障害者自立支援調査研究データベース 事業実施報告内容 平成19年度 通番号38
項目 |
内容 |
通番号 |
38 |
番号 |
5 |
年度 |
平成19年度 |
指定テーマ |
【指定テーマ4】 地域精神科医療等との連携を通じた地域生活支援モデル事業 |
事業名 |
多職種共同チームによる精神障害者の地域包括ケア・マネジメントモデル事業―病状が不安定な精神障害者の自立支援における退院支援ケア・パッケージ作成とパッケージを含む集中型包括型ケア・マネジネントモデル事業の有効性の検討― |
事業目的 |
本事業は精神看護専門看護師の配置され事業に同意の得られている2か所の精神病院にて退院後3 か月未満に再入院を繰り返す統合失調症ならびに失調症性感情障害患者33 名に医療と福祉を統合した退院支援ケア・パッケージを作り、それを含む集中型包括型ケア・マネジネントモデル事業を実施し、その評価を、病状、日常生活機能、ケア満足度、再入院率の視点から評価を行い、再入院を繰り返す患者への支援システムを開発することを目的とした。本事業を行うことで、再入院を繰り返す患者への医療と福祉を統合した支援モデルが明確になるであろう。 |
事業概要 |
本事業は関西と九州の2つの精神病院にて退院後3か月未満で再入院してきた統合失調症および失調症性感情障害患者33 名に対し地域包括インテンシブ・ケアマネジメントを実施し、その評価を行うことを目的とした。また過去1年間に再入院してきた患者群47 名との対象者の特徴を比較し、今回の事業の評価を行った。 |
事業実施結果及び効果 |
精神看護専門看護師の存在する上記2つの精神病院にて退院後3か月未満で再入院してきた統合失調症および失調性感情障害患者31 名(介入群)に医療と福祉サービスを統合した退院支援ケア・パッケージとそれを含む集中型包括型ケア・マネジメント事業を実施し、介入前、介入後、退院3か月後に病状、日常生活機能、ケア満足度をBPRS,GAF,LSP,CSQ,3 ヶ月間の再入院日数を用いて事業の評価を行った。また事業の内容を質的に分析し、再入院する患者への必要な支援内容を抽出した。またこれらの結果を過去1 年間の再入院を繰り返す患者47 名(対照群)と比較した。介入群において介入後および退院3 か月後に病状、日常生活機能、ケア満足度とも改善がみられ、退院3 か月間再入院はみられなかった。対照群との比較では対照群の病状が介入群よりやや軽く、薬物使用料量も少なかった。また介入内容としては病状と家族への支援、近隣との関係に焦点をおいた介入が多かった。これらの結果からこれまで再入院を繰り返す患者といわれていた患者は、本事業によって再入院を軽減できることが明らかとなった。 |
事業所/団体名称 |
日本専門看護師協議会事務局 宇佐美しおり(熊本大学医学部保健学科教授) |
事業所/団体〒 |
862-0976 |
事業所/団体住所 |
熊本県熊本市九品寺4-24-1 |
事業所/団体TEL |
096-373-5470 |
事業所/団体FAX |
096-373-5470 |
事業所/団体EMail |
susami◎kumamoto-u.ac.jp (◎を@に置き替えてください) |
事業所/団体URL |
http://www.jpncns.jp/ |
報告書 |
多職種共同チームによる精神障害者の地域包括ケア・マネジメントモデル事業―病状が不安定な精神障害者の自立支援における退院支援ケア・パッケージ作成とパッケージを含む集中型包括型ケア・マネジネントモデル事業の有効性の検討―
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