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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2017年9月号

工夫いろいろエンジョイライフ

実用編●パソコンはトラックボールを使って快適に!、他●

提案者:石塚智子 イラスト:はんだみちこ

石塚智子(いしづかともこ)さん

静岡県在住。生まれつき脳性マヒの障害をもっているため、小さい頃から28年間施設生活をしていましたが、15年前から介助者を使って地域で自立生活をしています。現在は、CILこねくとの当事者スタッフとして活動しています。毎日充実した生活を送っていることもあり、1日があっという間で、24時間では足りないくらいです。


パソコンはトラックボールを使って快適に!

私はパソコンや携帯、LINEなどを使って連絡することが多いです。でも、ここ数年、携帯メールを送る時、体調によっては長い文章や大事な用件の入力に時間がかかってしまいます。そんな時は、まずパソコンで入力し、その文章を自分の携帯に転送して相手に送信することもあります。

体調が良くて時間に余裕がある時は、携帯で入力をしますが、急いでいる時は介助者にサポートしてもらっています。

パソコンの操作にはマウスを使うのが難しいため、トラックボールという器具を使っています。トラックボールのおすすめの所は、使う時に手の負担が少ないことと、手が不自由な方でも片手で簡単に操作できることです。トラックボールの調子が悪くならないようにこまめに手入れをしています。


自宅はスロープ設置でスムーズに出入り!

私は15年前から借家で自立生活をしています。家探しの時、「アパートもいいなぁ~」と思いましたが、借家の方がスロープを設置しやすそうでした。本来なら玄関から出入りしますが、玄関に段差があったり幅が狭かったりするので、車いすでの出入りは難しいです。そこで、ベランダにスロープを設置して部屋に入るようにしています。スロープは木製で、車いすが落ちないようにスロープの隅に枠を置いて転倒防止をしています。また、木が雨に濡れて腐るのを防止するためにニスを塗っています。

スロープは日常生活用具の給付制度を利用して設置しました。不具合があっても、一度修理したため、8年経たないと変えることが難しいです。そのため、自費で修理します。

この前は、木が傷んできたので仲間に教えてもらって、スロープの一部に鉄板を置きました。

障害のある友人が一人で遊びに来た時に、スロープを登る時に少しの段差があると登れないので、スロープの近くに板を置いています。


ネットで時間を気にせず買い物を!

自立生活を始めたばかりの頃は、お米の研ぎ方も分かりませんでした。そこで、食品は夕飯の食材宅配サービス(ヨシケイ)を教えてもらい、レシピを見ながら調理をしていました。カタログを見て美味しそうで「食べたい」と思って注文するのですが、注文書の提出が1週間前のこともあり、届いた日は他のものを食べたいと思ったこともありました(笑)。

今は「おうちコープ」や「イオンネットスーパー」「楽天ネット」をよく利用しています。ネットで注文するので手数料はかかりますが、品物が豊富です。おうちコープは配達の曜日が決まっています。でも、その他は日時の指定ができるので便利です。品物の受け取りは、介助者がいる時間を指定しています。

ネットで買い物をするとポイントが貯まるので、そのポイント利用しながら買い物をしています。すぐに買い物に行けない時はネットを活用しています。毎回、ネットでの買い物を楽しんでいます。