精神保健サービスの評価とモニタリングに関する研究
研究結果
1.精神保健サービスの評価指標に関する調査
(1)社会復帰指標の有用性について
平成15年度に開発した社会復帰指標の精緻化を目的として、「福祉ホームB型施設数」、「グループホーム施設数」、「ショートステイ施設数」、「小規模作業所施設数」、「小規模通所授産施設数」、「社会適応訓練利用対象者数」(すべて人口100万対)について、評価指標としての適切性を4件法(とてもそう思う、ややそう思う、あまりそう思わない、まったくそう思わない)で回答を求めた。
① 福祉ホームB型施設数について
都道府県・指定都市の精神保健医療福祉の水準を示す評価指標としての適切性について、「とてもそう思う」、「ややそう思う」の合計は48.9%にとどまっていた。その理由として、「評価指標としては施設総数が少ない」、「施設が果たすべき機能が不明瞭である」などが示されていた。したがって、平成16年度の提示モデルにおいては、グラフ化は行わず現況のみを提示した。
② グループホーム施設数について
都道府県・指定都市の精神保健医療福祉の水準を示す評価指標としての適切性について、「とてもそう思う」、「ややそう思う」の合計は83.7%であった。その理由として、「精神障害者の地域生活を支えるうえで担う役割が大きい」、「今後も需要が高まる」などが示されていた。したがって、平成16年度の提示モデルにおいては、評価指標としてグラフ化及び現況を提示した。
③ ショートステイ施設数について
都道府県・指定都市の精神保健医療福祉の水準を示す評価指標としての適切性について、「とてもそう思う」、「ややそう思う」の合計は55.1%であった。その理由として、「在宅生活の支援において重要な役割を果たしており関係者からの要望が多い施設である」などが示されていた。その一方、「評価指標としては施設総数が少なく、そのニーズは精神障害者にとって共通ではない」などが指摘されていた。したがって、平成16年度の提示モデルにおいては、グラフ化は行わず現況のみを提示した。
④ 小規模作業所について
都道府県・指定都市の精神保健医療福祉の水準を示す評価指標としての適切性について、「とてもそう思う」、「ややそう思う」の合計は75.5%であった。その理由として、「精神障害者の就労支援にとどまらず、日中活動の場や居場所などとしての機能を果たしている」などが指摘されていた。しかし、都道府県・指定都市別の公の統計資料が無いことから、平成16年度の提示モデルにおいては、指標として提示することは控えた。
⑤ 小規模通所授産施設について
都道府県・指定都市の精神保健医療福祉の水準を示す評価指標としての適切性について、「とてもそう思う」、「ややそう思う」の合計は59.1%であった。その理由として、「就労支援や日中の活動の場として重要な施設である」などが指摘されていた。平成16年4月1日現在の施設数は308施設と多く、小規模作業所からの移行を推進している都道府県も多いため、今後、施設数が大幅に変動する可能性が考えられる。したがって、平成16年度の提示モデルにおいては、グラフ化及び現況を提示した。
⑥ 社会適応訓練利用対象者数について
都道府県・指定都市の精神保健医療福祉の水準を示す評価指標としての適切性について、「とてもそう思う」、「ややそう思う」の合計は73.5%であった。この理由としては、「精神障害者の就労支援における有効な手段でありその地域における精神保健福祉活動の評価指標になりうる」などが示されていた。その一方で、「本制度は民間企業の協力が不可欠であることや社会の景気(障害者の雇用)、地域の産業構造に左右される」ことも指摘されていた。また、本指標は、平成14年度の精神保健福祉資料(630調査)において新規に追加された調査項目であることから、利用可能なデータが非常に限られている。したがって、平成16年度の提示モデルにおいては、グラフ化は行わず現況のみを提示した。
(2)アウトカム指標の導入状況について
13都道府県・指定都市(26.5%、n=49)においては、精神保健医療福祉施策・事務事業の評価にアウトカム指標を用いていることが明らかとなった。アウトカムとは、「行政活動により算出されたサービスによりもたらされた成果(国民生活や社会経済に与える影響としての成果)」を示す。しかしながら、アウトプット指標(「行政が算出したサービス」)をアウトカム指標として認識している事例も見られた。
(3)都道府県・指定都市で比較可能な提示方法について
都道府県中央値を基準としてグラフ化した提示方法については、「全国中央値から見る本市の状況を把握するには有効である」、「グラフにすることによって、全国から見た本県の位置が分かったので、今後の目標設定に役立てたい」、「全国中央値との比較ができてわかり易いと思う」、「昨年度の報告書の指摘にあるような各自治体からの意見(都道府県中央値では正確な表示にならない場合がある)も適切であるが、都道府県中央値を基準としたグラフは本市の状況を表していると思われる」などの意見がみられた。
その一方、「評価をする際には、各県または各都市の地域性や経済動向等の影響を受けるものであり、十分な検討も必要と考える(一概に全国平均で良いとの考えではなく、質の問題や類似事業をどのように評価するか)」、「各都道府県・指定都市の地域差は把握できるが、これだけをもって評価できるものではないと考える(都道府県中央値が評価基準となり得るのか疑問である)」、「指標ごとに数値が大きい方が好ましい理由、数値が小さい方が好ましい理由を明確にしてほしい」などの指摘もみられた
(4)都道府県・指定都市の精神保健医療福祉の水準の評価指標について
議論の結果、指標は5グループに設定され、40指標が提案された(巻末資料参照)。
①外来指標(7指標)
外来指標は、7指標が開発された。外来患者数1)、統合失調症外来患者数1)、気分障害外来患者数1)、精神障害者保健福祉手帳交付数1)、精神障害者通院医療費公費負担承認数1)、デイケア実人数1)、訪問看護実施件数1)である。(1)人口1万人あたり)
なお、訪問看護件数とは、平成13年6月1ヶ月間の件数である。
②入院・在院指標(12指標)
入院・在院指標は、12指標が開発された。在院患者数1)、非任意入院患者数1)、統合失調症在院患者数1)、気分障害在院患者数1)、痴呆在院患者数1)精神病床数1)、継続在院期間5年以上の割合、平均残存率〔1年未満群〕、1年後残留率、50%退院日数、1年以内の社会復帰率、退院率〔1年以上群〕である。(1)人口1万人あたり)
なお、1年以内の社会復帰率は、平成13年6月1ヶ月間に入院した患者が1年以内に家庭復帰または社会復帰施設などに退院した割合である。1年後残留率は、平成13年6月に入院した患者が1年後も入院が継続している割合である。50%退院日数は、平成13年6月に入院した患者の50%が退院した日数の推計値である。平均残存率〔1年未満群〕は、1年以内の退院(残存)曲線が囲む面積と同じとなるよう、各月の残存率を平均したもの。平均残存率に毎年の新規入院患者数を乗じて得た数は、1年以内入院患者にかかる必要病床数となる。退院率〔1年以上群〕は、1年以上の在院患者から退院する者の数を1年以上の在院患者数で除したもの。退院率に1年以上の在院患者数を乗じて得た数は、1年以上の在院患者からの毎年の退院数となる。
③社会復帰指標(11指標)
社会復帰指標は、11指標が開発された。精神障害者生活訓練施設数1)、精神障害者福祉ホームA型施設数1)、精神障害者福祉ホームB型施設数1)、精神障害者グループホーム施設数1)、精神障害者ショートステイ施設数1)、精神障害者地域生活支援センター施設数1)、精神障害者通所授産施設数1)、精神障害者入所授産施設数1)、精神障害者小規模通所授産施設数1)、精神障害者福祉工場施設数1)、精神障害者社会適応訓練利用対象者数1)である。(1)人口100万人あたり)
なお、精神障害者入所授産施設数や精神障害者福祉工場施設数については、施設総数が少なく指標として現況を客観的に評価することが困難であることから、グラフ化は控えた。また、精神障害者福祉ホームB型施設数、精神障害者ショートステイ施設数、精神障害者社会適応訓練利用対象者数は、都道府県・指定都市を対象とした調査において多数の理解が得られなかったことから現況のみ提示を行った。
④地域・行政関連指標(8指標)
地域・行政関連指標は、8指標が開発された。すなわち、精神保健被訪問指導延べ人数1)、精神保健被相談延べ人数1)、精神障害者グループホーム事業実施市町村割合、精神障害者ホームヘルプ事業実施市町村割合、精神障害者ショートステイ事業実施市町村割合、1人当たりの精神衛生費、国民医療費(入院/入院外)である。(1)人口1万人あたり)
⑤その他の指標(2指標)
その他の指標は、2指標が開発された。すなわち、自殺者数1)、生活保護医療扶助の入院に依存する割合である。(1)人口1万人あたり)
2.都道府県別の精神保健医療福祉サービスの類型化に関する研究
(1)主成分分析
主成分分析の結果については、下記に示すとおりである。寄与率は第1因子が29.0%、第2因子が15.6%、第3因子が12.1%、第4因子が8.3%、第5因子が6.2%、第6因子が5.4%で、累積寄与率は76.5%であった。
因子1 | 因子2 | 因子3 | 因子4 | 因子5 | 因子6 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1年後残留率 | 0.913 | 0.022 | 0.004 | 0.023 | 0.078 | -0.019 |
1年以内の社会復帰率 | -0.878 | 0.079 | 0.020 | -0.087 | -0.149 | -0.144 |
50%退院日数 | 0.781 | 0.097 | -0.163 | -0.112 | 0.198 | -0.047 |
生活保護医療扶助の入院に依存する割合 | 0.656 | -0.129 | 0.223 | 0.192 | -0.349 | -0.153 |
在院患者数 | 0.558 | 0.483 | 0.440 | 0.198 | -0.023 | 0.331 |
精神病床数 | 0.550 | 0.488 | 0.423 | 0.192 | -0.032 | 0.359 |
非任意入院患者数 | 0.510 | 0.428 | 0.321 | 0.256 | 0.140 | 0.110 |
老年人口割合 | 0.027 | 0.869 | 0.018 | 0.318 | 0.118 | 0.211 |
人口集中地区人口比率 | -0.111 | -0.777 | 0.138 | -0.318 | 0.281 | 0.005 |
可住地面積 | 0.221 | -0.756 | 0.020 | -0.210 | 0.111 | -0.008 |
地方税収割合 | -0.185 | -0.751 | -0.205 | -0.342 | 0.342 | -0.092 |
デイケア実人数 | 0.159 | -0.091 | 0.866 | 0.051 | -0.043 | 0.171 |
精神障害者保健福祉手帳交付数 | -0.140 | 0.075 | 0.762 | 0.212 | 0.030 | -0.083 |
精神障害者通院医療費公費負担承認数 | -0.173 | -0.237 | 0.761 | 0.149 | 0.085 | 0.310 |
訪問看護実施件数 | 0.135 | 0.446 | 0.681 | -0.155 | 0.078 | -0.200 |
地域生活支援センター施設数 | -0.077 | 0.241 | 0.074 | 0.834 | -0.054 | -0.009 |
福祉ホームA型施設数 | 0.119 | 0.063 | 0.138 | 0.790 | -0.014 | 0.115 |
通所授産施設数 | -0.155 | 0.381 | 0.111 | 0.594 | 0.258 | -0.349 |
生活訓練施設数 | 0.339 | 0.296 | -0.008 | 0.587 | -0.181 | 0.387 |
精神保健被訪問指導延べ人数 | 0.104 | -0.192 | 0.067 | 0.009 | 0.902 | -0.029 |
精神保健被相談延べ人数 | 0.138 | 0.023 | 0.017 | 0.006 | 0.706 | 0.313 |
精神及び行動の障害者数 | -0.157 | 0.039 | 0.041 | -0.013 | 0.225 | 0.780 |
固有値 | 6.38 | 3.42 | 2.67 | 1.83 | 1.36 | 1.18 |
寄与率(%) | 29.0 | 15.6 | 12.1 | 8.3 | 6.2 | 5.4 |
累積寄与率(%) | 29.0 | 44.5 | 56.7 | 65.0 | 71.2 | 76.5 |
注)主成分法、エカマックス回転後、因子負荷量0.5以上の指標 |
また、因子構造の検討においては、因子負荷が1つの因子について0.50以上であり、かつ2つ以上の因子にまたがって0.50以上の負荷を示さない変数を選出した。
その結果、第1因子は、1年後残留率、50%退院日数、生活保護医療扶助の入院に依存する割合、在院患者数、精神病床数、非任意入院患者数がプラスの値となっていた。その一方で、1年以内の社会復帰率がマイナスの値となっていた。このことから、第1因子は「入院医療主体傾向」を示す因子と解釈できる。第2因子は、老年人口割合がプラスの値である一方、人口集中地区人口比率、可住地面積、地方税収割合がマイナスの値となっていた。このことから、第2因子は「少子高齢化傾向」を示す因子と解釈できる。第3因子は、デイケア実人数、精神障害者保健福祉手帳交付数、精神障害者通院医療費公費負担承認数、訪問看護実施件数がプラスの値を示していた。このことから、第3因子は「福祉サービスの充実度」を示す因子と解釈できる。第4因子は、地域生活支援センター施設数、福祉ホームA型施設数、通所授産施設数、生活訓練施設数がプラスの値となっていた。このことから、第4因子は「社会復帰施設整備度」を示す因子と解釈できる。第5因子は、精神保健被訪問指導延べ人数、精神保健被相談延べ人数がプラスの値となっていた。このことから、第5因子は「地域精神保健事業の活性度」を示す因子と解釈できる。第6因子は、精神及び行動の障害者数がプラスの値となっており、「外来医療の受診状況」を示す因子と解釈された。
(2)クラスター分析
都道府県別の因子得点をもとに、クラスター分析によるデンドログラムを下記に示した。距離10を基準としてカットした結果、8のクラスターに分類された。
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宮城県 |
4 |
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静岡県 | 22 |
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兵庫県 | 28 |
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滋賀県 | 25 |
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群馬県 | 10 |
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三重県 | 24 |
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石川県 | 17 |
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岐阜県 | 21 |
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埼玉県 | 11 |
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千葉県 | 12 |
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愛知県 | 23 |
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茨城県 | 3 |
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奈良県 | 29 |
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栃木県 | 9 |
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京都府 | 26 |
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大阪府 | 27 |
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神奈川 | 14 |
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東京都 | 13 |
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沖縄県 | 47 |
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鳥取県 | 31 |
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岡山県 | 33 |
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長野県 | 20 |
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山形県 | 6 |
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秋田県 | 5 |
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福島県 | 7 |
![]() |
北海道 | 1 |
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高知県 | 39 |
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愛媛県 | 38 |
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宮崎県 | 45 |
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佐賀県 | 41 |
![]() |
福岡県 | 40 |
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広島県 | 34 |
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熊本県 | 43 |
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山梨県 | 19 |
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大分県 | 44 |
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鹿児島 | 46 |
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山口県 | 35 |
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長崎県 | 42 |
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香川県 | 37 |
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徳島県 | 36 |
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新潟県 | 15 |
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富山県 | 16 |
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岩手県 | 3 |
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和歌山 | 30 |
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福井県 | 18 |
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青森県 | 2 |
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島根県 | 32 |
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クラスター | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均因子得点 | 入院医療主体傾向 | ||||||||
少子高齢化傾向 | |||||||||
福祉サービスの充実度 | |||||||||
社会復帰施設の整備度 | |||||||||
地域精神保健事業の活性度 | |||||||||
外来医療の受診状況 | |||||||||
所属都道府県 | 宮城県 | 東京都 | 沖縄県 | 北海道 | 山梨県 | 山口県 | 岩手県 | 青森県 | |
茨城県 | 神奈川県 | 秋田県 | 広島県 | 徳島県 | 新潟県 | 島根県 | |||
栃木県 | 京都府 | 山形県 | 愛媛県 | 香川県 | 富山県 | ||||
群馬県 | 大阪府 | 福島県 | 福岡県 | 長崎県 | 福井県 | ||||
埼玉県 | 長野県 | 佐賀県 | 大分県 | 和歌山県 | |||||
千葉県 | 鳥取県 | 熊本県 | 鹿児島県 | ||||||
石川県 | 岡山県 | 宮崎県 | |||||||
岐阜県 | 高知県 | ||||||||
静岡県 | |||||||||
愛知県 | |||||||||
三重県 | |||||||||
滋賀県 | |||||||||
兵庫県 | |||||||||
奈良県 | |||||||||
所属都道府県合計数 | 14 | 4 | 1 | 8 | 7 | 6 | 5 | 2 | |
各クラスターの因子得点の平均と所属する都道府県については、上記に示すとおりである。
クラスター1は、「少子高齢化傾向」、「福祉サービスの充実度」、「地域精神保健事業の活性度」が比較的低かった。なお、宮城県、茨城県、栃木県など14の都道府県が含まれた。クラスター2は、「入院医療主体傾向」が比較的低く、「少子高齢化傾向」が低く、「地域精神保健事業の活性度」が高かった。なお、東京都、神奈川県、京都府、大阪府が含まれた。クラスター3の沖縄県は、「少子高齢化傾向」、「地域精神保健事業の活性度」が低く、「福祉サービスの充実度」、「社会復帰施設整備度」が高かった。クラスター4は、「入院医療主体傾向」が比較的低く、「少子高齢化度」が比較的高く、「外来医療の受診状況」が高かった。なお、北海道、秋田県、山形県などの8つの都道府県が含まれた。クラスター5は、「少子高齢化傾向」が比較的高く、「福祉サービスの充実度」が高く、「社会復帰施設整備度」が比較的低かった。なお、山梨県、広島県、愛媛県などの7つの都道府県が含まれた。クラスター6は、「入院医療主体傾向」、が高く、「社会復帰施設整備度」、「地域精神保健事業の活性度」が比較的高かった。なお、山口県、徳島県、香川県などの6つの都道府県が含まれた。クラスター7は、「少子高齢化度」が比較的高く、「外来医療の受診状況」が低かった。なお、岩手県、新潟県、富山県などの5つの都道府県が含まれた。クラスター8は、「入院医療主体傾向」が低く、「社会復帰施設整備度」が高かった。なお、青森県と島根県が含まれた。
3.精神保健医療福祉指標の経年変化に関する調査
当該研究において、平成15年度に提示した評価指標(34指標)のうち、都道府県・指定都市の精神保健医療福祉施策、事務事業の評価の際に経年変化が参考となる指標は、外来に関する指標が26.5%、入院・在院に関する指標が39.8%、社会復帰に関する指標が4.4%、地域行政に関する指標が24.8%、その他の指標が4.4%であった。
指標別にみると、精神障害者通院医療費公費負担承認数(13.3%)、精神障害者保健福祉手帳交付数(10.6%)、精神保健被相談延べ人数(7.1%)、在院患者数(7.1%)、1年以内の社会復帰率(5.3%)、継続在院期間5年以上割合(5.3%)の順であった。