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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2010年12月号

工夫いろいろエンジョイライフ

実用編●ゴクゴク♪ドリンクを楽々飲めるよ!、他●

提案者:坂口登 イラスト:はんだみちこ

坂口登(さかぐちのぼる)さん

今年で45歳の脳性マヒです。7人兄弟の上から2番目で障害をもっているのは私だけです。全身性障害のため介助者を入れて自立生活をしています。作業所「すぺーすしゃとる」で活動を行っています。好きなものは…、かわいい女の子とお金です。


ゴクゴク♪ドリンクを楽々飲めるよ!

子どもの時から一般に売られているコップでは、飲み物を安全に飲むことができませんでした。それは首の筋緊張がきついため、コップをかんでしまうので飲み口が割れてしまい口を切ってしまったり、コップを持つと不随意運動が出て、飲み物をこぼしてしまったり、熱い飲み物だとやけどの危険もありました。

どうにかして飲みたい物を安全に飲む方法はないのかと思い、考えついたのが「蓋つきタッパー」の蓋にストローの入る穴を開け、自分専用の「MY!コップ」を作ることでした。MY!コップは、ストローを差し込み、蓋をすることで飲み物がこぼれないので安全です。今では飲みたい物をおいしくいただいていますよ~。チューハイもゴクゴクほどよく飲んでいます。


滑らないでプッシュアップ!!

外出が好きだった私は、電動車いすに乗りいろいろな所に遊びに行っていましたが、座位保持ができないため、筋緊張で身体(お尻)が座席から滑り落ちていました。そのため、滑り落ちないようにいろいろな工夫を試みてきました。

たとえば、胸や股、足首をベルトで電動車いすに固定していましたが、筋緊張や不随意運動がきつくなると、電動車いすの運転ができなくなってしまいました。そこで、身体をベルトで固定するのではなく、車のタイヤを縦に半分に切り、電動車いすのフットレストに取り付け、空気が入る部分に足先を入れることで、身体の滑り落ちが防止でき、さらに自分の足の力でプッシュアップもできるようになりました。

これで電動車いすから滑り落ちる心配もなくなり、どこにでも安心して出かけられるようになりました。


写真は彼女を撮るだけや「ないんやで~♪」

まだまだ障害者が地域で暮らすには「バリア」がいっぱいありますが、便利な物も増えましたね。たとえば携帯電話!どこででも電話できるし、インターネットやテレビも観れるしね…。あっ!それとカメラ機能ですわ!

今回は、携帯電話のカメラ機能を活用した工夫を紹介します。それは、自分の目では確認できない身体のキズや気になる部分を携帯のカメラで撮ってもらうんです!たとえば、ヘルパーに指示を出して「褥瘡(じょくそう)」の状態や、掃除に関しては、自分では確認ができない部分などを写真に撮ってもらい、自分で確かめることができます。

携帯電話のカメラ機能は手軽に使えるので、まちに出かけて、もっといろいろなものも撮り、おもしろアルバムを作り、友達にいっぱい「写メ」しましょ~♪