本懇話会では、障がい者の創造性豊かな才能、作品を調査、発掘・評価し、これを現代美術として就労に繋げていくための方策を検討してきた。
その中で、トップアーティストを生み出すことができる仕組みにすべきだという意見や、アートの才能を有する、できるだけ多くの障がい者を支援することが必要だという意見、さらには、生きがいづくりなど、創作活動の本来的な意義を十分に踏まえるべきだという意見もあった。
今回の提言は、このような障がい者の創作活動が有する様々な意義、役割を十分に踏まえつつ、「就労支援」のための仕組みづくりを提案するものである。
また、本懇話会においては、正規の美術教育を受けることなく、自由に思いのままに創作された作品及びその作者ということを念頭に置き、知的障がい者等を対象に検討を進めてきたが、今後は、その成果をより広く障がい者の創作活動の普及、促進に繋げていくことが重要である。
最後に、本提言を実りあるものとするため、シンポジウムを開催するなど、効果的な発信を行い、広く関係者、府民の理解を得ることが重要であることを付け加え、これが大きな成果に繋がるよう心から期待する。