1.フォークリフトとは

フォークリフトは工場や物流倉庫、港や貨物ターミナルなど、いろいろな場所で使われています。人の力では持ち上げることのできない物でも、簡単に持ち上げたり運んだりすることのできる、とても便利なものですが、使い方を間違えると大きな事故につながってしまいますので、だれでも乗ることはできません。フォークリフトの仕組みや安全について勉強し、きちんと運転できるまで練習をして、テストに合格した人だけに運転の資格を与えられるということが、法律などで決められています。
フォークリフトには、小さなものからとても大きなものまで、たくさんの種類や形がありますが、下のように定義されて(決められて)います。

フォークリフトが活躍しそうな、荷物がたくさん置かれている作業場の写真

フォークリフトとは、荷物を積む(積載する)フォーク、ラムなどの装置と、これを上げ下げ(昇降)させるマストを備えた(エンジンなどの)動力付き荷役運搬車両のことをいう。

フォークリフトのイラスト。マスト、フォーク、ラムの場所を示している。

1-1.フォークリフトの種類

① カウンタバランスフォークリフト

カウンタバランスフォークリフトは、フォークとこれを上げ下げさせるマストが車体の前にあり、後ろに重り(カウンタウエイト)を付けた形のものです。この形のものが 一番 多く使われています。

カウンタバランスフォークリフトの写真

② リーチフォークリフト

リーチフォークリフトは、止まったままでもフォークを前後に動かすことができます。荷物を積んでいないときも積んでいる時も、フォークを引き込んで走るので、狭い場所での作業に向いています。

リーチフォークリフトの写真

これらのほかにも、いろいろな種類のフォークリフトがあります。

1-2.原動機(エンジン)による分類

① エンジン式フォークリフト(エンジン車)

エンジン式フォークリフトは、使う燃料の種類によってさらに分けられます。
1.ディーゼル車
バスやトラックなどでよく使われているディーゼルエンジンで動き、故障少なく大きな 力を 出すことができます。
2.ガソリン車
乗用車でよく使われているガソリンエンジンで動き、ディーゼルエンジンよりも音や振動が小さいです。
このほかに、ガスを燃料にしたエンジンで動くフォークリフトもあります。
3.LPG車(液化石油ガス)
4.CNG車(圧縮天然ガス)

エンジン式フォークリフトのエンジンの写真

② バッテリ式フォークリフト(バッテリ車)

バッテリ式フォークリフトは、バッテリにためた電気でモータを動かすため、排気ガスがなく音が静かなので室内での作業にも向いており、いろいろな場所で使われています。走る(走行)・リフトを上げる(荷役)・ハンドルを回す(操向)の操作をそれぞれ別々のモータで行うのが普通です。エンジン式の場合は、これらを全部1つのエンジンで行っています。

バッテリ式フォークリフトの写真
バッテリ式フォークリフトの写真

1-3.フォークリフトの各部の名前

① カウンタバランスフォークリフト

カウンタバランスフォークリフトのおもな部品の名前を示したイラスト

おもな部分の名前

カウンタバランスフォークリフトの運転席各部の名前を示したイラスト

運転席 各部の名前

② リーチフォークリフト

リーチフォークリフトのおもな部品の名前を示したイラスト

おもな部分の名前

リーチフォークリフトの運転席各部の名前を示したイラスト

運転席各部の名前

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