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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2017年4月号

編集後記

差別解消法が施行されて1年になり特集を組んだが、多様な意見や数多くの事例が紹介され、読者の皆さんには参考になる記事が多かったのではと思う。明石市の公的助成制度は自治体の施策として一石を投じるものだろう。当事者の方の声はどれも重く、合理的配慮がなされるための行動を自ら起こし、出来ることから始めてみることの大切さを教えてくれる。障害のある方には積極的に外に出かけてほしい。事例の集積でもそれが第一歩になる気がする。グラビアの朝霧裕さんの生き方は、身をもってそれを実践されている。あんなに華奢すぎる体のどこにあのパワーが秘められているのか。機会があったらぜひ一度、朝霧さんの唄をメッセージを聴いていただきたい。(S)


森敦史くんは、先天性盲ろう者。森くんから今年3月に大学を卒業して、4月からは大学院に進むという知らせがありました。初めて森くんに会ったのは、10年ほど前の本誌グラビア取材の時です。当時中学部3年生で、通っていた盲学校に盲ろうの生徒は森くん一人。担当の先生たちが「盲ろうプロジェクト」を結成して対応していました。その後、大学に入学してからは、本誌に大学生活や暮らしの中の工夫のことなどを紹介してもらいましたが、学業の他に盲ろう者協会の海外支援などの活動にも関わっていることを聞いて、頼もしく感じていました。大学院ではさらに研究を進めていってほしいと思っています。(K)