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TWG-DC(障害問題作業部会)

TWG-DC第1回会議(2000年12月11日)議事録

(財)日本障害者リハビリテーション協会

項目 内容
発表年月 2001年1月31日
備考 英語版:原文

議事録

日時:2000年12月11日 月曜日 ( 午前9時 - 午後4時 )
場所:国際連合国際会議場(バンコク)、H 会議室

障害問題作業部会の第一回部会は、リム キムラン女史(ESCAP)を議長、ウィン ポールマン氏(FAO)を副議長として開催された。本会議は、障害問題作業部会の「仮設置要項」の見直しと採択のために招集された。

本会議には、4つの国際連合と国連関連機関から10名、また38の非政府組織と6つの各国政府組織からそれぞれ代表者が参加した。ほとんどの参加者は、12月11-15日に開催された「キャンペーン2000アジア・太平洋障害者の10年」にも参加していた。また本作業部会は、実際「キャンペーン2000」の主催団体とも協力関係にあった。

リム女史は、まず地域協力体制の変更について簡単に説明し、本組織変更に伴ない、障害問題作業部会の機能と各目的に準じた最終目標は、今後、18-24ヶ月以内に達成されなければならない目標であると、参加者に注意を促した。さらに、本行動計画は、「アジア太平洋障害者の10年」の終結年度(2002年)と偶然にも重なり、拠って、本作業部会の早急な役務は、「10年の活動課題」の実現に貢献きるような役割を果たすことだと強調された。また、リム女史は、第一回作業部会は、「キャンペーン2000 アジア・太平洋障害者の10年」と同時開催されたこと、そして本キャンペーンの目標と本作業部会の目的は、相互に補完し合っている事を指摘した。

リム女史は、サン ユンワ女史(ESCAP)のRICAP(アジア・太平洋組織間委員会)に対する惜しみない協力に感謝の意を述べるとともに、「アジア・太平洋障害者の10年」を達成する為に、多大に貢献してきたことを評価した。また、RICAPのメンバー団体からも惜しみない賛辞が送られた。

その後、議題が採択され、仮設置要項が回覧された。議長は、初期の仮設置要項の修正に協力してくれたメンバーと、共同議長として協力を申し出てくれた団体に感謝を述べた。本仮設置要項は、メンバーによって見直され、その後採択された。
(添付されている設置要項2002年までの活動目標 (付録 1)、そして 参加団体メンバーリスト(付録 2)を参照のこと).

詳細な目標、もしくは本作業部会の中心活動を、設置要項に資料として添付することが確認され、修正された設置要項は、次回の局長会議で提出されることに決まった。

本作業部会のメンバーは、活動的だったRICAPの障害問題小委員会のメンバーを基本に構成されることが確認された。メンバー団体は、各団体の自己資金によって活動に参加し、実践活動を主体とし、専門知識と資源の両方において貢献する心構えでいなければならない。

また、本作業部会の最終目標を達成する為の方法論についても話し合いが持たれた。障害に関する問題が地域の事務所で、政府レベルや国連の会議レベルで提起されることを保証するために、NGOネットワークと各国政府とのコミュニケーションが重要であることが強調された。また、メンバー団体の相互連携を促進する上で、UNDPを利用できることと、開発団体の戦略課題に障害者問題を取り込むよう提言していくことが、各団体に助言された。

情報通信技術(ICT)分野における、ユニバーサルなデザインとアクセスの重要性が、大きな問題として取り上げられた。そして、ICTとグローバリゼーションと貧困の関連性が、知的障害者を含む障害者のニーズと権利に関連して議論された。その中で、地方レベルでの人材育成の必要性が強調された。

機能障害・能力障害(能力低下)・社会的不利の国際分類(ICIDH-2)の現状について、本基準が最終局面に入っていること、5月のWHO総会で国際的に公布される見込みであること、などの情報提供がなされた。ICIDH-2は、各障害の説明や障害とともに生きている人の役割を説明する為の共通の基準(専門用語)で、障害者政策や統計、調査にも活用できる基準になると期待されている。ESCAPのメンバー国政府は、2001年5月のWHO総会で承認されたICIDH-2を受諾したら、直ちにそれを翻訳、配布し、骨子を利用するように、本会議中に推奨された。

次の課題に対し、適切に判断し必要な処理を施して行けるように、4つの作業グループが設立された。1.ICT(情報通信技術)、2.実践者の訓練と活動の促進、3.アジア・太平洋地域の障害者の教育、4.貧困と障害の関係を改善する為の援助計画の強化、の4つである。