつ、から揚げなど脂っこいものが好きでした。お酒も結構多い量を飲んでいました。

若い時に暴飲暴食していた結果、やせにくい体になってしまいました。生活が乱れていたことがよくなかったのかもしれません。

20代から授産施設に通うようになりましたが、特に運動はしませんでした。健康診断で肥満のことは言われていましたが、他は健康だったので、絶好調で食べたり飲んだりしていました。40代になって血圧が高くなり、健康のことを気にかけるようになりました。個別支援計画の中で、課題として取り上げていただきました。

減量に取り組み始めた頃の体重は、120キロくらいありました。具体的な取り組みは、ウォーキングの他に、お昼休みに筋トレを行いました。筋トレでは体重を落とすことよりも足を強化することを目標にして行いました。食事は、お昼は施設で、朝と夜は自宅で食べています。施設の食事は揚げ物が少なく、栄養のバランスを考えて作られています。自宅でも揚げ物を少なく、魚を多く食べています。それから普段はお酒を飲まないようにしていて、ゆうあい会(本人部会)の集まりがあった時くらいに飲んでいます。今の体重はだいたい120キロくらい、現状維持の状態です。

今年も体重を落とすことと、ゆうあい会の活動をやっていきたいと思います。

(やまだけんじろう 東京都知的障害者育成会本人部会「ゆうあい会」代表)


前担当より 小嶋啓介(あきつの園)

平成17年4月から平成19年3月まで、2年間山田さんの担当をしました。私が担当になる前から山田さんの個別支援計画は減量に向けた取り組みが続いていました。

具体的には週2回の体重測定で体重・体脂肪を特に注意して測定しました。最初は毎月の体脂肪1%減を目指して実施してきました。また園生活のウォーキングだけでなく、昼休みにいすに座り、足を水平に上げて10秒間その姿勢を保つ筋トレを実施していました。しばらくたって、PT相談にて前述の筋トレの改善を行いました。あおむけになり、いすの上に足を上げ、職員が足首を押す。そして10秒間山田さんが足首を押し返す筋トレに変更しました。

目的は膝の筋肉を強化することでした。この筋トレは以前よりも効果があったようで、体脂肪が減り、筋肉量が増えたと感じました。しかし、この筋トレだけでなく、PTと山田さんが相談することで得られる情報を意識して、山田さんが日常生活で実践したことが大きかったと思います。今後も食べる量・質、飲む量など食事面に注意して、日々暮らしてもらえればと思っています。