「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2007年9月号
私たちの生活と必要な人の支援
ふれんずトトロ
「ふれんずトトロ」は、福島県いわき市で知的障害者の本人活動をしているグループです。2人の方の意見と、次に仲間が集まって出された支援について紹介します。
はじめに、「私のゆめ」と題して小森八重子さんです。
「私の名前は小森八重子と言います。私は氷川きよしの大ファンです。コンサートにも行きました。トトロのカラオケもみんな氷川さんのうたをうたいます。趣味はマスコットを作ったりします。ヘルパーさんは通院に行ってもらいます。へやのそうじもやっています。2人でやっています。世話人さんは4人いてこうたいでおいしいごはんをつくってくれます。
ちかくのおばさんは前のグループホームにいたときに、夜中にへんな人がきてトイレをかりにきてこわかったので電話して、けいさつといっしょにきてもらいました。支援センターにでんわしてもいなかったので、その時はちかくのおばさんしかいませんでした。たすかりました。作業所は工賃が安いのでこれからは生活していけません。もっと高い所に行きたいです。もう1回海外に旅行したいです。ふれんずトトロのふく会長をやっています。会長は入院しているので、その分私たちががんばってささえていかないといけません。私がみんなをひっぱって行きたいです。今はビデオみたりしています。春のワルツをみています。早く仕事をさがしてください。支援センターのみなさん仕事をさがしてください、おねがいします。私もがんばってやりたいです。先生方よろしくお願いします。これからもいろんな仕事をおぼえていきたいです。
前はぜんそくがひどいので入院したりなかなかグループホームにかえれませんでした。グループホームに入ってから救急車に3回のりました。ぜんそくがひどくて救急車の世話になりました。入院して世話人さんにめいわくかけました。ネプライザーやったけどだめなので入院しました。それからおりづる緊急通報がついています。たまに電話がかかってきます。私からもかけるときもあります。元気でいる声をきいてもらいたくてかけています。支援センターのみなさんも、いつまでも元気で仕事にはげんでいきましょう。私もいつまでも元気で仕事頑張って趣味をいかしていろんなマスコットを作っていきたいです。わりばしのかざりも作っていきたいです。
もうひとつはマッサージの仕事もあります。小さいころから好きでよくかたもみをやったりしていました。今はちかくのおばさんのかたもみをやったりしています。やっぱりしかくをとっておけばよかったかな。今も思っています。私は小さいころからからだがよわかったから、かぜをひくとすぐねつがでてねこんでしまいます。今はねつはないので仕事がらくです。これからもがんばって仕事します。好きなビデオみながら今は春のワルツや、きよしとこのよる、旅の香りのビデオをみてたのしみます。」
続いて「ヘルパーさん、世話人さんありがとう」と題して高橋誠一さんです。
「ぼくは、びょういんにいくときはヘルパーさんといっしょに通院しています。とてもうれしいです。僕のびょうきは目まいとあたまがいたいといって、そのときヘルパーさんにびょういんつれていってもらいとてもありがたいと思います。こんどびょういんにいくときもおなじヘルパーさんでいきたいとおもいます。これからもよろしくおねがいします。
世話人さんはいつもごはんをつくってくれてとてもおいしかったと思っています。一番おいしいのは、さかなかなとはなしたら世話人さんがうれしいと思ってくれました。もっともっといっぱいたべたいなぁと思っていました。本当にありがとうございます。これからもよろしくおねがいします。」
最後に、本人たちがみんなで話し合いをして出てきた必要な支援については、以下の通りです。
- ホームヘルパーさん
- グループホームやケアホームの世話人さん
- 支援センター(障害者総合生活支援センターふくいん)
- 近くのおばちゃん
- 職場の人
- スーパーやコンビニの人
- お医者さん
- 家の人
- バス、電車の運転手さん
- おまわりさん
- トトロの仲間
- そよ風ネットいわき
- 家族の会
さらに、「こんな人や支援があったらいいな」では、「もっとお金が稼げるようになる作業所があればいい」「奥さん、旦那さんがほしい」などでした。
〈説明〉
※障害者総合生活支援センターふくいん
社会福祉法人いわき福音協会が設置運営しているセンターです。障害者就業・生活支援センター、相談支援事業所、グループホーム・ケアホーム事業所の3事業が一体となって24時間・365日体制で、知的・身体・精神すべての障害のある人たちの地域生活支援をしています。
※NPO法人そよ風ネットいわき
いわき市内で地域生活をしている障害者等の金銭管理と成年後見制度の法人後見業務をしています。(会員150人・法人後見受諾者18人)
※家族の会
支援センターふくいんを利用している人たち、本人及び家族の親睦団体です。
※家の人
親、兄弟などのほか、結婚している人たちも多いので、その配偶者や子どもたちも含むそうです。