5「ゆるやかな統合」

  小規模作業所が新体系事業に移行する際に、それぞれの小規模作業所の活動をある程度維持しながら、複数の小規模作業所がサービス提供体制を整える「ゆるやかな統合」を指向する方法について検討を加えたい。

  「ゆるやかな統合」の形態として、① 統合対象のうち代表となる小規模作業所が法人格を取得する場合(合併型)、② 地域の小規模作業所連絡会等が法人を設立する場合(地域センター型)、③ 法人格を有する団体の傘下団体として位置づける場合(団体型)、④ 既設事業所の従たる事業所(分場)となる場合(吸収型)、の4形態が想定され、それぞれの特徴を整理すると、次のとおりとなる。

区 分 内 容 想定されるメリット

合併型
○統合対象の小規模作業所のうち、代表となる小規模作業所が法人格を取得し、該当する小規模作業所が全体で新体系事業に移行する ○これまでの連携をより強固にし、スケールメリットを創出の可能性がある

地域センター型
○市区町の単位等で活動している小規模作業所連絡会等が法人格を取得し、単独では移行が困難な小規模作業所を対象に新体系事業に移行する ○法人格取得に関する事務を省略できる
○地域の実情に応じた移行を創出できる
○法人関係事務の負担を軽減できる
③ 団体型 ○県単位で結成されている法人格を有する障害種別団体等の法人格を活用し、傘下の団体として、小規模作業所が新体系事業に移行する ○法人格取得に関する事務を省略できる
○法人関係事務の負担を軽減できる

吸収型
○近隣で既に新体系事業を実施している事業所の従たる事業所(分場)として、小規模作業所が移行する ○事業所運営のノウハウを獲得できる
○法人関係事務、事業所運営事務の負担を軽減できる
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