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平成23年度厚生労働科学研究費補助金
障害者対策総合研究推進事業(感覚器障害分野)報告書

レヴェント・セナログル教授 招へい報告

加我 君孝
国立病院機構 東京医療センター・臨床研究センター

1.学問的な面での貢献

セナログル教授は、内耳奇形のセナログルの分類で国際的に良く知られた耳科医である。今回が初めての来日である。東大耳鼻科、神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻科、神戸大耳鼻科そして東京医療センター・臨床研究(感覚器)センターの4か所で講演をしていただいた。テーマは、①内耳奇形の分類と人工内耳手術、②小児の聴性脳幹インプラント、③難しい手術症例、④新しい耳小骨連鎖の再建である。東京医療センターでの講演内容は新しいことが多く、聴講に来た約40名の医師に、夕方6時から9時まで帰る人が一人もいなかったほどであった。私はこの様子をみて、皆さんが新しい知識を欲していることがよくわかった。多くの出席者が感激し、満足して帰宅の途についた。

2.臨床面での貢献

たまたまであるが、セナログル教授の滞在中、内耳奇形2例、髄膜炎の内耳骨化1例の人工内耳手術が予定されていた。難しい手術の内耳奇形の1例は手術にも参加してもらい、適切な手術のアドバイスをしてもらった。そのアドバイスは的確でお陰で手術は成功した。いつまでも滞在して手術のアドバイスをしていただきたいと思ったほどである。

3.国際交流の面

セナログル教授は温かい人柄で、ユーモアのある人であった。両替をしようと考え、“Soft Bank”と書いてあったのでソフトバンクに行ったら携帯電話しか売っていなかったというエピソードを話し皆を笑わせた。初めての日本の訪問で食事は和食を好み、ミュージアムの見学をし、日本の文化や歴史を知ろうとした。築地のTuna Auctionを一緒に朝5時30分より見学にも行った。今回の講演のどこでも歓迎の夕食会を開いてくれたが、どこでも誰もが彼の人柄に魅了された。

以上、セナログル教授の招へいは大成功であり、実に多くのことを学んだ。患者の人工内耳手術にも貢献していただいた。このプルグラムの招へいに感謝申し上げる。

写真 東京医療センター・小児難聴言語外来
2012.2.27,29 & 3.7 東京医療センター・小児難聴言語外来
National Tokyo Medical Center, Out patient clinic

写真 国際医療福祉大学三田病院にて
2012.2.27 国際医療福祉大学三田病院にて
International University Health and Welfare Mita Hospital

写真 東大耳鼻科での特別講演
2012.3.1 東大耳鼻科での特別講演
Special lecture at Department of Otolaryngology, University of Tokyo

写真 東大「赤門」前にて
2012.3.1 東大「赤門」前にて
At “Red Gate”of University of Tokyo

写真 小石川植物園にて
2012.3.1 小石川植物園にて
Botany garden of University of Tokyo

写真 颯田医学奨学会にてスピーチ
2012.3.3 颯田医学奨学会にてスピーチ
Guest speech at Satta Medical Foundation

写真 金閣寺にて
2012.3.5 金閣寺にて/Golden Temple in Kyoto

写真 神戸大耳鼻咽喉科学教室の皆さん
2012.3.5 神戸大耳鼻咽喉科学教室の皆さん
Doctors of Kobe University, Department of Otolaryngology

写真 東京医療センターでの講演とDiscussion
2012.3.7 東京医療センターでの講演とDiscussion
National Institute of Sensory Organs, National Tokyo Medical Center Lecture & Discussion with young doctors.