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アショカの(ディス)アビリティ・イニシアティブについて

(アショカ・ポーランド (ディス)アビリティ・イニシアティブ・コーディネーター
アンナ・オベム

ディス)アビリティ・イニシアティブは、2007年に始まった。しかし、障害の分野で活躍するアショカ・フェロー同士の国際的な連携という概念には、長い歴史がある。ピョートル・パウロウスキー(ポーランド出身のアショカ・フェローであり、本書で紹介されているリーダーのひとり)とエバ・コンツァル(アショカ・ポーランド代表)が、アショカ・フェローの一団を招聘し、将来的な連携について話し合ったのは2004年のことだった。この連携が正式な形をとったのは3年後、フェローたちが集まって戦略を検討しようと決めたときだった。その会議は、2008年3月にワルシャワで行われた。

当初は8人のフェローがワルシャワに集い、(ディス)アビリティをテーマに掲げた国際的な社会キャンペーンのコンセプトを考案した。このキャンペーンは3つのプロジェクトから成る。アショカ・フェローによる取り組みの成功例についての書籍、彼らの活動についての物語を共有するための双方向のウェブサイト、そしてインクルージョン週間の国際的な祝賀イベントの3つだ。このコンセプトは8人各々の考えや経験と結びつき、同時に彼らの日常生活に合わせた新しい創造的な考えを提供している。

2008年3月の会議以来、(ディス)アビリティ・イニシアティブは真に国際的な取り組みとなった。現在は、世界5大陸、18の国々から、24人のアショカ・フェローが参画している。このグループの取り組みは、フェロー同士の国際的な連携の完璧な事例として、また集団的な取り組みを通してフェローの個別インパクトが数倍に高められるプラットフォームとして、アショカ本部にも認められている。

(ディス)アビリティ・イニシアティブは、次のステージに入ろうとしている。フェローたちは、自分たちのアイディアを国際的なレベルに移し、現場の思考に変革をもたらそうと取り組み始めている。彼らはその大望を叶えるために、必要なスキルも知識も国際的な認知度もすべて兼ね備えている。

※訳注:「disability」は英語で障害を指す。「Dis(否定の意の接頭語)」と「Ability(能力)」から成る言葉で、「(ディス)アビリティ・イニシアティブ」は、「Dis」を括弧でくくることで、障害当事者の「Ability(能力)」を強調している。