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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2015年7月号

工夫いろいろエンジョイライフ

実用編●色へのこだわり、店員さんと共有しよう!、他●

提案者:石川佳子 イラスト:はんだみちこ

石川佳子(いしかわよしこ)さん

網膜色素変性症の私は、見えないものがほとんどで、見えにくいものがほんの少しという弱視です。若い世代の視覚障害者ネットワークきららの会の活動や京都府視覚障害者協会発行のメルマガ色鉛筆の編集企画を担当しています。子育てと仕事と活動と欲張りな私は、多忙な毎日を過ごしています。


色へのこだわり、店員さんと共有しよう!

おしゃれが大好きな私は、色や柄など触っても分からないものをしっかりと確かめて選びます。手持ちのアイテムに合わせるものを買う時は、必ず持参するか着用して売り場へ行きます。そして、自分の求める色のイメージを細かく店員さんに伝えてやりとりします。

たとえば、薄いピンクという説明だけでなく、ベージュがかったピンク、ローズ系にスモークが入ったピンク、オレンジが少し混じったクリアなピンクと、色の雰囲気を何段階にも重ねてイメージしていきます。自分では視認できなくても、このピンクはベージュと合わせるのが良いか、グレーと合わせるのが良いかなど自分で判断したいからです。見えなくても色を知りたい、感じたい、より素敵に着こなしたい!という気持ちを伝えることで、店員さんの色表現が豊かになることがとてもうれしいです。また、自分に似合う色について知っておくと、色選びもスムーズになります。


安全でおしゃれな靴、チャームで区別とアレンジも!

白杖ユーザーになって13年。私はずっとパンプスを履いています。白杖を持つ前はヒールでしたが危ないし、ヒールのない靴は疲れます。

そこで、数年前からウエッジソールのパンプスを愛用しています。靴底は船底型で地面に接する部分が広く平らです。でも、ヒールの傾斜があり、見た目はパンプスに近いです。

私はさらにギャザーのあるタイプを選び、中敷きの厚みも調整し、足を宙で振ってもまったく靴が脱げないようフィットするものを選びます。安全確保しつつ、おしゃれ度は下げない靴は私の必須アイテムです。

ちなみに幅広甲高の私は、なかなか自分に合う靴を見つけることが困難なので、色違いを買うことが多く、靴のチャームで靴の色を区別しています。靴のチャームは付け替えができるので、一足で夏はビーズ使い、冬はファー使いというように印象を変化させています。靴のチャームによって、シックと華やかなタイプをTPOで使い分けできるのもうれしいです。


基本は一つで2パターンの料理を!

忙しい私は時短料理が多いです。数種類のきのこをたっぷり耐熱容器に入れ、めんつゆやノンオイルドレッシングを少しかけてレンジ加熱します。塩分とカリウムに制限のある母には、この基本のきのこを焼き魚やゆで鳥にかけ温野菜を添えます。

そしてもう一品は、基本のきのこにトマトやフリルレタスなどを加え、冷製和風パスタにしてボリュームアップした一品にアレンジします。

また、基本の焼き魚やゆで鳥に、甘酢あんや照り焼きの味付けを最後に足して、がっつり食べたい主人や息子のおかずにします。基本の料理の味付けを控えめにして、そこから2種類の料理を作り、家族のニーズに合わせます。

バジルやルッコラ、マスタードグリーン、アイスプラントなどアクセントのある野菜を加えることで、いつもの調味料と手順でも、違ったテイストを楽しめるようにしています。

どんな料理にも馴染むきのこはカットして冷凍し、凍ったまま加熱できるので時短の強い味方として大活躍しています。