音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

発表会
安心と安全
-在宅障害者とともに創るチームのかたち-

講演1「在宅重度障害者に対する効果的な支援の在り方に関する研究」の概要

川村 佐和子(青森県立保健大学)

座長

●では早速ご報告をお願いしたいと用います。まずはじめに、お話ししました研究 班での研究の取り組みについて、お2人の演者の先生にご紹介いただきます。

主任研究者、青森県立保健大学の川村佐和子先生に、まずお願いいたします。

川村

●今紹介のありました、この研究班がどんなふうな目的で、どのような研究をして いるかということについて説明をいたします。

研究の背景としましては、最近医療の知識や技術を必要とする障害者の方々が在宅で増 加しておられるというところがあります。それから医行為の規制改革、これも進んでいる というところがあります。そして自立支援の考え方、これも大変浸透してきているという ふうに考えられます。そのような中でニーズが多様化し、そして専門性も出てくる、高く なってくるというところで、ケア提供の方法を改善していかなければいけないというとこ ろが背景にあります。

研究の目的はまず、重度障害者という障害ということをどう定義するかというところか ら始めまして、遷延性の意識障害者及びALSによる障害者の生活実態と支援の利用状況と いうことを調査をしております。

次いで、遷延性の意識障害者に対する痰の吸引ニーズを軽減する看護プログラムの作成、 この部分につきましては、明日の教育講演2(日本難病看護学会)で紙屋先生がしっかりと 技術的なことを学会員に対して公開をされるプログラムを持っております。 そして4番目に重度障害に対する療養生活支援の実態というようなところで支援をどのように うまく組み合わせていくといいのかということを、関係職種連携のモデルを作るということで、 効果的な支援のあり方を追求すべくやっております。期間としましては一昨年、昨年、今年度、 3年間を続いて行っております。

目的が幾つもあったわけですが、それぞれを遷延性意識障害班、ALSの班、そして看護と 介護を提供するグループという3つのグループに分け、また、それら全体を総合企画をしたり、 調整をしたり、更に背景になる基本となる考え方についての検計をする総合企画調整班という、 4つのグループで研究班を組織しています。障害者のニーズを把握して、支援策を実施し、 どのようにすると効果的な支援となるかということを考えながらモデルを作っていく、または プログラムを作っていくということをそれぞれの班がこのような研究経過をもって計画を立て て行っております。

この非常に現実的なテーマでやらせていただいておりますので、この研究班の活動を大変 関連の深い日本難病看護学会の皆さま、及びそれを聞いてくださっている方々とごー緒に、 公開のシンポジウムを開きたいということを申し出まして、そして財団法人日本障害者リハビリ テーション協会の平成19年度障害保健福祉総合研究推進事業で研究成果を発表する費用の助成を 受けさせていただくことができるようになりました。それで皆さま方に、一般の方々に対しても 無料で公開することができる、このようなことに至りました。大変ありがたく感謝いたします。

では次に、それぞれの研究の成果について、及びそれに関連する内容を発表していただくことに いたします。よろしくお願いします。

座長

●川村先生、ありがとうございました。