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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2009年8月号

運動・休養・栄養・そして仲間がチャレンジの力!

佐藤幸一

『障害者スポーツセンターでの決意』

「この夏はプールへ入ろう!体力も落ち、以前のオレとは違う、不安でいっぱいだ!オレ自身が知っている。

でも決めた!チャレンジ!まだまだ力が足りない……。とにかくベストを尽くそう!」

病院から福祉センターを経て、東京都障害者総合スポーツセンター(以下、センター)での運動をはじめて2年が過ぎた2007年の夏、今までの運動からさらに新たな取り組みをしようと決意し「絶対に寝た切りにはなりたくない!」と強く願い、私は、センターのスポーツ指導員の方に前述のような手紙を書きました。

現在は、センタースタッフや仲間の後押しがあって運動の日々を送っています。

最近の運動効果は、水中手すり歩行が25メートルできたこと。入退水はあと少しで自分でできそうです。いつも側で仲間が見ていて助けてくれます。つい甘えてしまうことも多いのですが、できないことが少しずつできるようになり仲間にはとても感謝していると同時に、自分だけでできないことにイライラ感を感じる時も多くあります。

週4回のセンターでの運動は、トレーニング室での下肢トレーニング(スタッフオリジナルスクワット練習)と自転車こぎを20~30分くらいやっています。時には囲碁将棋も。これだけの時もあります(笑)。

午後一番は“プール”での運動、これが大事な登竜門です。着替え~入退水~水中歩行~体操を入れると1時間強はかかります。着替えも入退水もれっきとした運動時間であり、更衣してから車いすに乗り換え、立ち上がり・マヒ側手足の移動等四苦八苦していざ!水中へ。思い切りよく入ればいいのですが、怖さと慎重な性格が邪魔してしまう時があります。一進一退の繰り返しの中、日進月歩と言い聞かせる毎日で、みんなから【日々努力の人】と呼ばれています。

最近の発見は、リラクゼーションに効果大の“ヌードル”という浮く棒があり、これに体を委ね、約20分間スタッフにサポートしてもらうと、不思議と姿勢が良くなることです。一瞬・一時?!シャキッと真っすぐになるのです。

センターでの日々の運動(フィットネス)は、廃用性症候群との戦いに必須なスパイスでもあります。運動・休養・栄養・そして仲間!この4種のスパイスの融合が私の短い体験から大事であると感じています。

最後に私の今の夢は、妻とまたハワイに行くことです!叶うのはそう遠くはないと感じています。

(さとうこういち 左片マヒ)