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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2011年2月号

編集後記

編集会議のたびに特集案にあがりつつもテーマ故の難しさもあり見送られてきたが、「数十年の苦闘は一体何だったのか」と稿を結ばねばならない現在の状況が後押ししたのか、その機を春兆先生のアンテナがキャッチしたのか、ようやく取り上げることができた。個人的に思い出したことがある。13年前、友人が42歳で妊娠が分かった時、高齢出産によるリスクのデータを示され羊水検査を勧められた。医師としては当然のことだったろうが検査など考えてもいなかった友人は悩み、私も相談を受けた。友人は検査はしない選択をした。その時、私が言えたのは「大丈夫、何があっても応援するから」ぐらいだった。難産だったが自然分娩で友人は元気な子どもを出産した。(S)


ミュージカル劇団「A・UN」の練習は、団員たちの様子を見ながら、せりふや動きが変わっていく。それは「彼らにしか出せない力がある。その魅力を生かした演出をする」という脚本・演出担当の東順子先生の思いからだ。休憩時間に、劇中の歌を団員の一人が歌い出すと自然と周りにいる団員たちにも歌の輪が広がる様子などは、みんな歌をうたうことを楽しんでいることが伝わってくる。公演後、東先生は団員たちの新たな表情や姿から新作のイメージが湧き、原案を書き始めているという。私も彼らからたくさんのエネルギーをもらった。次はどのような作品なのか、そして、さらに成長した彼らの姿を楽しみにしている。(K)