音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2010年9月号

編集後記

「列島縦断」で紹介されていたサポート手帳、できたばかりの頃、県の担当者がこれを持って編集部を訪れた。学校での個別の支援計画を盛り込み、発達障害のある人のライフステージに沿った支援に役立てようというもの。病院で言えばカルテのようなものか。情報を共有しつつ、それが支援に有効活用されるにはまだ時間がかかるだろう。今は広く知ってもらうこと。前号で子どもの意向書やサポートブックの必要性が述べられていた。本人が本人らしく生きるための特性を踏まえたサポートの親自らの提案だった。先日、取材で明石市に行った時に同じようなものを頂いた。こちらはサポートノート、名称こそ違え、必要に迫られた取り組みがあちこちで始まっていることを実感した。(S)


今回、グラビアで紹介した中村新史さんは、特別支援学校で演奏会をやる時、子どもたちが楽しめる構成を考えたという。演奏会というとおとなしく座って演奏を聴くというイメージがあるが、子どもたちが楽しさをストレートに表現してくれたことが新鮮だったという。ライブでの演奏は、そこでしか生まれないものがあるというが、思わぬ反応に中村さんたちも子どもたちと一緒に楽しめたのではないだろうか。さまざまな出合いが中村さんの感性と融合して新しいことが生まれる。これからも障害のある子どもたちに音楽の楽しさを伝えたり、新しいことに挑戦して、活動の幅を広げていってほしいと思う。(K)