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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2016年8月号

トピックス

国連の障害者権利委員会の委員に石川准氏が当選

去る6月14日、ニューヨークの国連本部で開催されていた第9回障害者権利条約締約国会議において障害者権利委員会委員選挙が実施され、日本から立候補した石川准氏が当選した。

委員は18人で2年ごとに半数が改選され、締約国による投票で得票数が多い順から9人選ばれる仕組み。今回は締約国から18人が立候補していた。

今回選出された委員の国籍は、チュニジア、サウジアラビア、ハンガリー、タイ、ニュージーランド、ウガンダ、日本、ロシア、ケニア。

任期は、2017年1月から4年間。

*障害者権利委員会は、各締約国の権利条約の実施に関する進捗状況をモニタリングする専門機関で、各国から提出された政府報告書に基づいて条約実施状況を審査し、改善勧告を出す役割を担っている。


石川准(いしかわじゅん)氏 プロフィール

静岡県立大学国際関係学部教授。東京大学先端科学技術研究センター特任教授(兼任)。東京大学大学院社会学研究科社会学A専攻博士課程。

内閣府障害者政策委員会委員長。16歳の時に網膜剥離のため失明し、以降は全盲である。

専門は、社会学分野としてはアイデンティティ論、障害学、感情社会学。アシスティブ・テクノロジー分野では自動点訳ソフト(「EXTRA for Windows」ほか)、エディタ/インターネット・ブラウザ(「ALTAIR for Windows」ほか)、スクリーンリーダー(JAWS for Windowsプロフェッショナル日本語版」ほか)、音声・点字携帯情報端末ブレイルセンスシリーズ日本語版、GPS歩行支援システム等を開発している。

主な著書は「障害学の主張」(編著、明石書店、2002年)、「見えないものと見えるもの」(医学書院、2004年)、「身体をめぐるレッスン3」(編著、岩波書店、2007年)。訳書として、A.Rホックシールド「管理される心」(共訳、世界思想社、2000年)ほか。