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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2008年11月号

私たちに関係する情報と情報手段

新潟・本人主張の会あすなろ

私たちの生活には情報が欠かせません。いくつかどんなことがあったか、わかりやすい情報や活用している情報手段について意見したいと思います。

●インターネット

ニュースやスポーツその他いろいろな情報があります。漢字を読めない人のためにもルビを付けることは必要だと思います。漫画のイラストをいれてもよいと思う。

いろいろな人が目的あって見ているわけだから、利用者にあった内容やサービスをわかりやすい内容にしたり、契約もわかりやくしてほしいです。

●携帯電話

最近はメニューを開かなくてもニュースや天気予報がテロップとして流れる機種もあるようです。気になるニュースなどは機種によって異なりますが、チャンネルボタンを押せば見られます。契約などで見られない場合もあります。月105円と気軽な料金で情報を見ることができます。

契約内容によっては携帯電話が止まってしまうこと。リミットプランなどを契約した場合、通信料が多くなると携帯電話が止まってしまい、使えなくなるといったこともあるようです。

●街の中、公共施設

コミュニケーションボードなどを使ってどんなお店か、何が食べられるお店なのかや何を扱っているかなどの説明があってもよいと思います。お店に入るまでわからないところもあります。お店などに限らず、駅の中やバス停の案内などもわかりやすく表示されているとよいです。

●会の情報

私たちは月に1度定例会を開催します。そのためには案内が欠かせません。

月に1度編集委員会を開いて、いつ? どこで? なにを? 担当者連絡先などの文書とニュースレターを出して、みんなの活動内容なども紹介しています。口頭などで伝えるよりも伝えやすくお金がかからないのですが、無断欠席や返事をくれない人がいるので困っています。

●災害について

私たちが住んでいる新潟県では、2度大きな地震がありました。中越地震と中越沖地震です。

災害情報はすぐにニュースやラジオでも伝えられましたが、アナウンサーの声もせわしない感じがして、聞き取りにくい部分もありました。携帯電話の災害掲示板を使って連絡してきてくれた方もいました。逆にこちらからは、連絡をとりたくてもとれない状況も発生しました。通信障害や電波を規制していたとあとで知りました。地震後になってから、あちこちで避難所の案内や看板は大きな文字で、漢字にはルビが付いて私たちにも伝わりやすくなりました。しかしいざとなった時に、とっさに思い出して行動や避難できるかなぁと心配です。そのためにも情報は大事だと思います。地域や町内の中でも考えていく必要はあると思います。そのためにも、私たちもきちんと地元の行政や委員会などでも意見が言える環境や行政も私たちの話を聞いてほしいと思います。

●個人情報

卒業した養護学校から余暇に関するアンケート調査が自宅に届きました。最初は養護学校からだと思いましたが、差出人は大学生でした。大学生の論文について協力する依頼だったのですが、そのことよりも住所がどのようにして流れてしまったのか疑問でした。封筒は養護学校の封筒で住所なども印刷されていましたが、書面を見ると依頼した大学生の名前があり、おかしいなと思いました。

今は少なくなりましたが、同級生などをよそおって宗教勧誘や怪しい電話をしてくる人もいました。ニュースなどで卒業アルバムや文集が売られているのを聞いたことがあります。私たちも注意しなければならないけど、こういった犯罪がなくなってほしいことが一番に感じていることです。

●新聞「ステージ」

全日本手をつなぐ育成会が出している本人向けの新聞です。年に4回ほど発刊されています。本人が新聞記者や編集委員となって、ニュースを書いたり芸能界の人にインタビューしています。写真や文字が大きくてわかりやすい言葉で書いてありますが、記事の内容が地方よりも東京に関することが多いので、地方のことなども載せてほしいと思います。編集している本人の委員も同じ人が多いので、たまには代わってほしいと思います。

本人活動をやっている人が多くなってきているので、情報をやりとりする意味でも、地方のことを載せれば交流とかにつながるのかなと考えています。

まとめ

今までは一部の人たちだけで施策や制度が決められてきましたが、近年は私たち知的障がいをもっている人も施策推進委員会などに参加しています。ここで必要なのは情報です。『○月×日委員会がありますよ』だけの通知では情報とは言えません。『事前にこういった内容です』といった私たちにわかりやすい言葉で書いた文章があればよいと思います。難しい文章だけでは支援者にお願いしてわかりやすくしてもらったりする作業があったり、会のメンバーにも伝わりにくい部分があります。施策委員会は1人のこと・個人の意見だけではなく、本人の会から出ている意見なども伝えていきたいと思います。

わかりやすい情報があればそれだけ早く自分の本人の会や支援者にも伝えられますし、会議の場で意見できると思います。いろいろな場面でも情報はなくてはならない手段です。私たちが安心して社会や地域の一員として生きていくためにもわかりやすさや、意見できる場があればと考えています。