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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2008年1月号

市区町村首長

東広島市長(広島県)
藏田義雄(くらたよしお)

明けましておめでとうございます。2005年2月に1市5町で合併した新生東広島市は、3回目の新年を迎えました。本市は第4次総合計画基本構想の中で、将来都市像を『未来にはばたく国際学術研究都市~ともに育み、人が輝くまち』と設定し、集積した大学、試験研究機関や企業等との連携を図りながら、市民生活の豊かさと活力ある地域社会を自立的に創造していくまちづくりを進めていくこととしています。

障害福祉施策では、昨年3月に策定した障害者計画・障害福祉計画「地域共生のまちづくり」に基づき、誰もが地域で安心して、自分らしく暮らすための事業を進めているところです。平成19年度の予算編成では、発想の転換など、新たな発意に基づく事業については、リフレッシュ・チャレンジ枠として、特別に予算を確保しました。障害者計画に基づく「地域共生のまちづくり事業」もその一つです。3回目の新年に因み、その中から3つの事業を紹介させていただきます。

子育て・障害総合支援センターを開設

昨年7月末、市内の中心部に子育て支援と障害者支援の機能を併せ持った「子育て・障害総合支援センター」を開設しました。障害者相談支援センターでは、障害の枠を越え、障害者の総合的な相談に応じています。基幹型子育て支援センターなどを併設したことから、たとえば発達障害のあるお子さんの相談では、関係者が情報を共有し、早期発見・早期対応など、効果的な支援につながっております。

地域自立支援協議会の運営

昨年9月には、第1回の地域自立支援協議会全体会議を開催しました。本市では一人ひとりの個別ケア会議を基本とし、そこから抽出した地域課題を月1回の定例支援会議の議題として協議して、全体会議の中で政策提言をしていくような仕組みとしています。定期的に関係者が顔を合わせ、情報を共有することによって「本人が主体」という理念も共有することができると考えています。

障害児の放課後活動を支援

市内には4つの大学があり、人口の約1割は学生です。その中には障害福祉、障害児教育を学ぶ学生もおり、そうした学生をボランティアとして障害児の放課後等の活動に派遣し、年齢に応じた活動を支援する事業をスタートさせました。市内にある特別支援学校では週に1回、学生と一緒にサッカーなどのスポーツや、塗り絵などの文化活動を行っています。

キーワードは「一人ひとり」

こうした事業を進めていく中で、常に心に留めているのは「一人ひとり」を大切にということです。「こうしたい」、「こうなりたい」という一人ひとりの挑戦する気持ちを後押ししていきたいですね。

今後も、障害者だけでなく、高齢者、子どもたちなど、誰もが支え合い、市民一人ひとりが輝くまちを実現していきたいと考えています。