げんきの家
障害者支援施設名称:げんきの家
キャッチフレーズ:医療ケア充実で重度障害者に対応、能力・特性に応じた就労
施設概要
所在地:福井県福井市高木中央2-602
運営法人の名称:社会福祉法人げんきの家
運営法人の種別:社会福祉法人
運営法人の他事業運営状況:当該事業所以外には事業を運営していない
施設連絡先(TEL):0776-52-8991
施設連絡先(FAX):0776-52-8991
施設連絡先(Eメール):genki @ kore.mitene.or.jp
施設及び運営法人HPのURL:http://www.amijako.com/genki/
事業を開始した時期(旧体系下):平成12年4月
旧体系での施設種別:身体障害者小規模通所授産施設
旧体系で実施していた事業:身体障害者デイサービス
新体系へ移行した時期:平成18年10月
新体系での実施事業:生活介護,就労移行支援
キーワード:地域生活への移行をサポート(地域移行重視),生活・日中活動の充実をめざす(生活重視),個々に応じたきめ細かいサービスを提供(個別支援重視),仲間と安心して働ける場をつくる(就労継続重視)
施設の事業圏域
サービス提供範囲:福井市内及び周辺市町
利用者の通所範囲:福井市内及び周辺市町
新体系事業の定員・利用者数
事業名 | 定員 (20年2月) |
新体系移行直後の利用者数 (18年10月) |
現在の利用者数 (20年2月) |
---|---|---|---|
生活介護 | 14名 | - 名 | 11名 |
就労移行支援 | 6名 | - 名 | 7名 |
職員数
常勤職員数:10名(20年2月)
非常勤職員数:2名(20年2月)
事業所全景
七夕バザー
陶芸作品
新体系事業
新事業として実施する際に留意したこと:
職員の配置は利用者の状態に合わせて行っており、以前から職員は多めに配置しているが、移行にあたって、職員の配置を現在以上に多くした。特に医療職を多く配置(看護師2名とPT1名)している。
サービスで力を入れていること:
生活介護については、重度者がほとんどで、また医療ケアが必要な人がほとんどである。看護師2名とPT1名を配置し、硬直しがちな体のストレッチなどを行うなど、体つくりを中心にしている。
取り組みの工夫:
就労移行支援事業では、仕事の種類が多く、さまざまな種類の仕事があるため、それぞれが得意なことを生かせるようになってきている。また、仕事の状況に応じて、賃金に差がつくようになってきており、利用者に張り合いがでてきている。
日中サービス、居住サービスについてのスタンス・考え方:
医療的なケアを充実させたこともあり、専門的に取り組むことができ、健康管理が十分にできるようになった。重度の利用者にとっては最も重要なことである。また、PTがいることがかなり大きく、当施設の「売り」ともなっている。
就労移行支援、就労継続支援についてのスタンス・考え方:
就労支援では、「障害者の能力開発」「就労意向の向上」を基本にしている。利用者の年齢が高齢であり、就職意向が強くないため、まずはやる気をもってもらうことに注力をしている。 一般就労していた人もいるが、かなりつらい思いをしている人も多く、自信をとりもどせていない。できるだけ理解のある職場で実習などを行い、徐々に自信を取り戻して就労につながっていければよいと考えている。 現在は工賃をあげることに努力をしている。移行前は1000円くらいであったのが、6000~10000円くらいまでになっている。将来的には2万円くらいをめざしたい。 仕事は後援会などからの紹介で下請けの仕事などを数社得ている。また、施設長の実家が花農家であることもあり、花束の配達・販売も行っているが、好評でリピーターも多い。春より、新事業の紙おむつ販売を地域生活事業で始めた。
投資内容と成果
投資の具体的内容:
生活介護の場の改築を行った。
おおまかな投資額:
生活介護の場の改築2000万円
専門職種の雇用人数・雇用の理由:
理学療法士、看護師 医療ケアの必要な人が多いため、十分なケアができるように、専門職を増やした。
利用者の変化:
利用者の人数は大きくは変わらない。重度身障者、重複者の他、精神障害者の利用者も増えた。今後職員の専門性強化も必要。
サービスの質の向上におけるポイント:
サービス内容に大きな違いはなく、今までも利用者の要望や課題に合わせてやっていたが、利用者のやりたいことが個別支援計画書により明確になった。就労については、工賃が上がったこともあり、張り合いをもって行っている人が増えた。職員の意識も変わった。 制度の枠にとらわれすぎず、利用者の状況や特性などを理解し、それに対応できるきめの細かい支援が必要である。
運営面の状況、運営の安定におけるポイント:
移行したことによって経営が安定したが、請求事務のシステム関連でかなりの費用がかかっている。 職員の身分保障などもできるようになった。規模は小さいができるだけ正規職員を採用するようにしている。職員に投資をすることでサービスの質の確保と、安定した運営を目指している。
関係機関や地域等との連携
行政、医療機関など専門機関との連携状況:
福井市とは地域支援事業の受託を受けているが、障害者支援の側面からはあまり密な連携があるとは言えない。 近隣に協力医がおり、定期健診を受けているが、それ以外は利用者それぞれにかかりつけ医がおり、看護師が必要に応じて適宜連絡をとっている。今後、主治医やPT、OTを職員学習会に招くなど研修を予定している。
企業や学校等との連携の状況:
ここは、養護学校に通う子ども達の放課後の学童の場としてスタートしたこともあり、養護学校からは、設立当初から協力を得ており、良好な関係を築いている。卒業生などもここを利用している。 企業については、後援会に企業の人も多くおり、仕事の紹介や依頼などをしてくれている。
地域の交流・連携の状況:
後援会に地域の前自治会長がおり、設立当初から地域とは良好な関係を築いている。夏には地域の公民館と神社境内でバザーを行い、地元の人が参加してくれている。
課題等
施設経営は大変であるが、継続的にできるように、利用している人へのサービスが充実することを優先に検討すると、現在の形になった。 理事会での承認を得るためにも、事業計画はきちんと立てる必要がある。規模が小さくても組織的な体制が必要である。 今後、場所の確保ができれば、入浴サービスやケアホーム、グループホーム、ホームヘルプ事業などにも取り組み、在宅の生活を支えるためのトータルなサービスの提供を考えている。そのことが、本人や家族の最低限の安心の状態を作り出すことになると考えている。