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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2009年10月号

「うたの森」終了と、新連載「時代を読む」企画にあたって

本誌1995年10月号から巻頭連載をしてきた「うたの森」は、先月9月号をもって終了しました。これまでに168人にのぼる方々の俳句や短歌、詩を紹介し、俳人で本誌編集委員である花田春兆氏の解説をいただいてきました。14年間1回も休むことなく連載が続いてきましたのは、このコーナーを担当してくださった花田春兆氏のご人脈によるものが大きく、改めてこの場を借りて御礼申し上げます。先月号(9月号)において単行本化『鬼が笑う 月が泣く―「うたの森」に谺する俳句・短歌・詩』(角川学芸出版発行)されることになるお知らせをいたしましたが、広く皆様にお読みいただきたい本です。

さて、次号から新連載が始まります。新しいコーナーでは、障害分野の歴史の中でぜひ覚えていてほしい、知っておいてほしい事柄についてご紹介したいと考えています。

振り返ってみますと、障害のある人たちを取り巻く環境は、国内でも、戦後、大きく変化しました。身体障害者福祉法の公布をもとに、国連を中心とする障害者の権利宣言、国際障害者年、障害者基本法の成立など、重要な施策が次々と打ち出されました。21世紀に入ってからも新障害者プラン、支援費制度、新アジア太平洋障害者の十年などがありますが、昨年5月の国連障害者権利条約の発効は私たちの記憶に新しいところです。そのほか政策以外にも、各種障害関係団体の発足や国産盲導犬第1号の誕生、手話通訳が付いた初のテレビ番組など、さまざまな出来事があります。

新コーナーでは、こうした障害分野のさまざまな動きをもう一度整理して確認できるものを目指しています。そのために、当時の新聞記事や写真、エピソードなども入れて紹介したいと考えています。

次号、第1回目は、1964年11月に開催された「パラリンピック東京大会」を取り上げる予定です。東京での開催を受けるにあたり日本が提案した事柄や、当時の日本と海外の選手たちの様子などを紹介したいと思っています。

なお、広く読者のみなさまからの情報や提案もお待ちしておりますので、ご意見を編集部にお寄せください。

(編集部)